49話
夢小説設定
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二日間の体育祭の振替休日の翌日、いつも通りかっちゃん家に集合して学校に行く。
「皆おはよう。」
「おぅ。」
『いっくんおはよう!』
「おはようございます!」
ウィスパーも挨拶をして、私達はランニングをする準備体操をする。
「かっちゃんもいるってことは解決したみたいだね。」
『うん。
お騒がせしました。』
「二人が口聞かない方が嫌だからね。」
いっくん優しいなぁと感傷に浸っていると、いっくんはかっちゃんに耳打ちしてキレさせていた。
『どうしたの?』
「何でもないよ。さ、行こっか。」
腕を掴まれて学校へと向かった。
─────
教室に着いて暫く時間が経つと段々と人が増えてきた。
「超声かけられたよ、来る途中!!」
「私もジロジロ見られてなんか恥ずかしかった!」
「俺なんか小学生にいきなりドンマイコールされたぜ。」
体育祭をテレビで見た人が幾人もA組の皆に話し掛けていたみたいだ。
私達は人に囲まれるような公共の乗り物に乗っていないし、服装も制服ではなかった。それにランニングしていたので私達だと認識するまでには通りすぎているだろうから声を掛けられることはなかった。
一昨日声を掛けてくれた人達も近所の人だったから私だと分かっただけだ。
──キーンコーンカーンコーン
チャイムがなり皆は席に着くと、タイミング良く相澤先生が入ってきた。
「相澤先生、包帯取れたのね良かったわ。」
梅雨ちゃんの言葉に頷く。
体育祭前にキズナースに頼んで治してもらうよう相澤先生に提案したのだが、いきなり完治すると怪しまれるからと断られたので心配だった。
「婆さんの処置が大げさなんだよ。
んなもんより、今日の"ヒーロー情報学"ちょっと特別だぞ。」
特別?
何をするのかワクワクする。
皆も息を呑んで身構える。
「"コードネーム"。ヒーロー名の考案だ。」
「「胸ふくらむヤツきたああああ!!」」
皆は嬉しそうに叫んだ。
「というのも先日話したプロからのドラフト指名に関係してくる。
指名が本格化するのは経験を積み、即戦力として判断される2、3年から…。
つまり今回きた"指名"は、将来性に対する"興味"に近い。卒業までにその興味が削がれたら、一方的にキャンセルなんてことはよくある。」
野球のドラフトと同じ感じかな。
「頂いた指名がそのまま自身へのハードルになるんですね!」
「そ。で、その指名の集計結果がこうだ。」
相澤先生が手に持っていた端末のボタンを押すと、黒板に指名件数が映し出された。
「例年はもっとバラケるんだが、2,3人に注目が偏った。」
轟くんが4123、かっちゃんが3556、そして何故か私が825、飯田くんが360と続いていた。
「だーーー、白黒ついた!」
「1位、2位逆転してんじゃん。」
「そりゃ、表彰台であんな拘束された姿みたらプロだってビビるよ。」
「ビビってんじゃねーよプロが!!」
轟くんに負けたのがよっぽど悔しいらしい。
「妖見も指名多いな。」
「結果はともかく、あの爆豪ちゃんをあそこまで追い詰めたものね。」
「個性聞いただけじゃよくわからんが、実際見てみるとチートだもんなー。」
「妖見さんおめでとうございますわ!」
「800も!霊和ちゃん凄いですよ!」
百ちゃんが私の手を振り回すなか、ウィスパーが興奮のあまり肩を叩くのでイテッと声が出てしまう。
「これを踏まえ……指名の有無関係なく、いわゆる職場体験ってのに行ってもらう。
おまえらは一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験して、より実りある訓練をしようってこった。」
「それでヒーロー名か!」
「俄然楽しみになってきたァ!」
職場体験楽しみだな~。
「まァ仮ではあるが適当なもんは……、」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
廊下からミッドナイト先生が入ってきた。
「この時の名が!世に認知されそのままプロ名になってる人多いからね!」
「まァそういうことだ、その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。俺はそういうのできん。
将来、自分がどうなるのか名を付けることでイメージが固まりそこに近付いてく。それが"名は体を表す"ってことだ。"オールマイト"とかな。」
変なコードネームにしたら最悪一生呼ばれる可能性もあるのか。
ちゃんとした名前を考えなくちゃだ。