39話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
一度皆と別れて控え室に向かう。
今日は体育祭だからってお母さんがお弁当を作ってくれた。
かっちゃんといっくんの分も作ってくれたから一緒に食べようと朝に言っておいたのだ。
荷物の置いてある控え室に向かう途中、廊下の真ん中でいっくんと轟くんが話し込んでいた。
『いっくーん!』
「ちょっ、何か物々しい雰囲気出てるんだけど!!
普通に話に割り込める霊和ちゃんある意味凄いっ!!」
なにやら後ろでフゥ2が慌てていたがよくわからないので、そのままいっくん達に近付く。
「っ、霊和ちゃん…っ!?」
「妖見か…。」
『いっくんと轟くんが一緒にいるの初めて見たよ。
仲良かったんだね!』
いっくんは曖昧な笑みを浮かべるが、轟くんは目を細めて此方を見つめてくる。
「妖見、お前も相澤先生に目ェ付けられてるよな。
オールマイトほどじゃねぇが相澤先生もヒーローには変わりない。お前にも負けねぇ。」
『??』
何の事か全く身に覚えがなくて首を傾げるが、轟くんはそれ以降何も言わずに去ってしまった。
『何の事だったんだろう。』
「不思議な方ですね~。」
「(目を付けられてるのは相澤先生じゃなくて校長なんだよねー…。)」
「あはは…ちょっとね。
それより早く霊和ちゃんのお母さんの手料理食べたいな~。」
『そうだね!お母さん張り切ってたから楽しみだなー!』
その後すぐにかっちゃんとも合流出来て、私達はお弁当を持って中庭に向かった。
シートをひいて皆でそこに座る。
箸とお手拭きを配って弁当箱の蓋を開ける。
『いっくん、おにぎりは梅と鮭とおかか昆布どれがいい?』
「ん~鮭にしようかな。」
『かっちゃんは?』
「梅。」
「オレっちも鮭がいいニャン!」
「沢山あるって言ってましたから横取りしないでくださいよ!」
「冷えてるのにハンバーグ凄い美味しい!」
お母さんの美味しいお弁当をフゥ2達も一緒に堪能する。
「霊和ちゃんのお母さんは今日来なかったの?」
『うん。人混みは苦手だって来なかった。』
朝はこの大きいお弁当を持たされ、応援してるよ!と家を出された。
今日も走って学校に行くのは変わらないので弁当は玄関に置いていき、学校の校門近くにいるうんがい鏡で家まで帰ってまた学校に行く事になった。
「そっか。僕ん家も来れなかったけどテレビ観てくれるって。」
『私達テレビ映ってるんだねー。
何かアピールしといた方がいいかな?』
でも1対1ならどう抗おうとも目立つのでその必要はないかもしれない。
「え!?…ぼ、僕は恥ずかしいから止めておくよ。」
『いっくんは障害物競争1位だし、かっちゃんは選手宣誓で目立ってたから大丈夫だよ!』
「あ゙ぁ゙?!」
未だにいっくんに負けた事が悔しいのか、腹いせにいっくんを睨んでいる。
「すまない!話に割り込んでしまうがそこの君に用がある。」
かっちゃんを止めていたので反応が遅れたが、私に話し掛けているのだとわかりそちらを振り向いた。
『ねこ?』
青い猫がフヨフヨと宙を浮いていた。
猫は赤いマントをはためかせ、腰には何か模様のついたベルトをしている。
額には傷後が残っているが厳つい感じではなく、カッコいいと思わせる猫だった。
「ああ!!フユニャンじゃん!
久しぶりだね!」
お肉類を一心不乱に食べ続けていたフゥ2が、浮いている猫を指差す。
「相変わらずフヨフヨしてますね~。」
『フユニャンて確か…。』
フゥ2のおじいちゃんの所に遊びに行った時に名前だけ聞いた事がある。
「そうだよ!
俺のじいちゃんの人間の頃からの友達で、今は妖怪ヒーロー協会の日本支部のトップだよ。」
『日本のトップ…!!』
この妖怪が日本支部のトップだと思うと、オールマイトに初めて会った時と同じように気分が高揚する。
まぁオールマイトの時は緊張と不安もあったが。
私がフゥ2達と話しているのだろうと、いっくんがお握りを持っていない方の手を握ってきた。
「また妖怪?」
フユニャンを見て新しい妖怪だと気が付いた。
『うん!フユニャンは妖怪ヒーロー協会の日本支部トップなんだって!』
「妖怪ヒーロー!?そんなのあるんだ…!
てことは妖怪にもヒーローがいて人間にわからない所で"敵"と戦ってるのか?それとも違う巨大な悪と戦ってる?!
