バブ8
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『あれ?辰巳、古市、何処に行くの?』
霧雲はお見舞いに行った後、遅刻も気にせず学校に来ていた
「女王見に行くんだ!」
『女王?』
「ああ」
『へぇ
辰巳もいくの?』
コテンと首を傾ける
「あ、ああ////」
『じゃあ僕も行く!』
古市は男鹿の襟足と霧雲の手を掴んで走り出した
一方邦枝達は一人の男・グッナイト下川と絡んでいた
「──ったく売られた喧嘩全部買ったらキリがないでしょ!?」
「はい」
「私達の敵はたった二人よ」
「はい」
「誰だか言ってみなさい」
「はい
男鹿辰巳と六道霧雲です」
「そうよっ!!」
「私達のいない間に男鹿辰巳は校内破損13件、病院送り50名以上。六道霧雲は校内破損21件、病院送り100名以上。
このままじゃ石矢魔は壊滅するとまで言われてるわ
そんな極悪非道悪の限りをつくす一年生に鉄槌を…!!」
邦枝は谷村に裾を引っ張られた
「来た」
見ると古市、男鹿、霧雲が向かってくるのが見えた
「向こうから!?
ナメてくれるじゃない
男鹿辰巳、六道霧雲覚悟なさいっ!!
アンタの悪行もここまでよ!!」
「『?』」
男鹿と霧雲はいきなり知らない女から木刀を向けられて眉間に皺を寄せた
「あんたらが男鹿辰巳と六道霧雲?」
『ん』
「そーだけど?」
「………(めっちゃ見た事のある顔なんですけど…)」
二人は以前公園で会った女性が今目の前にいる邦枝だとは知らないので邦枝の心境がわかっていない
霧雲は邦枝が強いのか確かめる為ベル坊を見るとベル坊は邦枝をガン見したり気を抜かしたり、と思ったらまた鋭い目で邦枝を見たりしていた
「男鹿!霧雲ちゃん!!」
「なんだよ」
『もっと声小さくしてよ』
「…すげぇ
後ろの二人もレベル高いぞ」
「もう帰っていいか?」
「ばっ…何言ってんだお前!!
クイーン自ら声をかけてくれてんだぞ!?」
「いや、完全に喧嘩うられてただろ、今…」
『ケンカうられてたの?
じゃあ買わなくちゃ…』
「買うな!」
「「………」」
「───…(こいつら…高校生だったのね
てゆーかあれは出来ちゃった子供?
学校に連れてきてまで面倒みて…本当にそんなに悪い奴なのかしら?
そういえばさっきから気になっていたけどあの子(霧雲)男?女?いや、子供いるし女?)」
「…姐さん?」
邦枝の後ろに控えていた寧々が邦枝を呼ぶ
「はっ」
邦枝は持っていた木刀を一振りした
横にあった窓硝子が切られズレ落ちた
硝子は外に落ちて小さく割れた音がした
「赤ん坊をおろしなさい
それじゃ本気で闘えないでしょ?」
『ほぉ///』
「オーッ」
霧雲とベル坊は目をキラキラさせて邦枝を見る
「いいぜ。来いよ
このまま相手してやる」
「……男鹿?」
「…………やっぱりクズ野郎ね
赤ん坊を盾にする気?
それとも」
邦枝は床を蹴った
「私の事
ナメてんのかしら」
右足を軸にして男鹿の脇に木刀の先を付き刺す
が、義理義理で男鹿はかわした
しかし着ていたワイシャツは破れてしまった
「やるわね」
「………っっ」
「………でもここまでです」
「えぇ
でるわ」
邦枝は一歩下がり構えをとった
「心月流抜刀術 弐式」
『!(危ないッ)』
百華乱れ桜
邦枝と霧雲が動くのでは霧雲の方が速かった
邦枝の木刀が男鹿に当たる刹那、霧雲は男鹿を引っ張った
霧雲は破壊した周りを見る事もなく邦枝を睨んだ
『君、どういうつもり?』
「霧雲、待て
ベル坊が気に入ったみてーだ」
『! ならやることは一つ!』
霧雲は邦枝の手を両手で握った
「……っ!!(速いっ…それになんて力
やられる…!!)」
邦枝は反射的に目をつぶった
『ベル坊の母親になってください』
「は?」
『だからベル坊のお母さんになって』
霧雲はベル坊を指差した
「それあんたの子…?」
『うん。僕、ベル坊のお父さんだもん』
「え(て、いうことはこの子は男で赤ん坊の母親になるってことは…)
なっ…なな何言ってんの!?バッカじゃない!?
母親になれとか意味わかんないし。てゆーか勝負の途中にフザけんじゃないわよ。アホらしっ
あーもう!!今日はこのへんにしといてやるわ!!
バーカ
また会いましょっ!!」
『あっ…
おい!!』
霧雲は次々と進んでいく邦枝に焦る
「下の名前で呼ぶなー─っ!!」
邦枝は走っていってしまった
「このスケコマシっ」
『うわっ』
古市から飛んできたラジカセを避けた
『何すんの!』
「何の事じゃねーよ!!
オレは知ってるよ!男鹿の事を好きなのを!だからって女王にまで…!」
『?』
「男鹿はなんか思わねーのかよ!?」
「アホ。お前と一緒にすんな
俺は霧雲の言ってる意味がわかってるからな
見ただろ?あの邦枝って女のすさまじい強さ
ベル坊も珍しく喜んでやがった
あいつにならベル坊も絶対なつくぜ
そしたらこんな生活ともおさらばだ」
男鹿は笑い出した
「(まだあきらめてなかったの?)」
『当たり前じゃん。そうしないと僕も余りケンカ出来ない。ってかさせてくれないし』
「Σっ!?(何で会話通じてるの!?)」
「必ずあの女にベル坊をおしつけてみせるっっ!!!」
「情けねぇ決意だな、おい」
「…誰に何を押し付けるって?」
この時、霧雲は目玉が飛び出ている古市を見た
「まったく貴様はいつになったらミルクを忘れずに持っていくのだ」
「てめーこそいつになったらふつーに登場すんだよ」
突如現れたヒルダはベル坊にミルクを飲ませながら先程の事を聞く
「なるほど
確かに強ければ坊ちゃまはなつくだろうな」
『でしょ!』
「よしっ」
霧雲と男鹿はガッツポーズをする
「──ふむ。まだこの学校にそれ程の人間がいたのか…
一度会っておきたいな」
ヒルダがベル坊の口から零れているミルクを拭いている時だった
パァンッ
ヒルダが持っていた哺乳瓶が割れた
「こんな所で一家だんらんとは油断しすぎだぜ、オガ」
霧雲達の前には古市くらいの男が三人、そして以前出会った城山よりデカイ男が二人いた
リーダーらしき男以外は全員武器を持っていた
「お…おい見ろ!!あれはエッ…MK5!!」
「奴ら停学がとけてやがったのか」
校舎の中にいた人達がざわめく
「あまりの残虐さにこの石矢魔でさえ近付く者はいない。というか近づきたくない奴ら…MK5!!M(マジで)・K(空気よめない)・5(5人組)!!!」
「キキッ 東邦神姫だけが石矢魔じゃねぇんだよ」
リーダー、碇(いかり)が話をするが男鹿は泣いてしまったベル坊の電撃を喰らい、霧雲はベル坊をあやすためそれどころではない
「ぎゃあああぁっ」
『ベル坊泣かないでぇ
ミルクならまだあるからね
いたいのいたいのとんでけー』
なんとかベル坊は泣き止み、男鹿の背中に乗せた
その時にはヒルダは碇以外の4人を絞めていた