30話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一面ガラスで覆われた窓際に押され、ガラスと人で押し潰されそうになる。
「危ねェだろチビ。」
ふと重圧が消えて、誰かが背後で押し潰されないように守ってくれた。
慣れ親しんだ声に後ろを向くと、かっちゃんが片腕をガラスに当てて空間を作ってくれていた。
『チビじゃないけどありがと。』
「チビだろ。」
頭を押されてもっと身長を小さくさせられる。
「ブスな変なので浮きゃあいいだろ。
何処行った。」
頭に乗せていた手を私の手に絡ませ辺りを見回す。
「いねーじゃねーか!
何してやがんだグズ!!」
『ウィスパーのこと?
多分流されちゃったんだと思う。』
浮けばと言っていたのでブスな変なのはウィスパーだろう。
口が悪いよ、かっちゃん。
「役立たずだなァ!どこだオラ!
てめぇもっとあっち行け!押すな!!」
押してくる人達にイライラを押し付けている。
『かっちゃん、私大丈夫だからこの状況なんとかしないと。』
「侵入者ぶっ倒せばいいだろ。」
『一般人だったらダメだよ!』
ルールを守らない時点で"敵"と同じだ。と言うかっちゃん。
それだとストレスが爆発すると個性使っちゃうかっちゃんも"敵"になっちゃうよ…。
「霊和ちゃーん!どこー!?」
上空で私の名前を呼ばれたので、かっちゃんの肩越しに上を見る。
フゥ2がジバニャンを背中に乗せて私を探していた。
「あ、いたいたー。
ジバニャン食堂にいたよー。と、お邪魔だったかな?」
「んなんじゃねーわ!!
こいつ1人にすんな!守るっつったの忘れてんじゃねェぞ!!」
「え?ウィスパーは?」
フゥ2はウィスパーがいない事に気付き表情を無くす。
「マジで役立たずじゃん…。
勝己、ウィスパー探してくるから霊和ちゃんよろしくね!」
「はぁ゙?!」
あのタクシー呼びたいなーと言ってフゥ2はウィスパーを探しに行ってしまった。
『離していいよ。私1人でも大丈夫だもん。』
「さっき押し潰されてただろうが。
大人しく守られてろカス。」
潰されてはいないよ。未遂だもん。
『もう…かっちゃん口悪いよ。』
繋いでない方の手でかっちゃんの頬っぺを摘まむ。
「はなへやっ。」
『エヘヘ~。
かっちゃんの頬っぺ伸びる~。』
子供の時とは違って伸びなくなったなー。
成長してる証だね~。
両手が塞がれて身動きが出来ないかっちゃんの頬っぺを弄っていると、何を思ったのかかっちゃんの顔が近付いてきた。
─カプッ
『っ。』
私の頬っぺを何回か甘噛みして、離す時にペロッと舐められた。
「ふんっ。お返しだ。」
いつの間にか離していた手をそのままに固まってしまう。目はぱちくりと何回も瞬きをして状況把握する。
『お返し、なのかな…。』
噛まれた頬っぺに手をあてて呟く。
かっちゃんは鼻で笑って両手を解放した。
知らぬ間にパニックも収まっていたようで、少しずつ人が減りはじめていた。
「おら行くぞ。」
『あ、うん。』
いつまでも動かないわけにはいかないので、慌ててかっちゃんの背中を追った。
──────
昼休みも終わり、早速学級委員がホームルームを取り仕切ろうかとした。
だが先程の騒動でパニックを鎮めた飯田くんが学級委員に相応しいといっくんは言い、皆の賛成もあっていっくんから飯田くんに移行された。
『いっくんやらないのかー…。』
「残念ですね。幼馴染みが最高峰の学級委員だったら鼻が高いのですが…。
まあ、出久くんが決めた事ですし、私が口を出すことではありませんね。」
『…。』
私の隣で残念がっているウィスパーなのだが、その身体は紙のように薄く、足跡がいくつも出来ていた。
『ウィスパーそれ大丈夫なの?』
「何十人にも踏まれて、なかなか身体に厚みが戻らなくて困ってますよ。」
普通に動けているし喋ってもいるから、困っているようには見えなかった。
「霊和ちゃんの傍にいないから探してみたら、地面に寝てるんだもん。
自業自得だよね。」
フゥ2はウィスパーを横目で睨む。
「勝己が代わりに霊和ちゃんを守ってくれたんだからね。
後で勝己にお礼しよ。」
「うぃす。」
かっちゃんか…。
『ねぇ、指で頬っぺ伸ばしたら、お返しに甘噛みってされるの?』
「はぁ?何言ってるの。」
フゥ2が眉を寄せているのを見て、やっぱ違うのかな?と思ったが、かっちゃんなりのスキンシップだと結論付けた。
H30.06.13
「危ねェだろチビ。」
ふと重圧が消えて、誰かが背後で押し潰されないように守ってくれた。
慣れ親しんだ声に後ろを向くと、かっちゃんが片腕をガラスに当てて空間を作ってくれていた。
『チビじゃないけどありがと。』
「チビだろ。」
頭を押されてもっと身長を小さくさせられる。
「ブスな変なので浮きゃあいいだろ。
何処行った。」
頭に乗せていた手を私の手に絡ませ辺りを見回す。
「いねーじゃねーか!
