87話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そもそも幽霊と妖怪の違いはなんだ?人型と異型の違いか?」
異型とは明らかにフゥ2やウィスパーの事だろう。
『それは違いますね。妖怪にも人型は沢山います。強い妖怪の方が人型も多い気がします。』
「人間から妖怪になることもあるから人型が全てじゃないよ。俺も元人間だし。」
『幽霊は人間からしかなりませんが、妖怪は人間以外にも動物や無機物、自然から生まれたり、人づてに伝わった妖怪の話が具現化することもあります。』
人間は死んだら成仏、転生、幽霊、妖怪のどれかになる事が殆んどだ。しかし何にもなれないこともあり、その場合は皆同じような生気のない黒い生き物になり妖魔界を浮遊するようにボーッとしているらしい。
前から鶏が歩いてきたので質問に答えて先に進む。次に自販機と非常ボタンが来たが触らずに横を通り過ぎた。
「妖怪と幽霊の最も違う事は"力"。まぁ妖力のことだけど人間の謂うところの"個性""無個性"の差だね。他には俺達(妖怪)は幽霊が見えないし、幽霊も俺達(妖怪)が見えない。」
「幽霊には力がないのか。だから幽霊と協力してヒーローになろうとしなかったってわけか。
…、…だが幽霊にも人に取り憑いて体調を悪くしたり、時には死に追い詰めたりすると聞いたことがあるぞ。それはどうしてだ。」
『それは又話が変わっちゃうんです。
物事には全て"陽"と"陰"が存在しているんです。』
「仏教の陰陽のことか。」
『はい。
人間にも幽霊にも陰陽はあって、それぞれの値はその人のその時の性格、状態、状況その他諸々の全てで変わるんです。ポジティブな人は陽の気が、ネガティブな人は陰の気が多くなります。』
「その辺は知ってる。陰の気を溜め込むと悪い事が起こりやすくなると。
……そうか、幽霊が取り憑くと陰の気が増えることで結果として体調を崩すのか。」
『そうです。幽霊にも陽の気が多い幽霊と陰の気が多い幽霊がいて、陰の気が多い幽霊が取り憑けば悪い事が起こりやすくなります。
陽の幽霊は主に守護霊、陰の幽霊は不慮の事故事件自殺等で死んだ地縛霊が多いです。
特に陰の幽霊の中でも怨み辛みを持った悪霊は質が悪くて、取り憑いた人だけじゃなく周りにまで影響を及ぼします…。
因みに悪霊と怪魔も力があるかないかの差です。あ、怪魔は妖怪と同族です。』
「USJで峰田に取り憑いたと言っていた奴か。」
USJで"敵"が逃げた後に、峰田くんが怪魔に取り憑かれ女の子達を見境なく襲った。相澤先生は知らないけど、お父さんと自殺現場に行った際にも遭遇している。
トンネルの真ん中から双子の幼女が歩いてきて楽しい事をしてと無茶ぶりされた。急いでると断り足早に進む。
歩いているとえんえんと泣く声ではなく、金属が動くような轟音が聞こえてきた。それは段々近付いてきて私達の前で止まった。
「こちらは安心と信頼が第一、みなさまのえんえん鉄道です。」
トンネルに隙間なく存在するそれは蒸気機関車だった。中から車掌さんが降りてきて挨拶をする。
「行先は深い闇の中ではありますが、快適な汽車の旅を保障いたします。もちろんお代はいりません。お客様ご乗車なさいますか?」
皆どっちがいいか希望を答える。
「乗らない。」
『乗りたいな。』
「乗るニャン。」
「乗りません!」
2対2の引き分けだ。決まらないのでじゃんけんで決めようとしたが、相澤先生が答えていないことに気付く。
『相澤先生はどっちにします?』
「……止めとこう。」
『2対3で"乗らない"が多いので乗りません。』
「そうですか…。それではあなたを置いてけぼりにして汽車はまもなく出発いたします。」
来た道を戻っていく車掌さんに手を振ってお別れする。
「もし乗ったらどうなるか知ってるのか。」
『進むか戻るか運です。道が長くなったりしないのでその時の気分で決めてます。戻された時はまた歩かなきゃだってショック受けてます。』
足がない二人はともかく、ジバニャンも今同様私の背中にくっついているので実質歩くのは私一人なのだけど。
『──…ええと、何だっけ…?
