35話
夢小説設定
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百ちゃんとの特訓が開始した。
体育祭にやることを上げて取り掛かった。
綱引きだったり玉入れだったり持久走だったり、時には組み手もやった。
1日目は百ちゃんだけだったが、2日目には響香ちゃんも、3日目には他の場所でやっていたお茶子ちゃん達と透ちゃんも一緒に特訓をしていた。
「ちょーハードだよー。疲れるー!」
今は持久走の代わりにシャトルランをしている。
体力のない者は端にいるが、それでも女子高生の平均は遥かに越えていた。
今は私と三奈ちゃん、百ちゃんが残って走っているが、三奈ちゃんは疲れが溜まっているのか文句を言いながらだ。
私も多少疲労しているがまだ走れる。しかし三奈ちゃんも百ちゃんも私よりタッパがあるので一歩が大きいので羨ましい。
「も、もうダメですわ…。」
百ちゃんが倒れ込み、音楽に合わすことが出来なく失格となった。
「霊和に負けないからなー!」
『私も負けないよー。』
三奈ちゃんは私の前を走って線を越える。私も遅れて線を越える。
「あの二人終わらなそうね。」
「二人とも凄いなー!」
「三奈ちゃんは体力ありそうやなって思ってたけど、霊和ちゃんがあんなに動けるなんてなぁ。
あんなちっちゃい身体でやるなー。」
「ケロ。ちっちゃい…。」
お茶子ちゃんの言葉に、私と同じ身長の梅雨ちゃんが落ち込んでいた。
その隣でフゥ2達が応援してくれている。
「霊和ちゃん頑張ってくださーい!」
「ファイトニャン!」
「無理しないでよー!」
ジバニャンはポンポンを振って応援してくれた。
結果は、どんどん速くなっていく音楽に対応出来なくなった三奈ちゃんが先に脱落した。
私もそこから数回往復してダウンした。
「霊和ちゃんお疲れー。
タオル濡らしたからそれで拭いてね。あと飲み物もあるよ。」
地面に座り込む私にタオルとドリンクボトルを渡してくれるフゥ2。
ウィスパーは団扇で扇いでくれた。
「いやー霊和ちゃん凄いねー!」
「100回超えるとは思わなかったよ~。」
お茶子ちゃんと透ちゃんも持っていたタオルで風を送ってくれる。
火照った身体に冷たい風が気持ちよかった。
「毎日爆豪くんと走って帰ってるから体力も凄いんだね。」
「それでいつも早く帰っちゃうんだ~。」
感心している透ちゃんにどのくらい走っているの?と訊かれたので1時間くらい。と答えたら驚かれた。
会話に入ってきた響香ちゃんが質問する。
「爆豪と恋人なの?」
「ド直球!!」
『幼馴染みだよ。』
「爆豪かわいそ!」
『?』
次に1人対1人の綱引きをすることになった。
トーナメント式にして、順番は先程のシャトルランに脱落していった順だ。
最後の1人となった私はシードで、百ちゃんか三奈ちゃんの勝った方と対決になる。
響香ちゃんと透ちゃんは、筋力のない響香ちゃんが引き摺られて透ちゃんの勝ち。
お茶子ちゃんと梅雨ちゃんは、梅雨ちゃんの舌の強さで梅雨ちゃんの勝ち。
百ちゃんと三奈ちゃんは、百ちゃんの頭脳の良さで綱引きの有効な引き方をしっていた百ちゃんの勝ち。
2回戦目となり、透ちゃんと梅雨ちゃんでは梅雨ちゃんが床に張り付いたうえに舌の強さで梅雨ちゃんの勝ちとなった。
そして私と百ちゃんの勝負になった。
両者は配置に付き綱を握り締める。
審判の三奈ちゃんが綱の真ん中の印に足を置く。
「ヨーイ、ドン!」
合図に腰を上げて綱を引っ張ろうとした。
『うわああっ!!』
「はいっ?!きゃああああ!!」
百ちゃんの力が思った以上に強かったのか、私は後ろに体重を置く事も出来ずに百ちゃんに向かって吹っ飛んだ。というか宙を浮いたような気がした。
百ちゃんにダイブするように、百ちゃんの上に落ちて辺りに砂ぼこりが舞う。
『いたたた…。
うぅ、百ちゃんごめんね…。』
「いえいえ。私は何ともありませんし、やくと…、妖見さんに怪我がないなら安心ですわ。(顔近い!お腹に感じるぬくもり!幸せですわ!)」
私達の脇でカシャカシャする音が聞こえてきてそちらを向くと、響香ちゃんが一心不乱に写真を撮っていた。
「ヤオモモやったね。ラッキースケベじゃん!
写真後で送るね。」
「違いますからね!」
親指を立ててグッとする響香ちゃんに、百ちゃんはツッコンだ。
何がやったね。なんだろ?
決勝戦となる梅雨ちゃんと百ちゃんの試合は百ちゃんの勝ちとなって終わった。
今日はもうお開きとなり、更衣室に行って着替える。
「やっぱ力じゃヤオモモには勝てないかー。」
「私も身長大きくなりたいなー。」
透ちゃんが呟くが、透明な透ちゃんが身長大きくなってもわからないだろう。と誰かが思った。
「霊和さんに勝てると思いませんでした。
個性把握テストで凄い握力を出していたので、私も意地を見せなくてはと思っていたのですが…。」
『テストの時は先生に許可貰って友達に取り憑いてもらってたからね。』
「え?じゃあシャトルランは取り憑いてなかったの?」
個性ではないが、個性と認識されている妖怪の力を使っていなかったのかと三奈ちゃんは驚く。
『うん、そうだよ~。』
「霊和って体力オバケだね。」
三奈ちゃんの言葉に私以外の全員が頷いた。
H30.07.21●●