56.5話
夢小説設定
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飯田くんに加え僕まで動けなくなった時、轟くんが駆け付けてきてくれて、その後には霊和ちゃんまで来てくれた。
霊和ちゃんは妖怪と友達の証であるメダルを、腕時計の溝に嵌める。
いつも通り妖怪が出てくるんだと思っていたら、霊和ちゃんが紫色の靄に包まれ姿が見えなくなった。そして直ぐに靄が消えたら霊和ちゃんの頭には耳が生え、服装も変わっていて驚いた。
霊和ちゃんもこの職場体験中に一段と強くなっている事に気付いた。
以前よりも身軽に動き、僕だって出来ないようなスピードでヒーロー殺しに攻撃していた。しかも火が出るようになっていたし、個性が増えたのではないかと思うほどだった。
飯田くんも動けるようになり4人でヒーロー殺しに挑み、なんとか気絶させた。
『妖術出すまでにまだまだタイムラグがあるから修行しなきゃなー。』
ヒーロー殺しを拘束して此処を移動しようとしていたら、霊和ちゃんの反省の声が聞こえた。あんなに強かったのにさらに高みを目指す霊和ちゃんには感服する。
「その腕のって新しい妖怪ウォッチなの?」
『フユニャン達が私のためにって作ってくれたんだ。
さっきの変身もこれのお陰なの。』
左腕には大きめの腕時計2つが鎮座していた。
その1つは今まで見たことのない物でコレで変身したのだとわかる。
フユニャンって妖怪ヒーロー協会のだよね?達ってことは他の妖怪ヒーローにも会ったんだろうなぁ。
妖怪の世界の機械は凄い。時空間を移動出来たり、小さなメダルで攻撃まで出来る。誰がこんな凄いものを作ってるのか気になる。
時計を感心して見ていると、霊和ちゃんが欠伸をした。
「寝不足なの?」
『うん、ちょっとね。』
目をとろんとさせる霊和ちゃん可愛い。
なんてバカな事を思っていたら霊和ちゃんはその場に崩れてしまった。
地面に顔をぶつける前に支え、顔を覗くとスヤスヤと寝ていた。
「霊和ちゃん…?霊和ちゃん!!
もしかしてヒーロー殺しに…っ!?」
身体を揺さぶるが起きる気配がない。
そうだと思い、手袋を外して霊和ちゃんの手を握る。
「あーあ…こりゃ落ちましたねぇ。」
「ウィスパー運んであげなよ。」
呆れたような顔をして妖怪達が僕達を囲んでいた。
「出久、安心しなよ。霊和ちゃんは疲れて寝ただけだからさ。」
「疲れて?
ってことはあの変身は体力を使うのか…。」
「人間で言うところのキャパオーバーかな。後で詳しく説明してあげるけど、簡単に言えば霊和ちゃんが持っている妖気を使い切ったから寝て回復してるんだ。
ただ回復するまではどんな事があっても起きないから、いつ起きるかわかんないんだよな~…。」
キズナース喚ぶ前に寝ちゃったし…。と唸るフゥ2。
回復してもらえば寝る事はなかったみたいだ。
飯田くん達に霊和ちゃんの事を話して、僕が背負って人がいる所まで行くことになった。僕が背負えるのにウィスパーに運んで貰う事は絶対ない。
大通りへ続く道に出ると、遠くから声が聞こえてきた。
「む!?んなっ…何故おまえがここに!!!」
声の主に視線を向けると、職場体験中僕がお世話になっているグラントリノだった。
「座ってろっつったろ!!!」
弁解する暇も与えられず顔面にグラントリノの蹴りが入っていた。
それからは他のプロヒーロー達も到着した。
現状を聞き、以前あった脳無の兄弟らしき"敵"がいたのを思い出す。
大丈夫だろうかと心配になったが、No.2のエンデヴァーなら倒せるだろう。それに他のプロヒーローもいるんだから!
「2人とも…僕のせいで傷を負わせた。本当に済まなかった…。何も…見えなく…なってしまっていた……!」
飯田くんは僕達に向かって、深々と頭を下げてきた。飯田くんの足元にはぽたぽたと涙が零れていた。
「……僕もごめんね。君があそこまで思いつめていたのに、全然見えてなかったんだ。友達なのに…。」
もっと強く咎めていればこんなことにならなかったのだろうか?そう考えるが起こってしまったことは元には戻らない。
轟くんも気に止めていないように返事をする。
飯田くんは涙を拭って僕の背中にいる霊和ちゃんにも目を向ける。
「妖見さんにも後で謝らねばだな。」
「霊和ちゃんなら笑って返してくれるよ。」
「…そうだな。」
すると何処からかバサッ、バサッと羽の音が聞こえてきた。
「伏せろ!!」
「え?」
グラントリノが見ている方向には、USJにいた脳無に羽を生やしたような怪物がこちらに向かって飛んできていた。
エンデヴァーが対応していたはずなのに…!