…あ、怪魔の話でしたね。
悪霊は陰の気を多分に持った者で、怪魔は"不"そのものです。人の怨み辛みがそのまま具現化したり、妖怪でも不の感情に支配されると怪魔になります。』
今まで見たことある怪魔は目が赤く光った黒色の生き物だけ。妖怪ガッツKは、全てしたっぱ中のしたっぱ、雑魚だな。と言っていた。
したっぱでも翻弄されたのに、強い怪魔が出たらどうなるのだろう。
「峰田に取り憑いた怪魔はしたっぱな分理性ってものがないから欲望のまま動くんだ。だから女の子達を襲ったってわけ。まあ雑魚は取り憑き自体失敗することもあるポンコツだからそこまで脅威じゃない。
ただし、強くなれば理性も頭もある。世界を滅ぼそう、征服しようって思考する怪魔もいる。そこは"敵"と変わらない。」
だから怪魔退治を専門にする妖怪ガッツKなどがいる。
異型とは明らかにフゥ2やウィスパーの事だろう。
『それは違いますね。妖怪にも人型は沢山います。強い妖怪の方が人型も多い気がします。』
「人間から妖怪になることもあるから人型が全てじゃないよ。俺も元人間だし。」
『幽霊は人間からしかなりませんが、妖怪は人間以外にも動物や無機物、自然から生まれたり、人づてに伝わった妖怪の話が具現化することもあります。』
人間は死んだら成仏、転生、幽霊、妖怪のどれかになる事が殆んどだ。しかし何にもなれないこともあり、その場合は皆同じような生気のない黒い生き物になり妖魔界を浮遊するようにボーッとしているらしい。
前から鶏が歩いてきたので質問に答えて先に進む。次に自販機と非常ボタンが来たが触らずに横を通り過ぎた。
「妖怪と幽霊の最も違う事は"力"。まぁ妖力のことだけど人間の謂うところの"個性""無個性"の差だね。他には俺達(妖怪)は幽霊が見えないし、幽霊も俺達(妖怪)が見えない。」
「幽霊には力がないのか。だから幽霊と協力してヒーローになろうとしなかったってわけか。
…、…だが幽霊にも人に取り憑いて体調を悪くしたり、時には死に追い詰めたりすると聞いたことがあるぞ。それはどうしてだ。」
『それは又話が変わっちゃうんです。
物事には全て"陽"と"陰"が存在しているんです。』
「仏教の陰陽のことか。」
『はい。
人間にも幽霊にも陰陽はあって、それぞれの値はその人のその時の性格、状態、状況その他諸々の全てで変わるんです。ポジティブな人は陽の気が、ネガティブな人は陰の気が多くなります。』
「その辺は知ってる。陰の気を溜め込むと悪い事が起こりやすくなると。
……そうか、幽霊が取り憑くと陰の気が増えることで結果として体調を崩すのか。」
『そうです。幽霊にも陽の気が多い幽霊と陰の気が多い幽霊がいて、陰の気が多い幽霊が取り憑けば悪い事が起こりやすくなります。
陽の幽霊は主に守護霊、陰の幽霊は不慮の事故事件自殺等で死んだ地縛霊が多いです。
特に陰の幽霊の中でも怨み辛みを持った悪霊は質が悪くて、取り憑いた人だけじゃなく周りにまで影響を及ぼします…。
因みに悪霊と怪魔も力があるかないかの差です。あ、怪魔は妖怪と同族です。』
「USJで峰田に取り憑いたと言っていた奴か。」
USJで"敵"が逃げた後に、峰田くんが怪魔に取り憑かれ女の子達を見境なく襲った。相澤先生は知らないけど、お父さんと自殺現場に行った際にも遭遇している。
トンネルの真ん中から双子の幼女が歩いてきて楽しい事をしてと無茶ぶりされた。急いでると断り足早に進む。
歩いているとえんえんと泣く声ではなく、金属が動くような轟音が聞こえてきた。それは段々近付いてきて私達の前で止まった。
「こちらは安心と信頼が第一、みなさまのえんえん鉄道です。」
トンネルに隙間なく存在するそれは蒸気機関車だった。中から車掌さんが降りてきて挨拶をする。
「行先は深い闇の中ではありますが、快適な汽車の旅を保障いたします。もちろんお代はいりません。お客様ご乗車なさいますか?」
皆どっちがいいか希望を答える。
「乗らない。」
『乗りたいな。』
「乗るニャン。」
「乗りません!」
2対2の引き分けだ。決まらないのでじゃんけんで決めようとしたが、相澤先生が答えていないことに気付く。
『相澤先生はどっちにします?』
「……止めとこう。」
『2対3で"乗らない"が多いので乗りません。』
「そうですか…。それではあなたを置いてけぼりにして汽車はまもなく出発いたします。」
来た道を戻っていく車掌さんに手を振ってお別れする。
「もし乗ったらどうなるか知ってるのか。」
『進むか戻るか運です。道が長くなったりしないのでその時の気分で決めてます。戻された時はまた歩かなきゃだってショック受けてます。』
足がない二人はともかく、ジバニャンも今同様私の背中にくっついているので実質歩くのは私一人なのだけど。
『──…ええと、何だっけ…?
…あ、怪魔の話でしたね。
悪霊は陰の気を多分に持った者で、怪魔は"不"そのものです。人の怨み辛みがそのまま具現化したり、妖怪でも不の感情に支配されると怪魔になります。』
今まで見たことある怪魔は目が赤く光った黒色の生き物だけ。妖怪ガッツKは、全てしたっぱ中のしたっぱ、雑魚だな。と言っていた。
したっぱでも翻弄されたのに、強い怪魔が出たらどうなるのだろう。
「峰田に取り憑いた怪魔はしたっぱな分理性ってものがないから欲望のまま動くんだ。だから女の子達を襲ったってわけ。まあ雑魚は取り憑き自体失敗することもあるポンコツだからそこまで脅威じゃない。
ただし、強くなれば理性も頭もある。世界を滅ぼそう、征服しようって思考する怪魔もいる。そこは"敵"と変わらない。」
だから怪魔退治を専門にする妖怪ガッツKなどがいる。