フユニャンは猫だからジバニャンと同じで可愛い肉球で挑んでるのかな。となるとパワー系で妖術での戦いはあまりないかも。
浮いてるから上からの攻撃も有効になるから攻撃範囲は広い。」
いっくんの癖となる一人ヒーロー談義が始まった。
かっちゃんはうるせぇ!と怒鳴りつけて、私といっくんの手を引き離した。
「君の事は噂とバニーミントから聞いているぞ!
妖怪も人間も助けるヒーローみたいな優しい子供がいるとな。
君が妖怪になったら引き抜きに行きたいくらいだ!」
本当はケータも入れたかったんだが断られたんだ。とフユニャンは落ち込む。
『私もフユニャンの事聞いてたから会いたかったの!』
フユニャンはお礼をして今日君に会いに来たのはだな…と本題に入る。
「近頃怪魔が活発になってきているんだ。
妖怪が見える君は怪魔も惹かれやすい。
気を付けてほしいんだ。」
USJで対当した怪魔が活発化しているらしい。
「この前戦ったよ。
普通ならどの時代も一定数なはずなんだけど…。」
戦争が起きるとその地方のみで怪魔が増えることがある。しかし限定的であり、戦争でもないこの日本で怪魔が増える事はそうそうない事だと教えてもらった。
『最近ヒーロー殺しって呼ばれてる人が現れて現役のヒーローを殺してるんだって。
その人と関係あるのかな…。』
その言葉に反応したのは意外にもかっちゃんだった。
「んなん決まってんだろ。ヒーローに怨みを持ってんじゃねーか。」
『怨み…。』
怪魔は"負の感情"が具現化したものだと言っていた。
するとヒーロー殺しと怪魔が活発している因果関係が結べるかもしれない。
「まぁ原因はわからないが用心するにこしたことはない。」
それと、とフユニャンは付け足す。
「午後の競技は君の傍で見させてはくれないか?君の戦いを近くで見させてほしいんだ。」
『うん。いいよー。』
「かるっ!」
他の皆も呼んだら来るのだし、フゥ2達はいつも一緒にいる。今さら1人増えたところで変わらない。
こうして午後の部はフユニャンも一緒に行動することになった。
……あれ?いっくんって2年前のお祭りで妖怪ヒーローのバニー・ミントにあってなかったっけ?
初めて見るような言い方してたけど忘れちゃったのかな?
H30.08.26
修正R02.09.06
今日は体育祭だからってお母さんがお弁当を作ってくれた。
かっちゃんといっくんの分も作ってくれたから一緒に食べようと朝に言っておいたのだ。
荷物の置いてある控え室に向かう途中、廊下の真ん中でいっくんと轟くんが話し込んでいた。
『いっくーん!』
「ちょっ、何か物々しい雰囲気出てるんだけど!!
普通に話に割り込める霊和ちゃんある意味凄いっ!!」
なにやら後ろでフゥ2が慌てていたがよくわからないので、そのままいっくん達に近付く。
「っ、霊和ちゃん…っ!?」
「妖見か…。」
『いっくんと轟くんが一緒にいるの初めて見たよ。
仲良かったんだね!』
いっくんは曖昧な笑みを浮かべるが、轟くんは目を細めて此方を見つめてくる。
「妖見、お前も相澤先生に目ェ付けられてるよな。
オールマイトほどじゃねぇが相澤先生もヒーローには変わりない。お前にも負けねぇ。」
『??』
何の事か全く身に覚えがなくて首を傾げるが、轟くんはそれ以降何も言わずに去ってしまった。
『何の事だったんだろう。』
「不思議な方ですね~。」
「(目を付けられてるのは相澤先生じゃなくて校長なんだよねー…。)」
「あはは…ちょっとね。
それより早く霊和ちゃんのお母さんの手料理食べたいな~。」
『そうだね!お母さん張り切ってたから楽しみだなー!』
その後すぐにかっちゃんとも合流出来て、私達はお弁当を持って中庭に向かった。
シートをひいて皆でそこに座る。
箸とお手拭きを配って弁当箱の蓋を開ける。
『いっくん、おにぎりは梅と鮭とおかか昆布どれがいい?』
「ん~鮭にしようかな。」
『かっちゃんは?』
「梅。」
「オレっちも鮭がいいニャン!」
「沢山あるって言ってましたから横取りしないでくださいよ!」
「冷えてるのにハンバーグ凄い美味しい!」
お母さんの美味しいお弁当をフゥ2達も一緒に堪能する。
「霊和ちゃんのお母さんは今日来なかったの?」
『うん。人混みは苦手だって来なかった。』
朝はこの大きいお弁当を持たされ、応援してるよ!と家を出された。
今日も走って学校に行くのは変わらないので弁当は玄関に置いていき、学校の校門近くにいるうんがい鏡で家まで帰ってまた学校に行く事になった。
「そっか。僕ん家も来れなかったけどテレビ観てくれるって。」
『私達テレビ映ってるんだねー。
何かアピールしといた方がいいかな?』
でも1対1ならどう抗おうとも目立つのでその必要はないかもしれない。
「え!?…ぼ、僕は恥ずかしいから止めておくよ。」
『いっくんは障害物競争1位だし、かっちゃんは選手宣誓で目立ってたから大丈夫だよ!』
「あ゙ぁ゙?!」
未だにいっくんに負けた事が悔しいのか、腹いせにいっくんを睨んでいる。
「すまない!話に割り込んでしまうがそこの君に用がある。」
かっちゃんを止めていたので反応が遅れたが、私に話し掛けているのだとわかりそちらを振り向いた。
『ねこ?』
青い猫がフヨフヨと宙を浮いていた。
猫は赤いマントをはためかせ、腰には何か模様のついたベルトをしている。
額には傷後が残っているが厳つい感じではなく、カッコいいと思わせる猫だった。
「ああ!!フユニャンじゃん!
