57話
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暫く談笑していると、いっくんの責任者のグラントリノが入ってきた。
「おお、起きてるな怪我人共!」
「グラントリノ!」
「マニュアルさん…!」
「女の子も此方に来てたんだね。丁度良かった。話があるから此方に呼ぼうとしてたんだ。」
グラントリノの後には飯田くんの責任者のマニュアルも入ってくる。
「凄いグチグチ言いたいが、その前に来客だぜ。」
そう言われて、2人の前に1人の男が進み出る。その男は、犬の頭をした保須警察署署長 面構犬嗣だった。
「君達がヒーロー殺しを仕留めた雄英生徒だワンね。」
独特な語尾に反応するいっくん。
警察署署長自ら私達を訪ねるとは…。
「ヒーロー殺しだが……火傷に骨折と中々の重傷で現在治療中だワン。」
最後は4人同時の攻撃だったからね。ヤりすぎたみたいだ。
超常黎明期、警察は統率と規格を重要視し"個性"を"武"に用いないこととした。
そして、ヒーローはその"穴"を埋める形で台頭して来た職。
個人の武力行使…かつて13号先生のした演説のように、容易に人を殺(あや)められる力は、本来なら糾弾されている。
しかし、現在これらが公に認められているのは、先人達がモラルやルールを遵守してきたからだ。
「資格未取得者が、保護管理者の指示なく"個性"で危害を加えたこと。例え相手がヒーロー殺しであろうとも、これは立派な規則違反だワン。」
君達3名、及びプロヒーロー。エンデヴァー、マニュアル、グラントリノの6名には厳正な処分が下されなければならない。と聞いて目を見開いた。
「それと妖見さんは個性の使用をしてないものの、暴力行為を行った処罰もしなければならないワン。」
署長さんの言っていることはもっともだ。
だけど、それだと1人のプロヒーローが死んでいたかもしれないことを忘れてはならない。
「待ってくださいよ。」
抗議しようとした途端、同じことを思っていた轟くんが署長さんに食って掛かる。
「規則守って見殺しにするべきだって!?」
「結果オーライであれば、規則などウヤムヤで良いと?」
「…っ。」
「人をっ、救けるのがヒーローの仕事だろっ…!」
黙って轟くんの言葉を真正面から受け止めていた署長さんは、呆れたように言い返した。
「だから…君は"卵"だ。
まったく…良い教育してるワンね。雄英もエンデヴァーも。」
「ッこの犬──!」
「やめたまえ、もっともな話だ!!」
今にも署長さんに掴み掛りそうな轟くんの前に、グラントリノが手を出して制する。
「以上が───警察としての意見。
で、処分云々はあくまで公表すればの話しだワン。」
「…へ?」
『?』
公表すれば?ならばしない選択もあるというのか?
「公表すれば世論は4人を褒め称えるだろうが、処罰は免れない。
一方、公表しなければヒーロー殺しの火傷跡からエンデヴァーを功労者として擁立してしまえる。」
汚い話ではあるが、未来へ進む四人の違反をここで握りつぶし、その代わりに四人の英断及び功績は誰にも知られることが無くなるということだ。
私は英断も称賛もいらない。答えはすぐに見つかった。が、
「まァどの道、監督不行届きで俺らは責任取らないとだしな。」
後者を選べば4人に対する処罰は無いが、どちらを選んだとしても指名したプロヒーロー達は責任を負わなければならない。
『そんな…。』
自分の行動が他人を貶めてしまったのだ。
「お前さん達が今更何言っても遅ぇんだ。後悔をバネにして次に生かすんだな。」
グラントリノの言葉に重いものが胸にのし掛かる。
「それとお宅の責任者は何してんだ。姿も現さねぇとは大人としてどうしたもんかい。」
『代表じゃないけど責任者ならずっと此処に…。』
フユニャンを指差すが、いっくんとウィスパー達以外が不思議な顔をしているので見えないんだと思い出す。
フゥ2を見るが否定をしないので署長さんに手を見せる。
『お手をお借りします。』
「あ、あぁ。いいが…、」
私は座っているので署長さんが近付いてくる。
手を握ると今までの初対面の人と同じような反応をされるがそこはスルーしてフユニャンの紹介をする。
『私の所の責任者のフユニャンです。
普段は見えませんがプロヒーローです。』
妖怪について話す事はしない。警察と言っても妖怪を利用したり実験する可能性があるからだ。
「(猫…?)気が付かなくて申し訳ありませんでした。」
「此方こそ姿を見せられずすまない。霊和の個性を使ってでしか他人には見えないんだ。」
それ言ったら正体バレないちゃわないかな?
