15話
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地面まで凍っていたが、私の身体が凍っているということはなかったので足は動かせた。だがツルツルと滑ってしまい思うように進まない。
しかも地面の一角が氷で覆われて、上空から目立った事で爆弾が大量に降ってくる。
『っっ』
死を覚悟した。
爆発したら痛いんだろうな。お母さん達に申し訳ないな。かっちゃんといっくんがヒーローになるところ見れないんだ。と様々な事を思った。
そんな中でもゆきおんなだけは何とかしなくちゃだと思った。
元の姿は素敵な女性だが、今は私よりも小さい少女なのだ。
私はゆきおんなを抱き締めて、少しでも衝撃を和らげようとする。
ドオォォンッと、耳元で聴かされているような爆発音がした。
だが、私の身体は爆発の影響を受けなかった。
『…?』
どうして痛みがこないのかと疑問に思い辺りを見回す。
「大丈夫かい?」
『えっ…!?』
「もう平気だ。私が来た!」
『オール、マイト!』
目の前には爆弾を拳一つで吹き飛ばした平和の象徴・オールマイトがいた。
前髪をVの字に二本立てた金髪と筋骨隆々の身体。テレビで数えきれないくらい見た事のある人物が目の前にいたのだ。
「今すぐ此処を離れようね!」
オールマイトは私を抱き上げて、地面を蹴りあげる。飛ぶ個性なのかと思ってしまうくらい高く跳ぶ。
さすがにもう、テレビの中だけの人ではないと知っている。それでも会う事も、こうやって抱えられる事もあるとは思っていなかった。
ドキドキとしながら落ちないようオールマイトのヒーローコスチュームを握り締める。
ボケッとオールマイトを見ているとある事を忘れているのに気が付いた。
『ま、まって!さっきの所に戻って!!』
「どうしたんだい?彼処は危ないから私達ヒーローに任せてくれ!」
『違うの!ゆきおんなが!友達がいたの!』
一緒にいたはずのゆきおんながいない。ゆきおんなは私以外の人間には見えていないので、オールマイトも私の隣にゆきおんながいることに気付かなかったのだろう。恐らくまだあの場所にいるはずだ。
だが、見えていないゆきおんなの場所へ、妖怪の存在を知らない人間が行ってくれるはずがないのだ。
そうだ!と思い、私はオールマイトの手を見る。
オールマイトの手は手袋などはしていなく素肌のままだった。
触ればゆきおんなが見えるだろうと思い、オールマイトに触ろうとした。
「わかった!戻るからしっかり掴まっていてね!」
『!』
まだ素肌に触っていないにも関わらず、オールマイトは翻して先程の場所へと戻っていく。
『どうして…?』
「君が言うんだ。行かないわけにはいかないさ!」
私が触って見せれば妖怪の存在を信じてくれる人は何人もいた。
だが私の"言葉だけ"で見えない存在を信じてくれるような事は一度もなかった。
どうして信じてくれたのだと困惑していると、あっという間に先程の場所に着いていた。
ゆきおんなはその場から動かないで氷を張って爆風から凌いでいた。
『ゆきおんな!』
「霊和ちゃん!良かったわ!"敵"に拐われたのかと思ったわ!」
『この人は"敵"じゃないよ!トップヒーローのオールマイトっていうの!』
オールマイトに降ろしてもらい、オールマイトの手を引っ張りながらゆきおんなに近付いた。
「これは…!」
オールマイトはいきなり見えたゆきおんなに驚き目を見開く。
「…置いて行ってしまってすまなかったね。」
「いいえ、気にしてないわ。見えなかったんだもの…仕方ないわ。」
オールマイトはゆきおんなと私を抱き上げようとする。だが私は握っている手を離さない。
「えっと…、手を離してくれないかい?」
『でもゆきおんなが見えなくなっちゃうよ?』
「大丈夫だよ。しっかり掴まっていてね!」
オールマイトが言うのならと手を離す。オールマイトはゆきおんなが見えていないはずだが、ゆきおんなに向かって手を差し出す。
ゆきおんなが乗り私も抱えてもらい、地面を蹴って跳んだ。
池から少し離れた安全な場所に降ろして貰った。
『オールマイト、ありがとうございました。』
頭を下げるとその頭を撫でられた。
「それじゃ、私は"敵"を倒してこなければならないので失礼するよ。もう一人の子にもよろしくね。」
オールマイトは手を振って行ってしまった。
「凄いマッチョだったわ。もう少し可愛げがほしいわね。」
ゆきおんながオールマイトのことを色々言っていたが聞こえていなかった。
一瞬で見えなくなったオールマイトの背中をずっと見ていた。
見ず知らずの私の言葉を信じてくれたオールマイトに尊敬した。
それと同時に今までなかった将来の成りたい夢が決まった。
急いでフゥ2のメダルを取り出し召喚する。
「あれ?ジバニャンじゃなくてオレ?」
いきなり喚ばれて困惑するフゥ2。
『フゥ2聞いて!