久しぶりだね!」
お肉類を一心不乱に食べ続けていたフゥ2が、浮いている猫を指差す。
「相変わらずフヨフヨしてますね~。」
『フユニャンて確か…。』
フゥ2のおじいちゃんの所に遊びに行った時に名前だけ聞いた事がある。
「そうだよ!
俺のじいちゃんの人間の頃からの友達で、今は妖怪ヒーロー協会の日本支部のトップだよ。」
『日本のトップ…!!』
この妖怪が日本支部のトップだと思うと、オールマイトに初めて会った時と同じように気分が高揚する。
まぁオールマイトの時は緊張と不安もあったが。
私がフゥ2達と話しているのだろうと、いっくんがお握りを持っていない方の手を握ってきた。
「また妖怪?」
フユニャンを見て新しい妖怪だと気が付いた。
『うん!フユニャンは妖怪ヒーロー協会の日本支部トップなんだって!』
「妖怪ヒーロー!?そんなのあるんだ…!
てことは妖怪にもヒーローがいて人間にわからない所で"敵"と戦ってるのか?それとも違う巨大な悪と戦ってる?!
フユニャンは猫だからジバニャンと同じで可愛い肉球で挑んでるのかな。となるとパワー系で妖術での戦いはあまりないかも。
浮いてるから上からの攻撃も有効になるから攻撃範囲は広い。」
いっくんの癖となる一人ヒーロー談義が始まった。
かっちゃんはうるせぇ!と怒鳴りつけて、私といっくんの手を引き離した。
「君の事は噂とバニーミントから聞いているぞ!
妖怪も人間も助けるヒーローみたいな優しい子供がいるとな。
君が妖怪になったら引き抜きに行きたいくらいだ!」
本当はケータも入れたかったんだが断られたんだ。とフユニャンは落ち込む。
『私もフユニャンの事聞いてたから会いたかったの!』
フユニャンはお礼をして今日君に会いに来たのはだな…と本題に入る。
「近頃怪魔が活発になってきているんだ。
妖怪が見える君は怪魔も惹かれやすい。
気を付けてほしいんだ。」
USJで対当した怪魔が活発化しているらしい。
「この前戦ったよ。
普通ならどの時代も一定数なはずなんだけど…。」
戦争が起きるとその地方のみで怪魔が増えることがある。しかし限定的であり、戦争でもないこの日本で怪魔が増える事はそうそうない事だと教えてもらった。
『最近ヒーロー殺しって呼ばれてる人が現れて現役のヒーローを殺してるんだって。
その人と関係あるのかな…。』
その言葉に反応したのは意外にもかっちゃんだった。
「んなん決まってんだろ。ヒーローに怨みを持ってんじゃねーか。」
『怨み…。』
怪魔は"負の感情"が具現化したものだと言っていた。
するとヒーロー殺しと怪魔が活発している因果関係が結べるかもしれない。
「まぁ原因はわからないが用心するにこしたことはない。」
それと、とフユニャンは付け足す。
「午後の競技は君の傍で見させてはくれないか?君の戦いを近くで見させてほしいんだ。」
『うん。いいよー。』
「かるっ!」
他の皆も呼んだら来るのだし、フゥ2達はいつも一緒にいる。今さら1人増えたところで変わらない。
こうして午後の部はフユニャンも一緒に行動することになった。
……あれ?いっくんって2年前のお祭りで妖怪ヒーローのバニー・ミントにあってなかったっけ?
初めて見るような言い方してたけど忘れちゃったのかな?
H30.08.26
修正R02.09.06