100話
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人間の世界にいる妖怪に聞いてあたろうと提案を出すが、マオさんはあまり妖怪に知られていないらしい。
そこらにいる妖怪に聴取してたまたま見つけるか、人間の社会に溶け込んでいるので彼の周りの人間に聞いて回るしかないそうだ。
しかしマオさんは年齢を誤魔化すために職を転々としており、今はフリーのITエンジニアで家から出ることはあまりない。人間の知り合いもどの程度いるのかわからない。
探すのに必要な、人間に化けることの出来る妖怪はごく少数に限られており、エンマ大王など妖魔界の重鎮は簡単に妖魔界を離れられない。
結局人間に聞き回るのは後回しにして、エンマ大王が信頼している妖怪を集めて捜索をしてくれるよう頼んだ。中には妖怪ヒーローのフユニャンもいた。
粗方なにをするか決めて部屋に帰った頃には既に日が変わっていた。
起きてからオールマイトに報告することにしてこの日は寝床についた。
─────
──
───
朝、目覚まし時計の音で目が覚めるが、寝るのがいつもより遅かったから眠気が凄いある。
また布団に潜りたい欲求を振り払うように、ベッドから下りて制服に着替える。
食堂で朝食を食べ終わる頃にいっくんとかっちゃんが降りてきたので、今日は朝のジョギングが出来ないことを告げた。
「───…え、じゃあ今日は…、」
いっくんがちらっとかっちゃんを見る。
ケンカしてまだ2日だから気まずいのだろう。
『二人共私がいなくてもケンカしちゃダメだよ?』
「し、しないよっ。」
「…。」
一人離れた所に座るかっちゃんから返事が無かったのでもう一度念を押して言っておいた。
オールマイトがいる職員寮に行くと、オールマイトは既に外で待っていた。
『おはようございます。
オールマイトいつからここに?』
まだ7時を過ぎてばかりだというのに外にいたので、まさかずっと待っていたんじゃ?と困惑する。
「おはよう。朝の鍛練が日課だったのが抜けなくてね。代わりの散歩さ。」
杞憂だったみたいだ。
私はエンマ大王との話を粗方伝えた。
「──人間として生きる妖怪か…。
わかった。こちらで捜そう。」
『え、いやそんな、私が引き受けたので私が捜しますよ!オールマイトの手を借りるなんてっ、』
「それこそ君がする必要がない。
アイツ(オール・フォー・ワン)のした事を阻止するのが、個性を受け継いだ私の役儀だ。
それに妖見少女が探すのは無理じゃないかな?」
『それってどういう…?───』
───オールマイトの言葉を確かめるべく行った部屋の前で私は声を荒らげた。
『どうして外出禁止なんですか!!
許可証出せば出れるんじゃなかったんですか!?』
「朝っぱらからうるせぇ……。」
職員寮の部屋から出てきた相澤先生は重そうな瞼を擦った。
『禁止なんて聞いてないです!私を外へ出してくださいー!』
「あー…」
相澤先生はめんどくさいって顔をして頭をかき、私の後ろにいたオールマイトに視線を移す。
オールマイトは苦笑しながらも訳を説明する。
「どうやら非常にマズイ事態になってるみたいでね。妖見少女が協力を申し出てくれるのはいいんだがな…。」
「そのために外に出たいと…。
残念だが昨日の放課後に会議で決まった事だ。
"敵"に狙われた妖見と爆豪は暫くの間雄英の監護下に置かれる事になった。外出するには教師2人以上同行すること。まあ教師が2人も暇になることなんてそうそうないから実質の外出禁止だな。」
『!?
し、暫くっていつまでですか!?』
「いつまでとは明確に決まっちゃいないが、爆豪が仮免を取るまでは監視と決定した。
妖魔界に行けるだけ爆豪より自由なんだ。これ以上の妥協は出来ない。」
妖魔界から雄英以外の人間界に行くのも勿論禁止だと言われた。
エンマ大王と約束したからと駄々をこねたが通用しなかった。
「さっきも言ったけど全てキミ一人でする必要はない。今回は私に任せてほしい。
人間の情報なら私の方が顔が広いからね、すぐに見つけ出してみせるよ。」
『オールマイト…。
…はい。よろしくお願いします……。』
項垂れながらもオールマイトに頭を下げ、とぼとぼと職員寮を後にした。