77話
夢小説設定
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お昼が過ぎてもひたすら氷を出し的に当てていく。
妖力が減ることで眠気が襲い、意識が遠退く寸前でキズナースに眠くならない程度まで回復してもらう。寝てしまうと自身の妖気を回復するまで眠り続けてしまうからだ。
それを何度も繰り返し、眠気MAXな中多少コントロールが出来て来た頃だった。
「可笑しいな。氷が出ない…。」
マンダレイの個性のテレパシーかと思ったが、すぐ後ろから聞こえ振り向くと、よくA組がなんだと言っている男子だった。
体育祭の騎馬戦ではやけにかっちゃんに突っかかっていた、たしか物間寧人くん。
「チッ
楽そうな個性だと思ったのに検討違いだ。」
『物間くんも私と一緒の特訓なの?』
「自分から失格になるような奴と一緒にいたくないね。
僕は仕方なく全員の個性を…、」
「霊和ちゃん何してるのー?
動かないとマンダレイの説教来るよ。」
物間くんが何か言っていると、的の近くにいたフゥ2とウィスパーが近付いてくる。
「あ゙っ!B組のヤな奴じゃん!」
「霊和ちゃんに近付かないでください!霊和ちゃんが汚れるー!!」
「うああぁぁあぁ!!
キモい生き物がいる!?」
物間くんは二人を見て悲鳴を上げながら後退りする。
久々の反応に私は触ってたっけ?と疑問に思うが、物間くんの個性はコピーだったと思い出した。
恐らく私の個性をコピーして発動したのだろう。
『私の個性をコピーしたから見えたんだよ。
フゥ2達は妖怪で、私の個性でフゥ2達が見えるの。』
「はあ?ならさっき氷を出してたのはなんなのさ!?
個性の2つ持ちかい?
これだから恵まれた奴は…。」
『私の個性は見ることしか出来ないよ。
氷は妖怪の力を借りてるの。そういう意味では物間くんと似てるね。』
他人の個性をコピーする物間くん。
妖怪の能力を借りる私。
両方とも"他"があって初めて成立する。違うとすれば私は妖怪と友達になったり協力関係になり、力を借りる時に承諾を得て借りられる。物間くんは他人の意思関係なしに使えることだろう。
「……A組と一緒にしないでほしいね。」
物間くんは顔を歪めて去ってしまった。
『嫌われちゃったかな…?』
「さあ?どうでしょう。」
「……いいから今は特訓だよ。相澤先生がこっち見てるよ。」
物間くんの事は気になるが、相澤先生の視線を感じて慌てて的当ての練習に戻った。
───────
───
─────
特訓を行っているうちに時間が経ち、もう夕方の4時になった。
ピクシーボブとラグドールの目の前には大量の野菜に肉が置かれている。
「己で食う飯くらい己で作れ!!カレー!!」
「「イエッサ…。」」
疲労困憊の中夕食作りをさせられる事になった。
眠いー……。
「アハハハハ、全員全身ブッチブチ!!だからって雑なネコマンマは作っちゃダメね!」
「確かに…災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすもの。救助の一環…さすが雄英無駄がない!!
世界一旨いカレーを作ろう皆!!」
各自体操服から動きやすい服に着替え、飯田くんが先陣切ってカレー作りに取り組み始めた。
私は野菜を包丁で一口サイズに切っていく。
「霊和ちゃん、玉ねぎの皮剥きならお任せを!」
『ありがと。
ジバニャンはじゃがいもの皮剥きお願い。
ピューラーで指切らないようにね。』
「ニャーン。」
「切った野菜持ってくね。
誰か気付いてくれるかな~?」
釜戸の方に行くフゥ2を見ていると、離れた所にライフジャケットの人がいた。しかも一人増えてる。
『(紹介ないから名前わかんないな…。
いっくんなら知ってるかな?)』
ライフジャケットを着た2人は何やら深刻な顔をして話し合っているのを遠目に見ながら作業を続ける。
「霊和ちゃん、そろそろお湯が沸騰するから野菜入れたいんだけど切れたかな?」
『あ、ごめん。すぐ切っちゃうね。』
いっくんに謝り、ジバニャンから少しこぶりになったじゃがいもを受け取り切っていく。
『ニンジンはフゥ2がそっちに持って行ったから置いてあるはずだよ。』
「え!?
