47話
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轟くんが回復して表彰式になった。
何故か拘束されたかっちゃんが1位の台に乗り、2位の台には轟くん、3位の台に私一人で立っていた。トーナメント式なので3位はもう一人いるのだが、その飯田くんは早退してしまった。
「それでは、メダル授与よ!!」
今年は司会のミッドナイトがメダルを贈呈するのではなく、オールマイトがすることになった。
「私がメダルを持って来た!!」
会場内は、オールマイトが現れてざわざわと騒めく。
オールマイトは私の前に立つ。
「まずは3位おめでとう!
私が言いたいことは解るね?」
『…はい。』
「何事にも一直線に進む事は良いことだ。だけどね、忘れてはいけないものもある。ヒーローになれば君の行動が皆を世界を狂わせてしまうかもしれないんだ。気を付けなければならないよ。
君は君の事をもっと大事にしたほうがいい。」
私の事を大事に…。
昔妖怪に騙されて1日中取り憑かれた事があった。その時にフゥ2にも言われた。
また言われるということは進歩していないのか…。でもどうすれば自分を大事に出来るのかわからない。
メダルを首に掛けてもらい、軽く抱きしめられる。
オールマイトはその体制のまま小さな声で問い掛けてきた。
「トーナメント中に起きた問題は解決出来たかい?」
私がA組の席に戻らなかったり、試合を見ていて"妖怪側"でトラブルがあったことに気付いたらしい。
『はい。もう大丈夫です。』
「そうかい。それは良かった。
君は妖怪達にとって立派なヒーローだね。」
オールマイトは離れて頭を撫で、轟くんの方に行った。
オールマイトは轟くんにも叱咤激励をして、拘束されたかっちゃんの前に立つ。
「さて、爆豪少年!!っと、こりゃあんまりだ…。」
若干驚きながらもオールマイトは、かっちゃんに近づいて口に装着されていた猿轡を取り外す。
「伏線回収、見事だったな。」
「オールマイトォ!!こんな1番…、何の価値もねぇんだよ。世間が認めても俺(じぶん)が認めてなきゃゴミなんだよ!!」
猿轡を取り外した途端、かっちゃんは吠える。元々、鋭かった赤目の三白眼が更に鋭さを増して、かっちゃんの顔は鬼のようになっている。
「受け取っとけよ!"傷"として、忘れぬよう!」
「要らねっつってんだろが!!!!」
オールマイトがメダルを首に掛けようとするが、かっちゃんは顔を背けて避ける。機嫌がすこぶる悪いかっちゃんは、猛獣の如く歯を食いしばり唸り声を上げる。
かっちゃんが苛立つのも当たり前だ。
互いに全力を出して勝つ事に意味があるのに、私は途中で試合を放棄してしまった。それではかっちゃんが一位になったとしてもカンブなきまでにぶっ倒すという信念が納得出来るものではない。
『かっちゃん、私のせいだよね。
ごめんね…。』
「っ、ちげぇ!!それは俺がっ…!」
かっちゃんは私の顔を見ると口を閉じて俯いた。
「妖見少女も反省しているようだからさ!」
「俺はいらねぇええ!!!」
そう言ったにも関わらずオールマイトはメダルをかっちゃんの口に咥えさせた。
ふぅ、と一息吐くと、オールマイトは観客席の方に向き直る。
「さぁ、今回は彼らだった!!
しかし皆さん!!この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!
ご覧頂いた通り、競い!高め合い!更に先へと登っていくその姿!!
次代のヒーローは確実にその芽を伸ばしている!」
高々と人差し指を上に向け、オールマイトは叫ぶ。
「てな感じで、最後に一言!!皆さんご唱和下さい!!
