69話
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あれからお父さんはI・アイランドに行くまでに少しでも仕事を減らすべく、暫く徹夜していたみたいで全然家に帰って来なかった。
そして夏休み中でも学校は完全に閉まっているわけではなく、希望した生徒が集まって訓練をしてくれる。
今日はA組女子全員での尻尾取りのゲームをした。
最初は取られないようにと均衡状態を保っていたが、我慢出来ずに飛び出した三奈ちゃんがキッカケで一気に皆も動いた。だが、結果は動かなかった響香ちゃんの勝利という微妙なものになってしまった。
着替えていると、百ちゃんがI・エキスポに参加すると知らされた。
「それでチケットが2枚余っているので何方か一緒に行きませんか?」
「行く!行きたいっ!!」
「私も行きたい!」
誰よりも行きたいと自己主張をする三奈ちゃん。
だが皆同じ気持ちだ。
「ヤオモモ的には1枚は誰か決まってんじゃない?」
「そ、そんなことありませんわ!皆さん平等に!ですわよ!」
響香ちゃんと百ちゃんが此方を何度もチラチラ見てくる。
『?
実は私もお父さんがI・アイランドに招待されてて一緒行くの。
会えたら一緒に遊ぼうね。』
「本当ですか!?」
目をキラキラさせて是非遊びましょう!と承諾してくれた。
場所を移動して行われたじゃんけん大会は響香ちゃんとお茶子ちゃんの勝利となった。
───────
更に次の日は宝石強盗に対しての訓練を受けたのだが何故か強盗犯が死ぬという殺人事件が勃発してしまった。いっくんが解決したが、死んだ芝居をしていた強盗犯は実は死んだフリをした芝居で逃げてしまったという、訓練だからこそ死んでいるのか死んだフリなのかを見極められなかった自分たちは失格となった。
皆納得いかなかったが、死んだからといって目を離してしまった自分たちが悪いと諦めた。
その特訓後の夜にはかっちゃんから電話が来て、かっちゃんもI・エキスポに行く事を教えてくれた。
<<それで、1人同伴者がいてもいいっつーからよ、その日開けておけよ。>>
『その日は無理だよ。』
<<はぁ!?>>
『私もI・アイランド行くんだ。お父さんが招待状貰って一緒に行くの。』
<<…警視庁だからか。>>
お父さんは仕事でいつも忙しいから、かっちゃんがお父さんに会う事は殆んどない。それでも幼馴染みなのでそれぞれの家庭の事情は知っている。
<<なら向こうで落ち合うぞ。>>
『うーん…いいけど、百ちゃんと会ったら一緒に遊ぼうって約束しちゃった。』
<<他にもいんのかよ!?>>
パーティーに参加するのは百ちゃんの同伴者の響香ちゃんとお茶子ちゃんだけど、他の女子達もI・アイランドに観光しに行くと話していた。
『ねぇ、同伴者良いんだったらいっくんにしようよ!』
<<あぁ゙?ぜってー嫌だ。>>
『何で!?いっくんだけ仲間外れになっちゃうよ!』
<<いいんだよ!いつもまとわりついてきてうぜぇ。>>
皆一緒に行きたかったのに、かっちゃんはどうしても頷いてくれない。
<<あいつだけはぜってーにねぇ!!I・アイランドの事を話すつもりもねー!>>
『何でいっくんじゃないの!?
それじゃあ同伴者誰にするの?』
長い沈黙の後、
<<……クソ髪。>>
『ん?…誰?』
<<切島だ!!いいかわかったな!?
だからデクは連れてけねぇ!一人置いてかれんのもなんだから教えんじゃねーぞ!?>>
『わ、わかった。』
確かに仲間外れにされちゃういっくんに言っても可哀想だもんね。
それにしても切島くんとかっちゃんって仲良いんだね。
かっちゃんに言うと、仲良くねぇ!と言われて電話を切られてしまった。
電子タブレットを見ていたウィスパーが顔を上げる。
「随分長いことお話していましたね~。
何かあったんでうぃす?」
『かっちゃんもI・アイランドに行くんだって。』
「I・アイランド?何ですかソレ。」
『言ってなかったっけ…?』
「ウィスパーはお留守番でいいニャン。」
「聞いてませんよ!!
I・アイランドって所に行くんですか!?私も行きますよ!!霊和ちゃん居る所に私在りですよ!」
「ストーカーみたいなフレーズ言わないでくんない。」
寝ていたウィスパーは聞いていなかったので、I・アイランドのことを教えたのだった。
R01.09.08