私オールマイトみたいなヒーローになりたいっ!!』
「ええっ!?」
「まぁ!」
『人間も妖怪も助けられるヒーローになるの!』
オールマイトが私をゆきおんなを助けたように、私も沢山の人を妖怪を助けられるようなヒーローになりたい。
フゥ2も私の真剣な表情を見て、一振り考えて結論をだす。
「…いいんじゃないかな。」
『!
ほんと…?』
「うん。
といってもオレ達にとって霊和ちゃんはもうヒーローなんだけどね。」
『え』
「5年以上一緒に過ごしてる中で霊和ちゃんは何度も妖怪を助けてくれた。皆霊和ちゃんには 感謝してるんだよ。勿論オレもね。
妖怪と人間の仲を直してくれてありがとう。」
『…っ私も友達になってくれてありがと!』
その後フゥ2にジバニャンも召喚してと言われ召喚すると、氷の結晶を使った髪飾りを持ったジバニャンが現れた。
「まぁ!私の髪飾りだわ!」
「アッチィソールブラザーズが拾ってたニャン。」
「そうだったのね!後でお礼しなきゃね。」
「うん…。」
フゥ2が白けた目でゆきおんなを見ているがどうしてなのかわからない。
ゆきおんなが髪飾りを付けるとメダルのイラストと同じ女性に変身した。
藍色と水色のツートンカラーの髪のポニーテールに、水色の和服を着ている。
身長は私よりも少し小さい。
『わぁ!綺麗!』
「ウフフありがとう。
本当に助かったわ。それに貴女といて楽しかった!
ヒーローになるのなら私も手助けするわ。」
「ヒーローニャン?」
疑問に思っているジバニャンに後で説明すると言う。
『ゆきおんな、じゃなくてふぶき姫ありがとう。
私、見る個性しかないから沢山頼っちゃうかも…。それでもいいの?』
「えぇ!友達だもの!」
ふぶき姫の言葉にもう一度ありがとうと感謝した。
「それじゃ、私は行くわね。
いつでも呼んでいいわよ。」
片目を閉じて微笑み、ふぶき姫は空を飛んで行ってしまった。
「──それでヒーローってどういうことニャン?」
『ああ、それはね……──』
ジバニャンに説明しながらフゥ2の家に向かった。
腕にずっと下げているメロンパンを見て早く食べたいと思う。
そういえば何か忘れてるような気がするけど何だろう?
H30.02.15
しかも地面の一角が氷で覆われて、上空から目立った事で爆弾が大量に降ってくる。
『っっ』
死を覚悟した。
爆発したら痛いんだろうな。お母さん達に申し訳ないな。かっちゃんといっくんがヒーローになるところ見れないんだ。と様々な事を思った。
そんな中でもゆきおんなだけは何とかしなくちゃだと思った。
元の姿は素敵な女性だが、今は私よりも小さい少女なのだ。
私はゆきおんなを抱き締めて、少しでも衝撃を和らげようとする。
ドオォォンッと、耳元で聴かされているような爆発音がした。
だが、私の身体は爆発の影響を受けなかった。
『…?』
どうして痛みがこないのかと疑問に思い辺りを見回す。
「大丈夫かい?」
『えっ…!?』
「もう平気だ。私が来た!」
『オール、マイト!』
目の前には爆弾を拳一つで吹き飛ばした平和の象徴・オールマイトがいた。
前髪をVの字に二本立てた金髪と筋骨隆々の身体。テレビで数えきれないくらい見た事のある人物が目の前にいたのだ。
「今すぐ此処を離れようね!」
オールマイトは私を抱き上げて、地面を蹴りあげる。飛ぶ個性なのかと思ってしまうくらい高く跳ぶ。
さすがにもう、テレビの中だけの人ではないと知っている。それでも会う事も、こうやって抱えられる事もあるとは思っていなかった。
ドキドキとしながら落ちないようオールマイトのヒーローコスチュームを握り締める。
ボケッとオールマイトを見ているとある事を忘れているのに気が付いた。
『ま、まって!さっきの所に戻って!!』
「どうしたんだい?彼処は危ないから私達ヒーローに任せてくれ!」
『違うの!ゆきおんなが!友達がいたの!』
一緒にいたはずのゆきおんながいない。ゆきおんなは私以外の人間には見えていないので、オールマイトも私の隣にゆきおんながいることに気付かなかったのだろう。恐らくまだあの場所にいるはずだ。
だが、見えていないゆきおんなの場所へ、妖怪の存在を知らない人間が行ってくれるはずがないのだ。
そうだ!と思い、私はオールマイトの手を見る。
オールマイトの手は手袋などはしていなく素肌のままだった。
触ればゆきおんなが見えるだろうと思い、オールマイトに触ろうとした。
「わかった!戻るからしっかり掴まっていてね!」
『!』