…あ、本当だ。」
いっくんは瀬呂くんに教えると、置いてある玉ねぎを切り始めた。
玉ねぎのせいで目が痛いらしく、目を擦りながらいっくんは口を開く。
「霊和ちゃん、あのさ…洸汰くんの事なんだけど…、」
『?』
しかしそこまで言っていっくんの口が止まる。
どうしたのか聞こうとしたが、横から違う声に呼ばれた。
「妖見、少し時間いいか?」
『え、でも…、』
片手をポケットに手を突っ込んだままの相澤先生が手招きをする。
しかしながら今は調理中で皆が作業してる中、離れてしまうのも申し訳ない。
「話は後で大丈夫だよ。
野菜は僕が切るから行っておいで。」
何か言おうとしていたはずのいっくんは口を上げてほらほらと急かす。
後ろ髪を引かれながら相澤先生に付いて行った。
更新01.12.13
お昼が過ぎてもひたすら氷を出し的に当てていく。
妖力が減ることで眠気が襲い、意識が遠退く寸前でキズナースに眠くならない程度まで回復してもらう。寝てしまうと自身の妖気を回復するまで眠り続けてしまうからだ。
それを何度も繰り返し、眠気MAXな中多少コントロールが出来て来た頃だった。
「可笑しいな。氷が出ない…。」
マンダレイの個性のテレパシーかと思ったが、すぐ後ろから聞こえ振り向くと、よくA組がなんだと言っている男子だった。
体育祭の騎馬戦ではやけにかっちゃんに突っかかっていた、たしか物間寧人くん。
「チッ
楽そうな個性だと思ったのに検討違いだ。」
『物間くんも私と一緒の特訓なの?』
「自分から失格になるような奴と一緒にいたくないね。
僕は仕方なく全員の個性を…、」
「霊和ちゃん何してるのー?
動かないとマンダレイの説教来るよ。」
物間くんが何か言っていると、的の近くにいたフゥ2とウィスパーが近付いてくる。
「あ゙っ!B組のヤな奴じゃん!」
「霊和ちゃんに近付かないでください!霊和ちゃんが汚れるー!!」
「うああぁぁあぁ!!
キモい生き物がいる!?」
物間くんは二人を見て悲鳴を上げながら後退りする。
久々の反応に私は触ってたっけ?と疑問に思うが、物間くんの個性はコピーだったと思い出した。
恐らく私の個性をコピーして発動したのだろう。
『私の個性をコピーしたから見えたんだよ。
フゥ2達は妖怪で、私の個性でフゥ2達が見えるの。』
「はあ?ならさっき氷を出してたのはなんなのさ!?
個性の2つ持ちかい?
これだから恵まれた奴は…。」
『私の個性は見ることしか出来ないよ。
氷は妖怪の力を借りてるの。そういう意味では物間くんと似てるね。』
他人の個性をコピーする物間くん。
妖怪の能力を借りる私。
両方とも"他"があって初めて成立する。違うとすれば私は妖怪と友達になったり協力関係になり、力を借りる時に承諾を得て借りられる。物間くんは他人の意思関係なしに使えることだろう。
「……A組と一緒にしないでほしいね。」
物間くんは顔を歪めて去ってしまった。
『嫌われちゃったかな…?』
「さあ?どうでしょう。」
「……いいから今は特訓だよ。相澤先生がこっち見てるよ。」
物間くんの事は気になるが、相澤先生の視線を感じて慌てて的当ての練習に戻った。
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特訓を行っているうちに時間が経ち、もう夕方の4時になった。
ピクシーボブとラグドールの目の前には大量の野菜に肉が置かれている。
「己で食う飯くらい己で作れ!!カレー!!」
「「イエッサ…。」」
疲労困憊の中夕食作りをさせられる事になった。
眠いー……。
「アハハハハ、全員全身ブッチブチ!!だからって雑なネコマンマは作っちゃダメね!」
「確かに…災害時など避難先で消耗した人々の腹と心を満たすもの。救助の一環…さすが雄英無駄がない!!
世界一旨いカレーを作ろう皆!!」
各自体操服から動きやすい服に着替え、飯田くんが先陣切ってカレー作りに取り組み始めた。
私は野菜を包丁で一口サイズに切っていく。
「霊和ちゃん、玉ねぎの皮剥きならお任せを!」
『ありがと。
ジバニャンはじゃがいもの皮剥きお願い。
ピューラーで指切らないようにね。』
「ニャーン。」
「切った野菜持ってくね。
誰か気付いてくれるかな~?」
釜戸の方に行くフゥ2を見ていると、離れた所にライフジャケットの人がいた。しかも一人増えてる。
『(紹介ないから名前わかんないな…。
いっくんなら知ってるかな?)』
ライフジャケットを着た2人は何やら深刻な顔をして話し合っているのを遠目に見ながら作業を続ける。
「霊和ちゃん、そろそろお湯が沸騰するから野菜入れたいんだけど切れたかな?」
『あ、ごめん。すぐ切っちゃうね。』
いっくんに謝り、ジバニャンから少しこぶりになったじゃがいもを受け取り切っていく。
『ニンジンはフゥ2がそっちに持って行ったから置いてあるはずだよ。』
「え!?
…あ、本当だ。」
いっくんは瀬呂くんに教えると、置いてある玉ねぎを切り始めた。
玉ねぎのせいで目が痛いらしく、目を擦りながらいっくんは口を開く。
「霊和ちゃん、あのさ…洸汰くんの事なんだけど…、」
『?』
しかしそこまで言っていっくんの口が止まる。
どうしたのか聞こうとしたが、横から違う声に呼ばれた。
「妖見、少し時間いいか?」
『え、でも…、』
片手をポケットに手を突っ込んだままの相澤先生が手招きをする。
しかしながら今は調理中で皆が作業してる中、離れてしまうのも申し訳ない。
「話は後で大丈夫だよ。
野菜は僕が切るから行っておいで。」
何か言おうとしていたはずのいっくんは口を上げてほらほらと急かす。
後ろ髪を引かれながら相澤先生に付いて行った。
更新01.12.13