「誰と話してんだ?」
グラントリノとマニュアルが疑問に思っているが今はそんな話をしている場合ではない。
「おお、起きてるな怪我人共!」
「グラントリノ!」
「マニュアルさん…!」
「女の子も此方に来てたんだね。丁度良かった。話があるから此方に呼ぼうとしてたんだ。」
グラントリノの後には飯田くんの責任者のマニュアルも入ってくる。
「凄いグチグチ言いたいが、その前に来客だぜ。」
そう言われて、2人の前に1人の男が進み出る。その男は、犬の頭をした保須警察署署長 面構犬嗣だった。
「君達がヒーロー殺しを仕留めた雄英生徒だワンね。」
独特な語尾に反応するいっくん。
警察署署長自ら私達を訪ねるとは…。
「ヒーロー殺しだが……火傷に骨折と中々の重傷で現在治療中だワン。」
最後は4人同時の攻撃だったからね。ヤりすぎたみたいだ。
超常黎明期、警察は統率と規格を重要視し"個性"を"武"に用いないこととした。
そして、ヒーローはその"穴"を埋める形で台頭して来た職。
個人の武力行使…かつて13号先生のした演説のように、容易に人を殺(あや)められる力は、本来なら糾弾されている。
しかし、現在これらが公に認められているのは、先人達がモラルやルールを遵守してきたからだ。
「資格未取得者が、保護管理者の指示なく"個性"で危害を加えたこと。例え相手がヒーロー殺しであろうとも、これは立派な規則違反だワン。」
君達3名、及びプロヒーロー。エンデヴァー、マニュアル、グラントリノの6名には厳正な処分が下されなければならない。と聞いて目を見開いた。
「それと妖見さんは個性の使用をしてないものの、暴力行為を行った処罰もしなければならないワン。」
署長さんの言っていることはもっともだ。
だけど、それだと1人のプロヒーローが死んでいたかもしれないことを忘れてはならない。
「待ってくださいよ。」
抗議しようとした途端、同じことを思っていた轟くんが署長さんに食って掛かる。
「規則守って見殺しにするべきだって!?」
「結果オーライであれば、規則などウヤムヤで良いと?」
「…っ。」
「人をっ、救けるのがヒーローの仕事だろっ…!」
黙って轟くんの言葉を真正面から受け止めていた署長さんは、呆れたように言い返した。
「だから…君は"卵"だ。
まったく…良い教育してるワンね。雄英もエンデヴァーも。」
「ッこの犬──!」
「やめたまえ、もっともな話だ!!」
今にも署長さんに掴み掛りそうな轟くんの前に、グラントリノが手を出して制する。
「以上が───警察としての意見。
で、処分云々はあくまで公表すればの話しだワン。」
「…へ?」
『?』
公表すれば?ならばしない選択もあるというのか?
「公表すれば世論は4人を褒め称えるだろうが、処罰は免れない。
一方、公表しなければヒーロー殺しの火傷跡からエンデヴァーを功労者として擁立してしまえる。」
汚い話ではあるが、未来へ進む四人の違反をここで握りつぶし、その代わりに四人の英断及び功績は誰にも知られることが無くなるということだ。
私は英断も称賛もいらない。答えはすぐに見つかった。が、
「まァどの道、監督不行届きで俺らは責任取らないとだしな。」
後者を選べば4人に対する処罰は無いが、どちらを選んだとしても指名したプロヒーロー達は責任を負わなければならない。
『そんな…。』
自分の行動が他人を貶めてしまったのだ。
「お前さん達が今更何言っても遅ぇんだ。後悔をバネにして次に生かすんだな。」
グラントリノの言葉に重いものが胸にのし掛かる。
「それとお宅の責任者は何してんだ。姿も現さねぇとは大人としてどうしたもんかい。」
『代表じゃないけど責任者ならずっと此処に…。』
フユニャンを指差すが、いっくんとウィスパー達以外が不思議な顔をしているので見えないんだと思い出す。
フゥ2を見るが否定をしないので署長さんに手を見せる。
『お手をお借りします。』
「あ、あぁ。いいが…、」
私は座っているので署長さんが近付いてくる。
手を握ると今までの初対面の人と同じような反応をされるがそこはスルーしてフユニャンの紹介をする。
『私の所の責任者のフユニャンです。
普段は見えませんがプロヒーローです。』
妖怪について話す事はしない。警察と言っても妖怪を利用したり実験する可能性があるからだ。
「(猫…?)気が付かなくて申し訳ありませんでした。」
「此方こそ姿を見せられずすまない。霊和の個性を使ってでしか他人には見えないんだ。」
それ言ったら正体バレないちゃわないかな?
「誰と話してんだ?」
グラントリノとマニュアルが疑問に思っているが今はそんな話をしている場合ではない。