16話
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学校は何処にでもありそうな平凡な校舎だった。
休日だからか人はいない。
『勝手に入っていいのかなぁ?』
「バレなければ大丈夫ニャン。」
「飛んでこ。その方がバレにくいよ。」
いつも通りウィスパーに乗って校舎の裏手から屋上に飛んでいく。
小学校の屋上だからか誰も来ないらしく埃っぽい。
『誰もいないね…。』
「あれ?ここだと思ったんだけどなぁ…。」
「どこに行ったんでしょう。」
どうしようかと悩んでいると、背後から声を掛けられる。
「そこで何をしているんだい?ここは立ち入り禁止だよ。」
『はぇっ!!?ごごめんなさいっっ!』
驚いて肩が上がるのを抑えて振り返ると二本立ちの狐がいた。
私の倍もありそうな程大きくて沢山の尻尾がある。
狐は目を細めて私を見る。
「ふぅん…。ボクが見えるのかい。君が噂の人間かな?」
「そうニャン!」
『アナタがキュウビなの?』
「そうだけど何のようだい?」
『私、アナタの力を貸してほしくて来たの。』
「そういうことかい。ボクは誰にも縛られたくないからね、断るよ。」
「ちょ、あーた説明も聞かないで断るとか酷くありません!?」
「説明なんか聞かなくてもボクの答えは決まってるからね。」
帰った帰ったと手を振って追い出そうとしてきた。
「少し話聞くだけでもいいじゃん!」
「そうニャン!そうニャン!」
「煩いよ。」
『うーん…。
仕方ないよ。私の我が儘に迷惑掛ける訳にはいかないもん。』
ウィスパーの手を掴んで屋上から降りようとする。
「……待ちな。」
『?』
ウィスパーに跨がろうとした足を止めキュウビを見る。
「そこまであっさり諦めるのはどうなんだい?もう少し粘るとかさ。」
『でも迷惑だし…。』
「そこは説得するとかさぁ…。説明もしないで去られる方が後ろ髪引かれるじゃないか。」
『そっか。ごめんね…。』
キュウビの言いたい事がよくわからなかったが謝っておく。
「あー…。」
「そういう事ニャンね。」
「うぃす…。」
他の皆はキュウビの言いたい事がわかっているらしい。
キュウビが説明しろと言うので私は力を貸してほしい理由をした。オロチに説明した内容と同じだ。
「──…ふぅん。ヒーローにねぇ。」
キュウビは指を顎に当てて考え込む。そして私の頭から足の先を見詰める。
『?』
「…まぁ、面白そうだからいいよ。力を貸してあげるよ。」
『!
本当!?』
「意外ニャン。」
「うん。面倒臭いとか言うと思ってた。」
一度目は断られたが、説明を聞いて何やら気持ちが変わったらしい。私としては有り難い。
「フフン。ボクは女性基本主義なのさ。
将来有望そうな女の子になら力を貸してあげてもいいよ。」
男だったら絶対断るけどね。とフゥ2を見て鼻で笑っていた。
「それってつまり霊和ちゃんの顔で決めたって事ですかぁ!?」
「そうだけど。」
「やっぱこいつの力ニャンて必要ニャいニャン!霊和ちゃんに近付けちゃダメニャン!」
「オレもジバニャンの意見に賛成したいけど…キュウビの力は強大だからね…。」
「男共は全員ボクにひれ伏してな。」
「ムッ。やっぱジバニャンの意見に賛成!」
キュウビとフゥ2達で喧嘩が勃発しそうになる。慌てて止めたが険悪なムードはなくならない。
『キュウビ、これからよろしくね!』
キュウビの毛で覆われた手と握手をしてメダルを貰った。ちょっと出ている肉球は柔らかかった。
────
キュウビと別れてもう夕方なので家に帰る事にする。
「あれ?そっちは駅じゃありませんよ?」
『ヒーローになるなら体力付けなくちゃ!だから今日は歩いて帰るよ。』
「「「えぇ/ニャン!!?」」」
驚きのあまり足を止めている三人を抜かして家に向かって歩く。
『どうしたの?
