第24憑目
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
休みの日に隣町のスーパーのカップ麺が特売で売っているということで、俺とこひなとコックリ(狗神は家出中)は隣町に行くべく町と町の間にある峠を越えていた
「紅葉なのです」
「うわ!真っ赤だ、スゲー!」
「真冬だってのに珍しいな」
周りの木は幹や枝のみで、全て葉が落ち土の養分となっている
だが楓の葉…紅葉はまだ真っ赤で落ちてばかりのような色をしている
「真冬に全裸で鈴だけの大人も珍しいのです」
思わずコックリアニマルバージョンの身体を見てしまう
確かに毛があるけど全裸だ
「よせ!露出してるみたいに言うな!」
「想像しちゃった俺に謝ってくんない?コックリ」
「俺のせいじゃねーよ!」
いや、全裸なお前のせいだろ
「しかし、この紅葉どこから…」
コックリが紅葉の匂いを嗅いで、あっちから楓の匂いがするとそっちに行ってしまう
俺とこひなは興味ないので隣町に行こうとする
だが、コックリ人間バージョンによって引きずられて楓の木に連れてかれた
コックリに連れて行かれたらホントに真っ赤な楓の木があった
ひらひらと紅葉が落ちるのが綺麗だ
「葉っぱはどうして赤くなるのでせう
…紅葉の木の下には死体が…「不吉な事を言うな!あとそれは桜だろうが!」」
こひなは楓の木の下で寝転がりながら言う
コックリはこひなの言葉に否定するが、俺はこひなの言葉があっているとわかった
微かにだが、亡くなった人間の念が残っている
どこかに霊がいるはずなんだが…
この木からの霊力が強すぎて感じ取りにくい
…!
後ろから霊の気がし、振り向くと高大校生くらいの女性がいた
「あんた…」
「この楓は一年中紅葉しているの。季節関係なくね」
「ふーん」
こいつが一年中紅葉させているのか?
「あんたは?」
コックリが聞く
「あたし?あたしは…此処で人を待っているの
大切な人とこの場所で約束したの
ずっと待ちぼうけなの。来られないなら狼煙の一つでも上げてくれればいいのに」
狼煙…?
この人かなり昔の時代の人みたいだな
「こんな山奥まで何をしにきたの?」
その言葉に、コックリは持っていたチラシを女性に見せる
「俺達は山の先のスーパーまで特売のために数時間歩ってきたんだ!スッゴいお得なの」
「いつもよりカップ麺が5円安くなるのです」
「(でたー!移動コスト考えずに登山するやつ)」
歩ってるからコストは時間だけだぜ!
「あんた、何でオールシーズン紅葉しているか知らないか?」
コックリが女性に聞くが、こいつ、この女の人が幽霊だって気がついてねーのか?
ホントに妖怪かよコイツ
「不思議な楓だから。でファイナルアンサーよ」
なぜファイナルアンサーをしってんだ
ホントは最近死んだ人なんじゃないか?
「はあ、がっかりだな…
せっかく誰かきたと思ったら幼女と幼児連れのコスプレ野郎なんて…」
「コスプレちゃうわ!」
「幼児じゃねー!」
幼児って…!
幼児って!そんな年じゃねーよ!
まだ少年くらいにしてよ!
コックリもコスプレじゃなく本物のコックリさんだ!と説得させるが、女性はなりきりプレイかなんかだとしか思っていない
コックリはアニマルバージョンになって女性に見せるが、今度は電池で動いているのかと身体の隅々を見られる
コックリを女性から引き剥がす
「いったいどのような人を待っているのです?」
「やっぱイケメン王子か?」
「お前それでブサイクだったら可哀想だろ」
「……っ!!
待ちすぎて、顔うろ覚えで…」
「忘れたなら帰っちゃえよ」
この地に縛られているから無理だとは思うがな
「そろそろセールの時間なのです」
「そうか」
「早く行かなちゃ終わっちまう!」
「じゃ、もう行くわ」
女性に手を振ってスーパーに行こうとするが女性に止められた
「町に行くならついでに私の待ち人を探して連れてきてくれない?私訳あってここから離れられないの…お願い!」
コックリは考えたが、お米券2ヶ月分に釣られた
人相描きの紙を渡されたが美化されすぎていてよくわからなかった
「そういや、お前の名前聞いてなかったな」
「私?
…紅葉
紅葉とかいてクレハよ」
紅葉か…
そのまんまだな
1/2ページ