「え、ちょ…!」
気が付いたら僕と霊和ちゃんは脳無に鷲掴みにされて宙を浮いていた。
どんどん遠くなる飯田くん達を身動きすることなく見ているしか出来なかった。
霊和ちゃんは妖怪と友達の証であるメダルを、腕時計の溝に嵌める。
いつも通り妖怪が出てくるんだと思っていたら、霊和ちゃんが紫色の靄に包まれ姿が見えなくなった。そして直ぐに靄が消えたら霊和ちゃんの頭には耳が生え、服装も変わっていて驚いた。
霊和ちゃんもこの職場体験中に一段と強くなっている事に気付いた。
以前よりも身軽に動き、僕だって出来ないようなスピードでヒーロー殺しに攻撃していた。しかも火が出るようになっていたし、個性が増えたのではないかと思うほどだった。
飯田くんも動けるようになり4人でヒーロー殺しに挑み、なんとか気絶させた。
『妖術出すまでにまだまだタイムラグがあるから修行しなきゃなー。』
ヒーロー殺しを拘束して此処を移動しようとしていたら、霊和ちゃんの反省の声が聞こえた。あんなに強かったのにさらに高みを目指す霊和ちゃんには感服する。
「その腕のって新しい妖怪ウォッチなの?」
『フユニャン達が私のためにって作ってくれたんだ。
さっきの変身もこれのお陰なの。』
左腕には大きめの腕時計2つが鎮座していた。
その1つは今まで見たことのない物でコレで変身したのだとわかる。
フユニャンって妖怪ヒーロー協会のだよね?達ってことは他の妖怪ヒーローにも会ったんだろうなぁ。
妖怪の世界の機械は凄い。時空間を移動出来たり、小さなメダルで攻撃まで出来る。誰がこんな凄いものを作ってるのか気になる。
時計を感心して見ていると、霊和ちゃんが欠伸をした。
「寝不足なの?」
『うん、ちょっとね。』
目をとろんとさせる霊和ちゃん可愛い。
なんてバカな事を思っていたら霊和ちゃんはその場に崩れてしまった。
地面に顔をぶつける前に支え、顔を覗くとスヤスヤと寝ていた。
「霊和ちゃん…?霊和ちゃん!!
もしかしてヒーロー殺しに…っ!?」
身体を揺さぶるが起きる気配がない。
そうだと思い、手袋を外して霊和ちゃんの手を握る。
「あーあ…こりゃ落ちましたねぇ。」
「ウィスパー運んであげなよ。」
呆れたような顔をして妖怪達が僕達を囲んでいた。
「出久、安心しなよ。霊和ちゃんは疲れて寝ただけだからさ。」
「疲れて?
ってことはあの変身は体力を使うのか…。」
「人間で言うところのキャパオーバーかな。後で詳しく説明してあげるけど、簡単に言えば霊和ちゃんが持っている妖気を使い切ったから寝て回復してるんだ。
ただ回復するまではどんな事があっても起きないから、いつ起きるかわかんないんだよな~…。」
キズナース喚ぶ前に寝ちゃったし…。と唸るフゥ2。
回復してもらえば寝る事はなかったみたいだ。
飯田くん達に霊和ちゃんの事を話して、僕が背負って人がいる所まで行くことになった。僕が背負えるのにウィスパーに運んで貰う事は絶対ない。
大通りへ続く道に出ると、遠くから声が聞こえてきた。
「む!?んなっ…何故おまえがここに!!!」
声の主に視線を向けると、職場体験中僕がお世話になっているグラントリノだった。
「座ってろっつったろ!!!」
弁解する暇も与えられず顔面にグラントリノの蹴りが入っていた。
それからは他のプロヒーロー達も到着した。
現状を聞き、以前あった脳無の兄弟らしき"敵"がいたのを思い出す。
大丈夫だろうかと心配になったが、No.2のエンデヴァーなら倒せるだろう。それに他のプロヒーローもいるんだから!
「2人とも…僕のせいで傷を負わせた。本当に済まなかった…。何も…見えなく…なってしまっていた……!」
飯田くんは僕達に向かって、深々と頭を下げてきた。飯田くんの足元にはぽたぽたと涙が零れていた。
「……僕もごめんね。君があそこまで思いつめていたのに、全然見えてなかったんだ。友達なのに…。」
もっと強く咎めていればこんなことにならなかったのだろうか?そう考えるが起こってしまったことは元には戻らない。
轟くんも気に止めていないように返事をする。
飯田くんは涙を拭って僕の背中にいる霊和ちゃんにも目を向ける。
「妖見さんにも後で謝らねばだな。」
「霊和ちゃんなら笑って返してくれるよ。」
「…そうだな。」
すると何処からかバサッ、バサッと羽の音が聞こえてきた。
「伏せろ!!」
「え?」
グラントリノが見ている方向には、USJにいた脳無に羽を生やしたような怪物がこちらに向かって飛んできていた。
エンデヴァーが対応していたはずなのに…!
「え、ちょ…!」
気が付いたら僕と霊和ちゃんは脳無に鷲掴みにされて宙を浮いていた。
どんどん遠くなる飯田くん達を身動きすることなく見ているしか出来なかった。