65話
夢小説設定
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橋から下を覗いても、40メートルくらい下で水が流れているだけで他に動くものはない。
ダムに繋がる道は霧が濃く何も見えない。
「あらまた来たわ。最近自殺ブームになってるのかしら。
しかもオッサンと女の子二人ィ~?エンコーの後の無理心中かしら?」
背後から聞こえた女性の声に思わず振り返った。
『…妖怪?』
「私は化け物じゃないわよ!!人間でもないけど……てあれ?私のこと見えてる?」
茶色いミディアムヘアで白のロングTシャツ、七分丈のジーパンを履いた私と同じくらいの年齢の女の子だった。靴や靴下は履いていない
女の子は浮いていて、私の妖怪発言にプンスカしていた。
だが直ぐに私が女の子を見えていることに驚いていた。
お父さんに女の子が見えるか聞いたら、見えているが怒った時しか聞こえなかったらしい。
感情が高ぶらないと聞こえないみたいだ。
私はお父さんと手を繋いで女の子に質問する。
『最近ここであった事件を調査しに来たの。
ここには貴女以外の幽霊はいないの?』
「エンコーじゃなかったのね。
てことは警察か探偵?
大人には見えないわね~。」
今は高校生でお父さんの手伝いだと教えた。
フゥ2とウィスパーが背中に張り付いてきたのを感じる。
「なんか知らないけど他の自殺者は幽霊になってもすぐいなくなったり、幽霊なんかにならなかったりする奴がいるのよね。
私はもう生きたくないからここでプラプラしてるの。転生なんてごめんだわ。」
女の子はこの場所に留まっている地縛霊だとか。
『最近事件があったんだけど何か知らないかな?』
「事件って言ってもね~…。
ここは自殺する人や怖いもの見たさに肝試しする人がいっぱいいるのよ。一々覚えてないわ。」
「覚えていないってことはここに来た人自体は見ているんじゃないかい?
この男二人で来ているはずなんだ。」
お父さんはポケットから小さめの紙を二枚取り出して女の子に見せる。
紙は写真で男二人の顔が載っている。
「ああ、このキモい奴なら覚えているわ。
リスを追い掛けていたらこいつが来たの。
こいつキョロキョロしすぎなんだもの。チョービビりが来たと笑ってやったわ。」
「ん~…?この顔どこかで見たことある気がする…。」
フゥ2は写真を見て頭を捻らせるが思い出せないみたいで唸っている。
お父さんが横目にフゥ2を見たが答えずに女の子との会話を続ける。
「この男が水死体となって発見されたんだが事件の可能性が高いんだ。
殺害された時に見ていなかったか?」
「見ていないわ。言ったでしょ、私はリスを追い掛けていたって。
私の気配を感じるのか怖がった様子が可愛いんだもの。
だからこいつを笑ってすぐにリスを追い掛けたわ。
もし殺人なんかあったら覚えているはずよ!」
女の子に嘘を付いているようには感じられない。(私が鈍いだけかもしれないが)
「それもそうか…。
捜査協力ありがとうね。」
「こんなことくらいしか答えられないけどね。
人間は嫌いだけどこの子なら可愛くてもっと一緒にいたくなっちゃうわ。」
女の子は私の両頬を掴んで顔を近付けてくる。
『ふぇ…?』
「こらこら。これ以上近付くと除霊しなくちゃならなくなるよ。」
「協力してあげたじゃない!」
「それとこれとは別。大事な娘に取り憑くなんて許さないよ。」
女の子は舌打ちをしながら離れた。
R01.07.15
ダムに繋がる道は霧が濃く何も見えない。
「あらまた来たわ。最近自殺ブームになってるのかしら。
しかもオッサンと女の子二人ィ~?エンコーの後の無理心中かしら?」
背後から聞こえた女性の声に思わず振り返った。
『…妖怪?』
「私は化け物じゃないわよ!!人間でもないけど……てあれ?私のこと見えてる?」
茶色いミディアムヘアで白のロングTシャツ、七分丈のジーパンを履いた私と同じくらいの年齢の女の子だった。靴や靴下は履いていない
女の子は浮いていて、私の妖怪発言にプンスカしていた。
だが直ぐに私が女の子を見えていることに驚いていた。
お父さんに女の子が見えるか聞いたら、見えているが怒った時しか聞こえなかったらしい。
感情が高ぶらないと聞こえないみたいだ。
私はお父さんと手を繋いで女の子に質問する。
『最近ここであった事件を調査しに来たの。
ここには貴女以外の幽霊はいないの?』
「エンコーじゃなかったのね。
てことは警察か探偵?
大人には見えないわね~。」
今は高校生でお父さんの手伝いだと教えた。
フゥ2とウィスパーが背中に張り付いてきたのを感じる。
「なんか知らないけど他の自殺者は幽霊になってもすぐいなくなったり、幽霊なんかにならなかったりする奴がいるのよね。
私はもう生きたくないからここでプラプラしてるの。転生なんてごめんだわ。」
女の子はこの場所に留まっている地縛霊だとか。
『最近事件があったんだけど何か知らないかな?』
「事件って言ってもね~…。
ここは自殺する人や怖いもの見たさに肝試しする人がいっぱいいるのよ。一々覚えてないわ。」
「覚えていないってことはここに来た人自体は見ているんじゃないかい?
この男二人で来ているはずなんだ。」
お父さんはポケットから小さめの紙を二枚取り出して女の子に見せる。
紙は写真で男二人の顔が載っている。
「ああ、このキモい奴なら覚えているわ。
リスを追い掛けていたらこいつが来たの。
こいつキョロキョロしすぎなんだもの。チョービビりが来たと笑ってやったわ。」
「ん~…?この顔どこかで見たことある気がする…。」
フゥ2は写真を見て頭を捻らせるが思い出せないみたいで唸っている。
お父さんが横目にフゥ2を見たが答えずに女の子との会話を続ける。
「この男が水死体となって発見されたんだが事件の可能性が高いんだ。
殺害された時に見ていなかったか?」
「見ていないわ。言ったでしょ、私はリスを追い掛けていたって。
私の気配を感じるのか怖がった様子が可愛いんだもの。
だからこいつを笑ってすぐにリスを追い掛けたわ。
もし殺人なんかあったら覚えているはずよ!」
女の子に嘘を付いているようには感じられない。(私が鈍いだけかもしれないが)
「それもそうか…。
捜査協力ありがとうね。」
「こんなことくらいしか答えられないけどね。
人間は嫌いだけどこの子なら可愛くてもっと一緒にいたくなっちゃうわ。」
女の子は私の両頬を掴んで顔を近付けてくる。
『ふぇ…?』
「こらこら。これ以上近付くと除霊しなくちゃならなくなるよ。」
「協力してあげたじゃない!」
「それとこれとは別。大事な娘に取り憑くなんて許さないよ。」
女の子は舌打ちをしながら離れた。
R01.07.15