30.5話
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ねぇ、ヒーローチームの妖見ちゃん何処にもいなくない?
そんな声が聞こえました。
すると他にも"敵"チームを見ていた方々が口々に見付からないと口にしましたの。
私には妖見さんが見えているのに、妖見さんから目を離した方は見ることが出来なくなっていました。
妖見さんはやっと核兵器のある場所に行き、轟さんが見ている入り口から入ると部屋の隅を恐る恐る歩いて核兵器の裏側に回りました。
また口を動かして何か喋り、コインを腕時計に嵌めました。
コインを嵌めて何をしているのでしょう。
入り口で入れたコインと同じなのか、腕時計はどんな物なのか疑問に思いながらも見ていると、轟さんの個性で凍った核兵器に火が点きました。
まさかハリボテといえど核兵器を燃やすなんて誰も思わないので驚きましたわ。
オールマイト先生も驚いて、回線を回そうとしていました。
しかし燃えたのは氷のみで核兵器が燃える事はありませんでした。
妖見さんが核兵器を触り、ヒーローチームの勝利となりました。
全ての戦闘訓練が終わり、オールマイト先生に評価の言葉を貰いました。
私は妖見さんの訓練が忘れられず、個性は何なのか考えていました。
誰にも気付かれない個性。
自由自在に燃やせる炎。
個性把握テストで尋常ではない足の速さからスピード、もしくは身体強化の個性かもしれないと思っていただけに今回の2つが結びつきませんでした。
謎のまま授業は終わり、放課後に反省会を開きました。
切島さんや芦戸さんを中心に戦闘訓練の感想を言っていると、妖見さんの話になりました。
妖見さんは芦戸さんと手を繋ぐと、芦戸さんは何を見たのか驚いた様子でした。
反省会の端にいた方々もどうしたのだろうかと妖見さん達を見ます。
私も芦戸さんが見ているもの、そして妖見さんの個性が気になり、妖見さんに苦手意識はありましたが好奇心が勝りました。
私達女性陣が妖見さんの素肌に触れると、今までそこにいなかったはずの猫がいましたの。それも尻尾が二又に分かれていました。
それと白い卵の生物も浮いていました。
妖見さんに触れながら猫に触るとしっかりと感触もあります。
この2体は妖怪という生き物で、人間には見えないが人間と共に生活している存在だと教えてもらいました。
飯田さんは妖怪を否定していますが、私達は今目の当たりにしていますので妖見さんの言葉を信用しました。
その後帰ってしまった爆豪さんを追って妖見さんも帰ってしまいました。
皆さんは不思議そうに見送り、反省会を続けました。
私は21人目の人物が妖見さんなのだと確信しました。
一般の人間には見えない妖怪の存在。
その妖怪を唯一見れる妖見さんの個性を"敵"が知ったら欲しくなりますわね。
もし妖見さんが"敵"の手に渡ってしまったら、妖怪の見えない私達ヒーローは勝てない。
だから雄英は妖見さんを特別に21人目として学校に入れたのでしょう。
そして私の妖見さんに対する苦手意識も、妖怪と話していただけと分かり、少なくなった気がします。
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──
次の日に学級委員を決める事になり、私は是非ともやりたくなりました。
クラスの皆を引っ張る存在。そんな人に私もなりたいですわ。
しかし皆さんも同じように思っているのか、殆んどの方が手を挙げて立候補していました。
飯田さんの案により、多数決ということになりました。
紙が配られ、私は直ぐに自分の名前を書きました。
自分の名前を書くだけなので直ぐに暇になりました。
皆さんは誰に入れるのか…周りを軽く見回していると、後ろから妖見さんの声が聞こえましたの。
また独り言…と思ってしまいましたが、妖怪と話しているのだと思い出しました。
やっぱり妖怪が見えていない私にとって、妖見さんは独り言を喋っているようにしか思えません。あの妖怪も幻だったのではないかと。
しかし昨日触った感触はしっかりと手に残っています。
妖見さんは自分には入れないよ。と言っていました。
皆がやりたいと思っている学級委員をやらないのは皆を引っ張る事が出来ないから?
上に立つ力や自信がないから?と考えていると、妖見さんは皆学級委員やりたがってるから、私は他のやろうかなって思ってる。皆がやりたがらない委員会ってなんだろね?と質問していました。
私は妖見さんの言葉に動かしていた目を止めてしまいました。
皆がやりたがっている学級委員ではなく、やりたがらそうな委員を自ら進んでやる気持ち。
本当のヒーローはこの方だと心を打たれました。
私は学級委員をしたいと思い、この紙に自分の名前を書いた事を恥ずべき事だと後悔しましたわ。
自分の名前を消しゴムで消して、その上に"妖見霊和"と書いて提出しました。
私の妖見さんに対する苦手意識は完全に無くなり、尊敬の念を抱きました。
H30.06.17