あ、走った方がいいかな?』
「いやいやいや!さすがにここから歩いて帰れる距離じゃありませんよ!?」
「運動なら一駅くらいでいいんじゃないかな!?」
「オレっちイヤニャン!!」
『大丈夫!』
さぁ帰ろうとジバニャンとフゥ2の腕を引っ張る。
ずるずる引き摺られるように歩くジバニャンと、仕方ないと諦めてついてくるフゥ2とウィスパー。
それから家に着いたのは空が完全に暗くなった後だった。
ジバニャンはヘトヘトで家に着いた途端倒れていた。
H30.02.26
休日だからか人はいない。
『勝手に入っていいのかなぁ?』
「バレなければ大丈夫ニャン。」
「飛んでこ。その方がバレにくいよ。」
いつも通りウィスパーに乗って校舎の裏手から屋上に飛んでいく。
小学校の屋上だからか誰も来ないらしく埃っぽい。
『誰もいないね…。』
「あれ?ここだと思ったんだけどなぁ…。」
「どこに行ったんでしょう。」
どうしようかと悩んでいると、背後から声を掛けられる。
「そこで何をしているんだい?ここは立ち入り禁止だよ。」
『はぇっ!!?ごごめんなさいっっ!』
驚いて肩が上がるのを抑えて振り返ると二本立ちの狐がいた。
私の倍もありそうな程大きくて沢山の尻尾がある。
狐は目を細めて私を見る。
「ふぅん…。ボクが見えるのかい。君が噂の人間かな?」
「そうニャン!」
『アナタがキュウビなの?』
「そうだけど何のようだい?」
『私、アナタの力を貸してほしくて来たの。』
「そういうことかい。ボクは誰にも縛られたくないからね、断るよ。」
「ちょ、あーた説明も聞かないで断るとか酷くありません!?」
「説明なんか聞かなくてもボクの答えは決まってるからね。」
帰った帰ったと手を振って追い出そうとしてきた。
「少し話聞くだけでもいいじゃん!」
「そうニャン!そうニャン!」
「煩いよ。」
『うーん…。
仕方ないよ。私の我が儘に迷惑掛ける訳にはいかないもん。』
ウィスパーの手を掴んで屋上から降りようとする。
「……待ちな。」
『?』
ウィスパーに跨がろうとした足を止めキュウビを見る。
「そこまであっさり諦めるのはどうなんだい?もう少し粘るとかさ。」
『でも迷惑だし…。』
「そこは説得するとかさぁ…。説明もしないで去られる方が後ろ髪引かれるじゃないか。」
『そっか。ごめんね…。』
キュウビの言いたい事がよくわからなかったが謝っておく。
「あー…。」
「そういう事ニャンね。」
「うぃす…。」
他の皆はキュウビの言いたい事がわかっているらしい。
キュウビが説明しろと言うので私は力を貸してほしい理由をした。オロチに説明した内容と同じだ。
「──…ふぅん。ヒーローにねぇ。」
キュウビは指を顎に当てて考え込む。そして私の頭から足の先を見詰める。
『?』
「…まぁ、面白そうだからいいよ。力を貸してあげるよ。」
『!
本当!?』
「意外ニャン。」
「うん。面倒臭いとか言うと思ってた。」
一度目は断られたが、説明を聞いて何やら気持ちが変わったらしい。私としては有り難い。
「フフン。ボクは女性基本主義なのさ。
将来有望そうな女の子になら力を貸してあげてもいいよ。」
男だったら絶対断るけどね。とフゥ2を見て鼻で笑っていた。
「それってつまり霊和ちゃんの顔で決めたって事ですかぁ!?」
「そうだけど。」
「やっぱこいつの力ニャンて必要ニャいニャン!霊和ちゃんに近付けちゃダメニャン!」
「オレもジバニャンの意見に賛成したいけど…キュウビの力は強大だからね…。」
「男共は全員ボクにひれ伏してな。」
「ムッ。やっぱジバニャンの意見に賛成!」
キュウビとフゥ2達で喧嘩が勃発しそうになる。慌てて止めたが険悪なムードはなくならない。
『キュウビ、これからよろしくね!』
キュウビの毛で覆われた手と握手をしてメダルを貰った。ちょっと出ている肉球は柔らかかった。
────
キュウビと別れてもう夕方なので家に帰る事にする。
「あれ?そっちは駅じゃありませんよ?」
『ヒーローになるなら体力付けなくちゃ!だから今日は歩いて帰るよ。』
「「「えぇ/ニャン!!?」」」
驚きのあまり足を止めている三人を抜かして家に向かって歩く。
『どうしたの?
あ、走った方がいいかな?』
「いやいやいや!さすがにここから歩いて帰れる距離じゃありませんよ!?」
「運動なら一駅くらいでいいんじゃないかな!?」
「オレっちイヤニャン!!」
『大丈夫!』
さぁ帰ろうとジバニャンとフゥ2の腕を引っ張る。
ずるずる引き摺られるように歩くジバニャンと、仕方ないと諦めてついてくるフゥ2とウィスパー。
それから家に着いたのは空が完全に暗くなった後だった。
ジバニャンはヘトヘトで家に着いた途端倒れていた。
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