70話
夢小説設定
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「霊和ちゃん見てください!I・アイランドが見えてきましたよ!」
『凄い!本当に海に浮かんでる島なんだ!』
現在私たち家族は飛行機に乗っている。
それというのもお父さんの恩人に招待され、優秀な科学者が集う移動人工都市 I・アイランドに向かっている。
私は浮かれながらウィスパーと窓の外を眺めていると、シートベルトを装着するように放送が入った。
『到着!』
空港から出て、弾む心を抑えきれずに万歳する。
人の行き交いが激しい空港の入り口から歩き、広場に来ると露店や大道芸があり賑わっていた。
「うわぁ~っ!凄いよ!知ってるヒーローが沢山いるよ!」
フゥ2は彼処にいるのは~~だ、こっちには~~がいる!とはしゃぐ。
『まずは招待してくれた人の所行くんだよね?』
「そうだよ。はぐれないでね。」
お父さんもね。とは言わなかったけど方向音痴なお父さんに道案内は任せられないので、お母さんのパンフレット片手に案内された。
人工都市は円形になっていてその中に大きな三角形の道があり、それぞれの角と中心に建物が密集している。建物の密集地の周りは水に覆われ、その更に周りが森となっている。
私達は中心地にある大きな建物に入りエレベーターに乗った。
そして長い廊下を進んだ先にあった普遍な扉をノックしようとした時だった。
ガチャッと音がして内開きの扉が開いて出てきたのは、筋骨隆々とした肉体美を魅せるNo.1ヒーローのオールマイトだった。
「おっとすまないね…と思ったら君だったのか!
まさかこんな所で会えるとは!」
「オールマイト!
此方こそ出会えて嬉しいよ。」
握手を交わすオールマイトとお父さんに疑問を覚え、お父さんの後ろから顔を出す。
『オールマイトこんにちは!
お父さんとお知り合いなんですか?』
「妖見少女!君も来てたのだな!」
「仕事で何度かね。」
お父さんの仕事は基本幽霊相手なのにオールマイトと会うんだ。と思っていると、オールマイトが一コマ置いた後にお父さんを指差す。
「……お父さん?」
『お父さんです。』
「娘がいつもお世話になっています。」
「(そっくりだ…っ!!何故気付かなかったんだろう…。)」
オールマイトが衝撃を受けていると、部屋の奥から人が出てくる。
オールマイトの巨体で廊下が見えないらしく何しているのかオールマイトに聞いていた。
オールマイトが一歩下がりお父さんを見えるようにするとその人は笑顔で部屋の中に案内してくれる。
お父さんがオールマイトも一緒にと言ったが、オールマイトは同伴者を待たせているからと部屋を出ようとする。
私は他の人には聞こえないようにオールマイトに近付く。
『メダルは持ってますか?』
オールマイトは今はこんなに逞しい身体をしているが、実は怪我で内臓の殆んどが無くいかにも病人のような姿をしている。それでもNo.1ヒーロー平和の象徴だから一般人を不安にさせないためにも無理をしている。
その無理を少しでも和らげようと、治癒の出来るやぶれかぶれ院長は自分のメダルをオールマイトに渡したのだ。
「勿論持ってるよ。
なに、不安がることはない。このくらい問題ないよ。」
実際は数時間前に吐血していたのだが、オールマイトは私に心配させまいと嘘を吐いていたのを私は知らない。