59話
夢小説設定
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「ハァ…まさかバレるとは思っていなかったよ。
つくづく君も君の周りも面白いネ!」
「いやーそれほどでも~。」
「お前に言ってニャいニャンよ。」
「俺達は面白くないけど、霊和ちゃんは見た目がそっくりな妖怪でも友達妖怪と違う妖怪が見分けられてたからね。
まさか見た目が違っても見分けられるなんて俺も思いもしなかったよ。」
根津とフゥ2がやれやれと肩を竦める。
私だって面白くないもん。
オールマイトを向かいのソファーに座らせて、根津が本題に入る。
「さて、そろそろオールマイトの診療を初めようか。」
「そのために来ていたんでしたね。
オールマイトの正体が衝撃的過ぎて忘れていました。」
ウィスパーから妖怪ウォッチを受け取り、キズナースを喚び出す。
それと事前にキズナースに一緒に召喚するよう頼まれていた妖怪も喚び出す。
「ぺろりん。怪我人はどこかしら?」
「患者はお前さんだな。」
キズナースと一緒に喚び出したのはやぶれかぶれ院長。
白衣を着ているから医者なのだとわかるが、見た目はゾンビのような水色と桃色の肌をしており、目も1つしかない。心臓のような物がむき出しになっていて、そこに点滴が通っている。
やぶれかぶれ院長は見た目からオールマイトが患者だと探り当て、オールマイトの頭から爪先までを観察する。
「……彼で大丈夫かい?」
「昔はいろいろあったけど、今は大人しいから大丈夫だよ。
それにキズナースと仲が良いから裏切るような事はしない……と思う。」
「言葉の節々に不安になる要素があるよ…。」
昔、フゥ2とやぶれかぶれ院長は敵対した事もあったが、接するうちにやぶれかぶれ院長の性格が良い方に変わっていったんだとか。
性格や見た目はアレだが、やぶれかぶれ院長は人間の頃も医者だったので腕だけは良い。
私はオールマイトの隣に座り手を握る。
「さてさて怪我の具合を見せてくれるかな。」
「は、はぁ。」
やぶれかぶれ院長の見た目に驚きながらも片手で服を捲る。
腹部に出来た傷を目の当たりにした私達はそれぞれ反応する。
『っ!』
「ひぃぃいぃぃい!!」
「思った以上にエグい…。」
「ニャーン…っ。」
「結構広範囲に傷痕があるね。
生きている方が不思議なくらいだ。」
やぶれかぶれ院長はオールマイトの傷痕の部分を観察し触診する。
人間の医者からの診断書を見たり問診も何問かしてた。
「……ふむ、私から言える事は完治は無理だね。」
「そんなぁ!」
「…そうですか。」
やぶれかぶれ院長の診断にオールマイトよりウィスパーが先に反応する。
オールマイトはわかっていたのだろう、若干落ち込んだように見えるがそこまで沈んではいない。
「妖怪であろうと無くなった内臓を作ることなど出来ないのだよ。
それに加え個性の譲渡は自身の個性がなくなるということだ。今は使えているだろうけど段々と個性が使える時間が短くなり、次第に無個性となるね。」
やぶれかぶれ院長の診断も人間の医者と同じだった。
「ただし、マッチョの持続時間を伸ばすのは可能だ。」
『個性がなくなっちゃうのに?』
「オールマイトのマッチョの持続時間は体力と比例しているようだね。
ならば妖怪の回復により一時的にだが一度に使える個性の時間も伸びる。」
通常時に回復をしても意味はないが、元の姿に戻りそうな時に回復すればマッチョ…マッスルフォームを持続出来る。
「しかしオールマイトの個性はコップに入った水のようなものだ。
回復をしても水の継ぎ足しは出来ない。
個性まで回復するわけではないから、個性を使えばその分個性が無くなるのが早くなるんだ。」
譲渡してしまった以上、個性はいつか無くなるんだと強く主張する。
「そう、ですか。
…わかりました。ならば力を借りたい時が出来たら回復を頼みます。」
「ええ!?個性が無くなってしまうんですよ!?」
「それでもだよ。
私の力は民を守る為にあるんだ。
守る為ならば私の個性がなくなろうと構わない。」
自己犠牲の上に成り立つヒーロー。
ヒーロー殺しが求めるヒーロー像そのものが目の前にいた。
「それに私の個性が完全に消えてしまっても、後継者の緑谷少年がいる。他のヒーローも沢山いる。
平和の象徴は消えてしまうだろうが"ヒーロー"は消えない。心配ないよ。」
『オールマイト…。』
平和の象徴が無くなってしまうことはこの世界に住む人にとって大打撃になってしまうだろう。平和に暮らすために、悪事を働く"敵"を抑えるためにも必要な象徴が消えてしまうのだ。
