63話
夢小説設定
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『私の友達、力を貸してコマじろう!妖怪メダルセット・オン!』
靄が私の周りにまとわりつき、靄が晴れるとオールマイトは私の後ろにいた。
「っ!?…すり抜けた?」
『峰田くんに教えて貰ったんです。
私が知らない間に実験していてくれてたみたいで、私が靄に掛かって見えない時に触ろうとしたら触れなかったんです。』
峰田くんに教わった時は驚いたが、この現象を戦闘中に使えるんじゃないかと思考していた事は当たった。
現にオールマイトの攻撃を避けられてたのだから段万歳だ。
私は腰にあるハンドカフスを確認して前に飛び出す。
『今度は私の番ですよ!!』
壁や天井を足場にしながらオールマイトに突進するが避けられる。ならばと近付いた時に雷を走らせる。
「そんなトロイ攻撃が当たるわけないだろう。
スピードとはこういうものだ!」
目にも止まらぬ速さで拳をぶつけられ、吹き飛ばされた場所に先回りされ腹に重い攻撃を喰らう。
『ぐ…ぅ……っ、』
更に地面に伏せて動けない身体を蹴られて宙に舞う。
天井にぶつかり地面に倒れると、フゥ2とジバニャンが私とオールマイトの間に立つ。
「や、止めろニャンっ!!」
「おおお俺達だってオールマイトの相手になってやるんだからっ!」
二人とも恐れながらもオールマイトに対抗する。
『二人ともいいから!逃げて!』
そこにいては二人に被害が及んでしまう。
それは絶対に嫌だし、オールマイトとの戦闘よりゴールゲートを目指す方が勝率が高い。
だからいっくん達もボロボロになりながらもゴールゲートを潜ったのだ。
「ゴールには行かせないよ。」
目線でゴールゲートを見ている事がバレたのかそう言われ、ゴールゲートから更に引き離される。
ジバニャンとフゥ2もオールマイトに弾き飛ばされていた。
「私を超えると息巻いていたのにその程度か。」
『オールマイトこそ、いっくん達の試合より口数が多いですよ。』
痛みに耐えながら立ち上がり皮肉を言う。
そしてまたオールマイトに向かって走り出す。
雷を纏った拳をオールマイトに振るうが軽々避けられ、蹴りを入れればジャンプして避けられる。
「先程の試合でやりすぎだと叱られてね…。
戦闘不能に追い込むのではなく、時間制限に持っていくことにしたんだ。」
私の攻撃がなんてことないかのように軽い口調で喋る。
どんなに攻撃をしても交わされるか反撃された。
時間は残り半分を切っただろう。
ゴールに近付けないし、ハンドカフスを付ける隙もない。
仕方ないが、メダルを変えよう。
まだSランク妖怪と合成した事はないからどうなるのかわからない。それでも勝つ為にはこれしかなさそうだ。
雷を放ってオールマイトから数十メートル離れた所に着地する。
そして召喚の台詞を言いながらオールマイトに向かって跳ぶ。
『私の友達、力を貸してふぶき姫!』
靄が覆ってくる中、オールマイトを過ぎてゴールに近付く。
『妖怪メダルセット・オン!』
だがオールマイトは私をゴールへ行かせまいとする。
前へ回るか後ろから来るかわからない。
だから靄が晴れた瞬間、しゃがみ込み上方へ氷の妖術をブチ込む!!
「く…っ、厄介な技だね。」
背後から私を掴もうとしていたオールマイトの腕が氷に覆われていた。
ふぶき姫だから雪や氷の技だと思っていたので合体でも使えて安心した。
格好もふぶき姫とあまり変わらない水色の着物で、水晶の髪飾りを付けている。
髪の先が水色になっていた。
「ちょっと!俺達まで凍ってるんですけど!」
「冷たいニャーン!」
『…あれ?』
オールマイトにだけするつもりが、ここら一帯に氷が張っていた。
『「私、力の制御苦手なのよね~。まさか霊和ちゃんにまで影響すると思わなかったわ。」』
自分の口から発せられた科白に驚かされる。
力のコントロールが苦手なのはゆきおんなの時だけではなかったのだ。
『ま、まぁなんとか頑張る。』
ふぶき姫も浮いていたが、私も今は浮いている。
足に力を入れる必要はなく、頭で思えばその通りに動く。
私がオールマイトを凍らせようとして氷の結晶が出来、それをオールマイトが壊す繰り返しで両方の体力が奪われる。
オールマイトの攻撃だけではなく眠気までも襲ってくるほど疲弊するが決定打が打てない。
オールマイトにハンドカフスを付けるか、ゴールゲートを潜る。どちらか…、どちらでもいい。残り時間でクリアしなくては…っ!
時間がないことで焦りが出てしまった。
一瞬の隙を縫って私に近付くと、腕を掴み妖怪ウォッチCに挿入されていた妖怪メダルを出されてしまう。
変身中の触れない現象のお陰で腕は離されたが、すぐに掴み直され壁に押し付けられる。
「メダルを盗ってしまえば君は無力だ。
このまま時間いっぱいまでこうしていよう。」
『うぐ…っ!は、離してっ!』
ジタバタ暴れるが腕に力を込められ骨が悲鳴をあげる。
『あ゙あぁ゙ぁあ!!』
「おっといけない。
また叱られてしまうな…。」
力は弱められたが離れることはない。