55話
夢小説設定
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それから小2時間程夢中で妖術の修行をしていた。
何かを出す個性は昔から憧れていた。そんな憧れのモノを自分が出せる喜びが疲れと眠気を吹き飛ばしていた。
『ジバニャン、また10個並べてね。』
「ニャーン…。
オレっちの方が疲れたニャン…。」
『回復する?』
「そういう疲れじゃニャいニャン!
少し霊和ちゃんも休むニャン!」
どうしてだかプンスカ怒るジバニャン。
まだ修行をしていたいので続行しようとした時、ウィスパーに声を掛けられる。
「うぃす…?
霊和ちゃん、ケータイ鳴ってますよ。」
『誰だろう?』
登録されている番号からしか鳴らないように設定してある。だが知り合いなら私が職場体験中だということも知っているはずだ。
ウィスパーが私の鞄から携帯を取り出して内容を読んでくれる。
「おや?グループラインで出久くんからですね。
………うぃす?
霊和ちゃん、これ見てください。」
ウィスパーは飛んで私に携帯の画面を見せてくる。
画面には地図の画像が添付していて、地図上に丸い印がしてある。
フゥ2とジバニャンも覗き込んでくる。
「宝の地図ニャン?」
「普通の街中っぽいけど。
これって位置情報だよね?
んと、保須市の江向通り4の2の……、」
『保須市…?』
確か飯田くんが職場体験に行った場所で、ヒーロー殺しが最近出没している場所だったはずだ。
どうしていっくんが保須市にいるのかはわからないが、示された場所に何かあるから誰でもいいから行ってほしいということだよね?
『でも保須市は行った事ないや…。』
うんがい鏡の交通網とウィスパーの移動で行ったとしても数十分は掛かるだろう。
「ここに行くの?急ぎなら妖怪ヒーロー協会に所属してるうんがい鏡で行ってもいいわよ。」
「え!?ここに行くんですか!?」
『うん。うんがい鏡貸してくれると有り難いな。
どうしてなのかはわかんないけど、いっくんが意味もなく地図を送ってきたりしないよ。』
私の意思が変わらない事を悟ったウィスパー達は渋々だが付いてきてくれる。
「フユニャン、職場体験中だから監督の貴方も付いて行ってちょうだい。」
「人間には見えないけどね。」
「承知した。」
サキちゃんがうんがい鏡を呼ぶとすぐに現れ、召喚していた友達を帰すと私達はうんがい鏡をくぐった。
H31.04.02