54話
夢小説設定
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気が付くと知らないベッドに寝ていた。
『ここどこだろ…。』
白を基調とした室内に、病室を思い浮かばせる。
ボーッとしているとジバニャンが入って来た。
「ニャ!やっと起きたニャンね!」
私の名前を呼びながら抱き着いてくる。
「心配したニャンよー。」
『私どうして寝てたんだっけ?』
「妖怪ウォッチCの検証してる時にいきなり寝ちゃったニャン。覚えてるニャン?」
そういえばそうだった。
コマさんと合体していた時に、急に疲れてそのまま床に寝ちゃったんだ。
「霊和ちゃんがウィスパーを離さニャいから、ウィスパーが枕になってるニャンよ。
それとコマさんとコマじろうがお見舞いに来てくれたニャン。そいつらも今は隣のベッドで寝てるニャン。」
『え!?』
振り返って見ると、本来枕がある場所にウィスパーが寝ていた。
透けることも出来るのに私の枕になってくれたみたいだ。
隣のベッドにはコマさんとコマじろうが一緒に寝ている。
ジバニャンは見舞いに来て寝てるニャンて…と呆れている。
私はありがとう。とウィスパーを撫でながらジバニャンに問う。
『どのくらい寝てた?フゥ2は?』
「まる1日寝てたニャン。
フゥ2は知らニャいニャン。」
『そんなに寝てたの!?』
慌てて脚の低いベッドから下りる。
サキちゃんとフユニャンに迷惑を掛けてしまったから謝りに行こうとしたが、また扉が開いてフゥ2とフユニャンが入って来た。
「ジバニャン騒がないでよ。霊和ちゃんが起きちゃうで……て、起きてたんだ。
おはよう霊和ちゃん。」
『お、おはよ。
……じゃなくて!
いきなり寝ちゃってごめんなさいっっ!』
フゥ2の挨拶に思わず返してしまったが、隣にいたフユニャンに謝罪する。
「いや、此方も止めなかったのがいけないんだ。」
フユニャンは私をベッドに座らせ、ウィスパーとコマ兄弟を叩き起こす。
フゥ2に私が倒れた後の事を聞いた。
私はウィスパーを巻き込んで寝てしまい、この救護室に運ばれた。
サキちゃんとフユニャン(+付いてったフゥ2)が開発部へ追加報告に行っている間にコマさんとコマじろうが来た。
なんでも、倒れる感覚を一緒に体験していたコマさんは、私が寝てしまった後に強制的に戻されてその後どうなったのか心配になったからだと聞いた。
私が寝ているだけだとわかり、一安心して隣のベッドで寝てしまった。
一方追加報告の終わったフユニャンは此方へ戻ってきたが、サキちゃんと先に報告に行ったバニー・ミントは本部で何かあったらしく帰ってきていない。
『サキちゃん達大丈夫なの?』
「あいつは見た目通りの性格だから安心しろ。」
「それ悪口じゃありません?」
そんなことない。と言うフユニャンだが、本人の前では言えないだろうなぁ。
「ーー俺たちは何で霊和ちゃんが倒れたかフユニャンや開発部と考えてたんだ。」
「妖怪ウォッチCは霊和の妖気も使うんだ。だからコマさんの必殺技で思った以上に妖気を消費してしまったんだ。」
物を生成するのは簡単じゃないってことか。
4回の妖怪ウォッチCの使用に、ジバニャンの必殺技、500ミリリットルの水と食パン、チョコボー6本で私の中にある妖気が空になったことで突然眠ってしまった。
『ってことは、これが俗に言うキャパオーバー!?』
「何だか嬉しそうですね~…。」
嬉しいよ!
キャパオーバーがある個性程強いイメージがあるもん!
「キャパオーバーでその度に寝ちゃったら役に立たないでしょ。」
確かに戦いの場で寝てしまったら邪魔になる。
フゥ2の言葉にフユニャンは頷く。
「ああ、そうだ。
だが俺が感じた妖気は、この程度使っただけで空っぽになるほど少なくはなかった。
おそらく妖気のコントロールが出来ていないんだ。
だから一つの必殺技で妖気を大量に使ってしまったと、俺とサキちゃんは考えている。」
妖気のコントロール……。
私自体妖気が分かっていない。
それをコントロールなんて出来るのだろうか?
「つまりは修行だね!!」
フゥ2が目を輝かせる。
それはとてもイキイキして……ヒーローになると決めてから辛い修行をしていたが、その時と同じ顔をしている。
「地獄の修行第2段!長期連載漫画みたいでワクワクするー!」
漫画じゃないし、するのは私なので"地獄"は付けないでほしいな…。
「それと、コマさんコマじろうにはこの妖怪ウォッチCの事を広めてほしい。
いつ妖怪ウォッチCを使われても困惑しないようにだ。」
「オラ達がズラ?」
「任せてズラ!」
コマさんはおどおどしていたがコマじろうが了承し、妖怪ヒーロー協会から直々のお願いということでやる気に満ちていた。
──────
救護室から場所は変わり、建物の地下へと移動した。
此処は妖怪ヒーロー協会の本部になってから作られた訓練場となっている。
「──妖気のコントロールだから、妖術の練習といきたいとこだけど。
まずはコマさんで生成を使ってコントロールの修行をします!」
指導は苦手なフユニャンに代わって、フゥ2がコーチとなった。
『何で妖術じゃないの?』
妖気なんだから妖術を使った方が感覚を覚え安い気がする。