まだ素肌に触っていないにも関わらず、オールマイトは翻して先程の場所へと戻っていく。
『どうして…?』
「君が言うんだ。行かないわけにはいかないさ!」
私が触って見せれば妖怪の存在を信じてくれる人は何人もいた。
だが私の"言葉だけ"で見えない存在を信じてくれるような事は一度もなかった。
どうして信じてくれたのだと困惑していると、あっという間に先程の場所に着いていた。
ゆきおんなはその場から動かないで氷を張って爆風から凌いでいた。
『ゆきおんな!』
「霊和ちゃん!良かったわ!"敵"に拐われたのかと思ったわ!」
『この人は"敵"じゃないよ!トップヒーローのオールマイトっていうの!』
オールマイトに降ろしてもらい、オールマイトの手を引っ張りながらゆきおんなに近付いた。
「これは…!」
オールマイトはいきなり見えたゆきおんなに驚き目を見開く。
「…置いて行ってしまってすまなかったね。」
「いいえ、気にしてないわ。見えなかったんだもの…仕方ないわ。」
オールマイトはゆきおんなと私を抱き上げようとする。だが私は握っている手を離さない。
「えっと…、手を離してくれないかい?」
『でもゆきおんなが見えなくなっちゃうよ?』
「大丈夫だよ。しっかり掴まっていてね!」
オールマイトが言うのならと手を離す。オールマイトはゆきおんなが見えていないはずだが、ゆきおんなに向かって手を差し出す。
ゆきおんなが乗り私も抱えてもらい、地面を蹴って跳んだ。
池から少し離れた安全な場所に降ろして貰った。
『オールマイト、ありがとうございました。』
頭を下げるとその頭を撫でられた。
「それじゃ、私は"敵"を倒してこなければならないので失礼するよ。もう一人の子にもよろしくね。」
オールマイトは手を振って行ってしまった。
「凄いマッチョだったわ。もう少し可愛げがほしいわね。」
ゆきおんながオールマイトのことを色々言っていたが聞こえていなかった。
一瞬で見えなくなったオールマイトの背中をずっと見ていた。
見ず知らずの私の言葉を信じてくれたオールマイトに尊敬した。
それと同時に今までなかった将来の成りたい夢が決まった。
急いでフゥ2のメダルを取り出し召喚する。
「あれ?ジバニャンじゃなくてオレ?」
いきなり喚ばれて困惑するフゥ2。
『フゥ2聞いて!
私オールマイトみたいなヒーローになりたいっ!!』
「ええっ!?」
「まぁ!」
『人間も妖怪も助けられるヒーローになるの!』
オールマイトが私をゆきおんなを助けたように、私も沢山の人を妖怪を助けられるようなヒーローになりたい。
フゥ2も私の真剣な表情を見て、一振り考えて結論をだす。
「…いいんじゃないかな。」
『!
ほんと…?』
「うん。
といってもオレ達にとって霊和ちゃんはもうヒーローなんだけどね。」
『え』
「5年以上一緒に過ごしてる中で霊和ちゃんは何度も妖怪を助けてくれた。皆霊和ちゃんには 感謝してるんだよ。勿論オレもね。
妖怪と人間の仲を直してくれてありがとう。」
『…っ私も友達になってくれてありがと!』
その後フゥ2にジバニャンも召喚してと言われ召喚すると、氷の結晶を使った髪飾りを持ったジバニャンが現れた。
「まぁ!私の髪飾りだわ!」
「アッチィソールブラザーズが拾ってたニャン。」
「そうだったのね!後でお礼しなきゃね。」
「うん…。」
フゥ2が白けた目でゆきおんなを見ているがどうしてなのかわからない。
ゆきおんなが髪飾りを付けるとメダルのイラストと同じ女性に変身した。
藍色と水色のツートンカラーの髪のポニーテールに、水色の和服を着ている。
身長は私よりも少し小さい。
『わぁ!綺麗!』
「ウフフありがとう。
本当に助かったわ。それに貴女といて楽しかった!
ヒーローになるのなら私も手助けするわ。」
「ヒーローニャン?」
疑問に思っているジバニャンに後で説明すると言う。
『ゆきおんな、じゃなくてふぶき姫ありがとう。
私、見る個性しかないから沢山頼っちゃうかも…。それでもいいの?』
「えぇ!友達だもの!」
ふぶき姫の言葉にもう一度ありがとうと感謝した。
「それじゃ、私は行くわね。
いつでも呼んでいいわよ。」
片目を閉じて微笑み、ふぶき姫は空を飛んで行ってしまった。
「──それでヒーローってどういうことニャン?」
『ああ、それはね……──』
ジバニャンに説明しながらフゥ2の家に向かった。
腕にずっと下げているメロンパンを見て早く食べたいと思う。
そういえば何か忘れてるような気がするけど何だろう?
H30.02.15