83話
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敵のアジトからかっちゃんを助ける為のヒーローの作戦は以下の通り。
敵のアジトは2ヶ所あり、一つは"敵"の溜まり場となってるビルのテナントの一室。もう一つは廃ビルの中に脳無を大量生産する格納庫があるという。
ヒーローや警察は半々に分かれ同時に乗り込む。
私はかっちゃんがいると思われる溜まり場の方に同行する。
溜まり場の方は、まずピザ屋に扮した警官がテナント部屋前で宅配のフリをする。
勿論宅配が嘘だと"敵"が知ってる上での作戦であり、不審に思い警戒する一瞬の隙を作りオールマイトが奇襲を掛ける。
シンリンカムイの個性で拘束し、グラントリノは取り逃がさない手伝い。もし逃げ出しても周りは警察。外にも警察と広範囲攻撃の出来るエンデヴァーが待機する。
エッジショットがワープさせないようにワープの個性を持った黒霧を気絶させる。
かっちゃんの拘束を解き"敵"が攻撃出来ないようになれば、やっと私が前に出てジバニャンを助け、妖怪ウォッチCをぶんぶん鳥(ドリ)で取り戻す。
因みに脳無の格納庫の方はMt.レディの奇襲でベスト・ジーニストの拘束、ギャングオルカはその補佐。虎はかっちゃんと一緒に連れ去られていたラグドールの救出をする。
夜、根津と相澤先生、1ーB担任のブラドキングはメディアを集めて会見を行った。
私達はその間にそれぞれのアジトの周りを囲う。
私は沢山の妖怪を配置した。脳無の格納庫にも向かわせて、目の前のアジトの周りにも50はいる。
指揮官である塚内さんの合図で作戦が決行された。
オールマイトが派手に壁をぶち壊し、シンリンカムイの個性が舞い、グラントリノがぴょんぴょん飛び回ってるのが見える。
そんな中、私の隣ではエンデヴァーが外待機な事に文句を付けていたが、塚内さんの一言で納得していて、フゥ2が「単純…」と半目になっていた。
数分もすると静かになったアジトの中からオールマイトが顔を出して私を呼んだ。
「少々壊しすぎてしまった!瓦礫に潰されてないか確かめてくれ!」
ジバニャンが潰された所で死んでしまうことはないが心配だ。
ウィスパーに運んでもらい、オールマイトが開けた穴から部屋内に入る。
「霊和!?」
『無事で良かった!』
オールマイトの隣にはかっちゃんがいて、かっちゃんの背中に張り付いていたジバニャンも元気そうだ。
ジバニャンは私に気付き、かっちゃんの肩から跳んでくる。
私もジバニャンを迎え入れる為に両手を広げてジバニャンに駆け寄る。
「霊和ちゃんニャーン!助かったニャーン!
オレっち怖かったニャン。霊和ちゃんに二度と会えないとか思っちゃったニャン。」
頭をすりすりして全身で喜びを表すジバニャンの頭を撫でた。
「…。」
『かっちゃんも無事で良かった!"敵"に酷いことされなかった?
…あれ、どうしたの?』
両手を下の方で中途半端に広げたかっちゃんは固まっていた。
直ぐにハッとしたかっちゃんは何でもねー!と苛立ったようにそっぽを向いた。
いつものよくわからない行動を取るかっちゃんだ。と思ったが雰囲気がいつもとは少々違った。
なんとなくいつもより小さく見えるかっちゃんの背中に私は抱きつく。
『かっちゃんが誘拐されたって聞いて心配したんだよ。ヒーローがダメだったら私が助けに行くつもりでいたんだから。』
「いらねェ。」
『いらなくない。私はかっちゃんとも離れなくないんだから。』
いっくんにも言ったように、かっちゃんも大切な人なのだ。離ればなれなんてイヤ。
私もジバニャンみたいに頭をぐりぐりと擦り付ける。
額にかっちゃんの温もりを感じ、此処にちゃんとかっちゃんがいるのだと実感出来た。
「…良いところのようだけど霊和ちゃん、」
フゥ2の声に計画を継続しなくてはいけない事を思いだし、かっちゃんの背中から離れた。
『そうだった!
ぶんぶん鳥、"敵"が持ってる妖怪ウォッチCをぶん盗って!』
「ぶんぶんっ!」
紫色の冠の立派な鳥の姿であるぶんぶん鳥は、先端がわっかになっている縄を"敵"に投げて物を盗む。
縄が引かれてぶんぶん鳥の羽状の手には"おっきな注射器"があった。
「それ妖怪ウォッチじゃありませんよ!どんなミスですか!」
ぶんぶん鳥は注射器を放り捨て、もう一度盗みを働くが盗ったのはトランプの束だった。
「違いますって!!
どうせ間違うのなら手荷物全てぶん盗ってください。」
ウィスパーの提案に、お前偉そうに指図するな!と怒りながらもぶんぶん鳥は"敵"の持っている物を全て縄で盗み取った。
だがその中に妖怪ウォッチCはなかった。
『此処に妖怪ウォッチCはないの…?』
「そのようですね…。」
「てことはもう一つの方か…。脳無が妖怪ウォッチCを使えるとは思えないけどね。」
脳無の格納庫にはヨコドリという妖怪を配置してるから、あっちにあるなら盗ってくれるはず。…ちゃんと動いてくれればだけど……。そこは向こうの妖怪の指揮をしているフユニャンに任せるしかない。