オールマイトが戦えなくなっても、"敵"をのさばらせないように他のヒーローが奮闘すればいい。
そうオールマイトは言いたいのだろう。
つくづく君も君の周りも面白いネ!」
「いやーそれほどでも~。」
「お前に言ってニャいニャンよ。」
「俺達は面白くないけど、霊和ちゃんは見た目がそっくりな妖怪でも友達妖怪と違う妖怪が見分けられてたからね。
まさか見た目が違っても見分けられるなんて俺も思いもしなかったよ。」
根津とフゥ2がやれやれと肩を竦める。
私だって面白くないもん。
オールマイトを向かいのソファーに座らせて、根津が本題に入る。
「さて、そろそろオールマイトの診療を初めようか。」
「そのために来ていたんでしたね。
オールマイトの正体が衝撃的過ぎて忘れていました。」
ウィスパーから妖怪ウォッチを受け取り、キズナースを喚び出す。
それと事前にキズナースに一緒に召喚するよう頼まれていた妖怪も喚び出す。
「ぺろりん。怪我人はどこかしら?」
「患者はお前さんだな。」
キズナースと一緒に喚び出したのはやぶれかぶれ院長。
白衣を着ているから医者なのだとわかるが、見た目はゾンビのような水色と桃色の肌をしており、目も1つしかない。心臓のような物がむき出しになっていて、そこに点滴が通っている。
やぶれかぶれ院長は見た目からオールマイトが患者だと探り当て、オールマイトの頭から爪先までを観察する。
「……彼で大丈夫かい?」
「昔はいろいろあったけど、今は大人しいから大丈夫だよ。
それにキズナースと仲が良いから裏切るような事はしない……と思う。」
「言葉の節々に不安になる要素があるよ…。」
昔、フゥ2とやぶれかぶれ院長は敵対した事もあったが、接するうちにやぶれかぶれ院長の性格が良い方に変わっていったんだとか。
性格や見た目はアレだが、やぶれかぶれ院長は人間の頃も医者だったので腕だけは良い。
私はオールマイトの隣に座り手を握る。
「さてさて怪我の具合を見せてくれるかな。」
「は、はぁ。」
やぶれかぶれ院長の見た目に驚きながらも片手で服を捲る。
腹部に出来た傷を目の当たりにした私達はそれぞれ反応する。
『っ!』
「ひぃぃいぃぃい!!」
「思った以上にエグい…。」
「ニャーン…っ。」
「結構広範囲に傷痕があるね。
生きている方が不思議なくらいだ。」
やぶれかぶれ院長はオールマイトの傷痕の部分を観察し触診する。
人間の医者からの診断書を見たり問診も何問かしてた。
「……ふむ、私から言える事は完治は無理だね。」
「そんなぁ!」
「…そうですか。」
やぶれかぶれ院長の診断にオールマイトよりウィスパーが先に反応する。
オールマイトはわかっていたのだろう、若干落ち込んだように見えるがそこまで沈んではいない。
「妖怪であろうと無くなった内臓を作ることなど出来ないのだよ。
それに加え個性の譲渡は自身の個性がなくなるということだ。今は使えているだろうけど段々と個性が使える時間が短くなり、次第に無個性となるね。」
やぶれかぶれ院長の診断も人間の医者と同じだった。
「ただし、マッチョの持続時間を伸ばすのは可能だ。」
『個性がなくなっちゃうのに?』
「オールマイトのマッチョの持続時間は体力と比例しているようだね。
ならば妖怪の回復により一時的にだが一度に使える個性の時間も伸びる。」
通常時に回復をしても意味はないが、元の姿に戻りそうな時に回復すればマッチョ…マッスルフォームを持続出来る。
「しかしオールマイトの個性はコップに入った水のようなものだ。
回復をしても水の継ぎ足しは出来ない。
個性まで回復するわけではないから、個性を使えばその分個性が無くなるのが早くなるんだ。」
譲渡してしまった以上、個性はいつか無くなるんだと強く主張する。
「そう、ですか。
…わかりました。ならば力を借りたい時が出来たら回復を頼みます。」
「ええ!?個性が無くなってしまうんですよ!?」
「それでもだよ。
私の力は民を守る為にあるんだ。
守る為ならば私の個性がなくなろうと構わない。」
自己犠牲の上に成り立つヒーロー。
ヒーロー殺しが求めるヒーロー像そのものが目の前にいた。
「それに私の個性が完全に消えてしまっても、後継者の緑谷少年がいる。他のヒーローも沢山いる。
平和の象徴は消えてしまうだろうが"ヒーロー"は消えない。心配ないよ。」
『オールマイト…。』
平和の象徴が無くなってしまうことはこの世界に住む人にとって大打撃になってしまうだろう。平和に暮らすために、悪事を働く"敵"を抑えるためにも必要な象徴が消えてしまうのだ。
オールマイトが戦えなくなっても、"敵"をのさばらせないように他のヒーローが奮闘すればいい。
そうオールマイトは言いたいのだろう。