せーの、」
会場の全員が息を吸って学校の校訓を言おうとした。
だが、
「お疲れ様でした!!」
「プル・・・え!?」
「プルス・・・・」
「そこはプルスウルトラでしょ、オールマイト!!」
ブーイングが会場中に飛び交う中、かくして雄英体育祭は終了した。
H31.02.01
何故か拘束されたかっちゃんが1位の台に乗り、2位の台には轟くん、3位の台に私一人で立っていた。トーナメント式なので3位はもう一人いるのだが、その飯田くんは早退してしまった。
「それでは、メダル授与よ!!」
今年は司会のミッドナイトがメダルを贈呈するのではなく、オールマイトがすることになった。
「私がメダルを持って来た!!」
会場内は、オールマイトが現れてざわざわと騒めく。
オールマイトは私の前に立つ。
「まずは3位おめでとう!
私が言いたいことは解るね?」
『…はい。』
「何事にも一直線に進む事は良いことだ。だけどね、忘れてはいけないものもある。ヒーローになれば君の行動が皆を世界を狂わせてしまうかもしれないんだ。気を付けなければならないよ。
君は君の事をもっと大事にしたほうがいい。」
私の事を大事に…。
昔妖怪に騙されて1日中取り憑かれた事があった。その時にフゥ2にも言われた。
また言われるということは進歩していないのか…。でもどうすれば自分を大事に出来るのかわからない。
メダルを首に掛けてもらい、軽く抱きしめられる。
オールマイトはその体制のまま小さな声で問い掛けてきた。
「トーナメント中に起きた問題は解決出来たかい?」
私がA組の席に戻らなかったり、試合を見ていて"妖怪側"でトラブルがあったことに気付いたらしい。
『はい。もう大丈夫です。』
「そうかい。それは良かった。
君は妖怪達にとって立派なヒーローだね。」
オールマイトは離れて頭を撫で、轟くんの方に行った。
オールマイトは轟くんにも叱咤激励をして、拘束されたかっちゃんの前に立つ。
「さて、爆豪少年!!っと、こりゃあんまりだ…。」
若干驚きながらもオールマイトは、かっちゃんに近づいて口に装着されていた猿轡を取り外す。
「伏線回収、見事だったな。」
「オールマイトォ!!こんな1番…、何の価値もねぇんだよ。世間が認めても俺(じぶん)が認めてなきゃゴミなんだよ!!」
猿轡を取り外した途端、かっちゃんは吠える。元々、鋭かった赤目の三白眼が更に鋭さを増して、かっちゃんの顔は鬼のようになっている。
「受け取っとけよ!"傷"として、忘れぬよう!」
「要らねっつってんだろが!!!!」
オールマイトがメダルを首に掛けようとするが、かっちゃんは顔を背けて避ける。機嫌がすこぶる悪いかっちゃんは、猛獣の如く歯を食いしばり唸り声を上げる。
かっちゃんが苛立つのも当たり前だ。
互いに全力を出して勝つ事に意味があるのに、私は途中で試合を放棄してしまった。それではかっちゃんが一位になったとしてもカンブなきまでにぶっ倒すという信念が納得出来るものではない。
『かっちゃん、私のせいだよね。
ごめんね…。』
「っ、ちげぇ!!それは俺がっ…!」
かっちゃんは私の顔を見ると口を閉じて俯いた。
「妖見少女も反省しているようだからさ!」
「俺はいらねぇええ!!!」
そう言ったにも関わらずオールマイトはメダルをかっちゃんの口に咥えさせた。
ふぅ、と一息吐くと、オールマイトは観客席の方に向き直る。
「さぁ、今回は彼らだった!!
しかし皆さん!!この場の誰にもここに立つ可能性はあった!!
ご覧頂いた通り、競い!高め合い!更に先へと登っていくその姿!!
次代のヒーローは確実にその芽を伸ばしている!」
高々と人差し指を上に向け、オールマイトは叫ぶ。
「てな感じで、最後に一言!!皆さんご唱和下さい!!
せーの、」
会場の全員が息を吸って学校の校訓を言おうとした。
だが、
「お疲れ様でした!!」
「プル・・・え!?」
「プルス・・・・」
「そこはプルスウルトラでしょ、オールマイト!!」
ブーイングが会場中に飛び交う中、かくして雄英体育祭は終了した。
H31.02.01