「かつては庶民が憧れた宮廷料理「芳飯」というものが丼の元祖と言われております
それに…
凝りに凝った料理にクラウス様の舌は飽いていらっしゃるかと思いまして
最高級の肉をシンプルに味わって頂くためにこのような趣向をこらしてみました」

クラウスはなおも固まっている
そんなとき霧雲が

『あれ？でも今じゃなくて古来なら丼で牛はありませんよ
昔は牛は食べないと決まっていm…フグッ∑！！』

霧雲の口はセバスチャンの手によって塞がれた

「そのことは言ってはいけませんよ。わかりましたか？」

霧雲は口を塞がれているため何もいえないのでとりあえず頷いておいた

「はっはっは　シエル！！最高だよ
君はいつでも私を驚かせてくれる！」

クラウスが戻ってきた

「この業界にはユーモアに欠ける連中が多くてね
だが君とならこれからも楽しくやれそうだ」

「それは光栄だな」

シエルが頬杖をしていう

「日本の丼がそんなに奥深い料理だったとはな
君は実に知識人だ」

「恐れ入ります」

『(しょさいグチャグチャでしたけど…)』

実は知っていた霧雲だった

そして食べ始め、メイリンがワインを持ってきた

「ＨＡＳＨＩというのはムズカシイなー」

『ハシはてをきよーにするにはもってこいのものですよ！』

クラウスと話していた

その時、メイリンがワインを零していた

「本当にあやめが風流だなイタリアに持ち帰りたいよ」

『んー　あやめをもちかえるのはタイヘンですよ？
あ、でもきゅーこんならあるとおもいますよ』

「球根か
それもいいな」

『クラウス様ならキレイなはながさきますよ』

「そうか？ではお願いしようかな」

『じゃああとでｶﾞｰﾄﾞﾅｰにいっておきます』

二人で話しているあいだにもどんどんワインは垂れていった

そしてとうとう落ちてしまう

とおもったらテーブルクロスがなくなった

それはシエルの後ろにいた執事がやったのだ

「…ん？…お…おおっ！！？
テ…テーブルクロスはどこにいった！？」

『ん？あれ、ほんとですね』

「…ふ　クロスにちょっとした汚れがついていたから下げさせた
気にしないでくれ」

「大変失礼致しました
ごゆっくりお食事をお楽しみ下さい」

セバスチャンはクロスをもって下がっていった