何してやがんだグズ!!」
『ウィスパーのこと?
多分流されちゃったんだと思う。』
浮けばと言っていたのでブスな変なのはウィスパーだろう。
口が悪いよ、かっちゃん。
「役立たずだなァ!どこだオラ!
てめぇもっとあっち行け!押すな!!」
押してくる人達にイライラを押し付けている。
『かっちゃん、私大丈夫だからこの状況なんとかしないと。』
「侵入者ぶっ倒せばいいだろ。」
『一般人だったらダメだよ!』
ルールを守らない時点で"敵"と同じだ。と言うかっちゃん。
それだとストレスが爆発すると個性使っちゃうかっちゃんも"敵"になっちゃうよ…。
「霊和ちゃーん!どこー!?」
上空で私の名前を呼ばれたので、かっちゃんの肩越しに上を見る。
フゥ2がジバニャンを背中に乗せて私を探していた。
「あ、いたいたー。
ジバニャン食堂にいたよー。と、お邪魔だったかな?」
「んなんじゃねーわ!!
こいつ1人にすんな!守るっつったの忘れてんじゃねェぞ!!」
「え?ウィスパーは?」
フゥ2はウィスパーがいない事に気付き表情を無くす。
「マジで役立たずじゃん…。
勝己、ウィスパー探してくるから霊和ちゃんよろしくね!」
「はぁ゙?!」
あのタクシー呼びたいなーと言ってフゥ2はウィスパーを探しに行ってしまった。
『離していいよ。私1人でも大丈夫だもん。』
「さっき押し潰されてただろうが。
大人しく守られてろカス。」
潰されてはいないよ。未遂だもん。
『もう…かっちゃん口悪いよ。』
繋いでない方の手でかっちゃんの頬っぺを摘まむ。
「はなへやっ。」
『エヘヘ~。
かっちゃんの頬っぺ伸びる~。』
子供の時とは違って伸びなくなったなー。
成長してる証だね~。
両手が塞がれて身動きが出来ないかっちゃんの頬っぺを弄っていると、何を思ったのかかっちゃんの顔が近付いてきた。
─カプッ
『っ。』
私の頬っぺを何回か甘噛みして、離す時にペロッと舐められた。
「ふんっ。お返しだ。」
いつの間にか離していた手をそのままに固まってしまう。目はぱちくりと何回も瞬きをして状況把握する。
『お返し、なのかな…。』
噛まれた頬っぺに手をあてて呟く。
かっちゃんは鼻で笑って両手を解放した。
知らぬ間にパニックも収まっていたようで、少しずつ人が減りはじめていた。
「おら行くぞ。」
『あ、うん。』
いつまでも動かないわけにはいかないので、慌ててかっちゃんの背中を追った。
──────
昼休みも終わり、早速学級委員がホームルームを取り仕切ろうかとした。
だが先程の騒動でパニックを鎮めた飯田くんが学級委員に相応しいといっくんは言い、皆の賛成もあっていっくんから飯田くんに移行された。
『いっくんやらないのかー…。』
「残念ですね。幼馴染みが最高峰の学級委員だったら鼻が高いのですが…。
まあ、出久くんが決めた事ですし、私が口を出すことではありませんね。」
『…。』
私の隣で残念がっているウィスパーなのだが、その身体は紙のように薄く、足跡がいくつも出来ていた。
『ウィスパーそれ大丈夫なの?』
「何十人にも踏まれて、なかなか身体に厚みが戻らなくて困ってますよ。」
普通に動けているし喋ってもいるから、困っているようには見えなかった。
「霊和ちゃんの傍にいないから探してみたら、地面に寝てるんだもん。
自業自得だよね。」
フゥ2はウィスパーを横目で睨む。
「勝己が代わりに霊和ちゃんを守ってくれたんだからね。
後で勝己にお礼しよ。」
「うぃす。」
かっちゃんか…。
『ねぇ、指で頬っぺ伸ばしたら、お返しに甘噛みってされるの?』
「はぁ?何言ってるの。」
フゥ2が眉を寄せているのを見て、やっぱ違うのかな?と思ったが、かっちゃんなりのスキンシップだと結論付けた。
H30.06.13