37話
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「我が校は自由さが売り文句!
ウフフフ…コースさえ守れば"何をした"って構わないわ!」
つまり障害物を壊したり立ち向かわなくてもいいってことかな。
「さあさあ。位置につきまくりなさい…。」
全クラスがスタートゲートの前にいるのでなるべく前の方の位置についた。
ジバニャンは長距離を走るのが苦手な為、障害物競争の間は応援席に行ってもらった。
あちらこちらに沢山の友達が見に来てるなぁ…。
<<スターーーーーーート!!>>
合図と共に足を出した。
地面に白い煙が上がるのを目にし、慌てて避けると地面が凍っていた。
「轟だね。」
氷で足を取られた生徒が大多数を迫るが、A組は轟くんが開始直後に凍らすのだろうと分かっていたみたいで避けていた。
なのに飛んでいたはずのウィスパーの足らへんが凍っていた。
「ひー!何で私もー!?」
「どんくさいなぁ…。」
凍っていても飛べるようで後ろを付いてくるには付いてくるのだが、フゥ2は飽きれながら何処からかハンマーを取り出して叩き壊していた。
痛いと泣き喚くウィスパーに容赦なくハンマーを振り落とすフゥ2に、止めた方がいいのかと思考するが氷を壊すためだと止めるのを止めた。
放送で一番前の人が第1の障害物にたどり着くのがわかった。
<< さぁいきなり障害物だ!!
まずは手始め…
第一関門 ロボ・インフェルノ!>>
先頭から十数人後ろの私でもそれがなんなのか直ぐにわかった。
入試の実技試験で出た0ポイントの仮想"敵"だ。
「うええぇぇ!!
またアレと戦うのですか!?今日はポン骨もまさむねもいないんですよ!?」
「ウィスパー何言ってんの。
ミッドナイトが言ってたじゃん。"何をしてもいい"って。」
うん。だから仮想"敵"と戦う必要もない。
先頭の轟くんは仮想"敵"を不安定な形で凍らせて先に進んだのを見て、私もフゥ2に話し掛ける。
『フゥ2、仮想"敵"の1体に取り憑いて!』
「え!俺!?」
まさか自分が取り憑くのだとは思っていなかったのか、フゥ2は自分を指差して驚く。
『うん。私の目の前の仮想"敵"だけに"ロボット"と"大きさ"を思って取り憑いて!合図したらすぐに切ってね!』
「え、でも他の生徒に取り憑いたらダメって根津が…!
あ、生徒じゃないからいいのか。」
それでも自分の能力に自信がないのかフゥ2は渋る。
それでも、どうなっても知らないからね!と言って承諾してくれた。
『ありがと!』
私は仮想"敵"相手に足を止めた生徒達の横を突き抜ける。
仮想"敵"がどんどん近付いてくる私に反応して、攻撃を仕掛けようとしてくる。
『フゥ2!』
「OK!」
フゥ2から紫色の煙が出て、私の目の前にいる仮想"敵"にのみに取り憑いた。
私はフゥ2とウィスパーの腕を掴んでその仮想"敵"に向かって突き進む。
取り憑かれた仮想"敵"は私の思惑通り、巨大だった姿をみるみる変えた。
<<1体のロボ・インフェルノが小さくなったぁあ!?>>
実況をしていたマイク先生の驚く声がする。
フゥ2の取り憑きの能力は"普通"。どんなことも平均となってしまう。
それはロボットに取り憑いても変わらない。
私はフゥ2に"ロボット"ということ、そして"大きさ"に取り憑いてもらった。
ロボットは千差万別の形や大きさがあり、大きいものは数百メートル、小さいものはマイクロやナノサイズにまで小さくなるが、その平均となると大きいものより小さいものの数の方が多くなる。
なのでロボットに取り憑けばこの巨大なロボットは小さくなるだろうと践んだ。
その思惑は見事に当たっていて、首が痛い程見上げなくてはならなかった仮想"敵"が、今では人間と変わらない大きさにまでなっていた。
私は、小さくなった事で空いたスペースを走って仮想"敵"の横を抜けた。
後続に抜かれない為に横を抜けてすぐに取り憑くのを止めてもらう。
「…俺にもこんな事出来たんだね~。」
自分でもわかっていなかったらしく、元の大きさに戻っていく仮想"敵"を呆然と見ていた。
『いろんな事の平均を知ってればもっと使えると思うよ。』
「…うん。俺勉強嫌いだったけど勉強するよ。」
体育祭が終わったら勉強しようと意気込むフゥ2だった。
そして第2障害物地点へやって来た。
<<オイオイ。
第一関門チョロイってよ!!
んじゃ第二はどうだ!?
落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!
ザ・フォーーーール!!!>>
いくつもの崖と山で出来ていて、山と山にはロープで繋がれている。
崖の下、谷は物凄く下の方にあり、落ちたら怪我だけで済むのか怪しい処だ。
ちからモチでロープにぶら下がって進もうかと考えたが、ロープの長さは数十メートルなんて優しいものではない。
腕力だけで進んだらこの第1種目だけで力尽きてしまいそうだ。
少々狡い選択肢になってしまうが、谷を見て怯えているウィスパーを呼ぶ。
『ウィスパー、私を運んで行けるかな?』
「勿論ですとも!
何たって私は有能な妖怪執事!ご主人様の馬にでも何にでもなりましょう。」
小さい頃はしてたかもしれないけど、もう馬みたいな乗り方してないもん…。
ウィスパーは私の背後から羽交い締めみたいな形で抱き着いて私を浮かせた。
「一気に行きますよー!」
足が地面から離れた。数々の山と谷を抜けていく。
前方に個性で飛んでいるかっちゃんが見えた。
「勝己くんの個性は万能ですね~。」
「爆破の力をコントロール出来てるからああやって飛べるんだよ。コントロール出来ていなかったら宙に浮くなんてこと出来ないから。
あの子もがんばり屋だよね。」
かっちゃんは幼い頃に決めたヒーローになるために、私よりもずっと前から頑張っていたのを知っている。
そういえばと、もう一人の幼馴染みを探すが前方にはいない。
個性はわからないが、筋力増強系だと思われる個性ではぶら下がるしかなく、この2つ目の障害物は大変だろう。
残り4分の1くらいまでくると、先頭が2つ目の障害物をクリアしたと放送が入る。
私も少し遅れてクリアして、ウィスパーに下ろしてもらう。
ウィスパーが私が最後まで運びましょうか?と聞いてきたのでウィスパーにそんな負担掛けられないよ。と断った。
3つ目が最終の障害物となり、その3つ目の障害物は一面地雷が埋まった"怒りのアフガン"というフィールドだった。
地雷の位置はよく見れば掘り返した後があるのでわかるが、一つ一つを確認していては時間が掛かる。
地雷はそんなに威力はないらしいので、爆発させながら走ってしまえば速いが、そうすると後続の進路を作ってしまう。
私は爆発させないよう慎重にここを抜けることを選び、走る速度は遅くなるが怪我をしないことが一番だと足を動かした。
<<ここで1位がかわったーーー!!
喜べマスメディア!!
おまえら好みの展開だああ!!>>
『わっ、誰だろう。』
「うーんと…、あ!勝己が1位になってる!」
私は足下しか見られないのでフゥ2が教えてくれた。
すると、後ろの方でBOOOOOOMッッ!!!!!と盛大に爆発した音が聞こえた。
『?』
<<後方で大爆発!!?
何だあの威力!?>>
爆発音と共に凄まじい風が吹いて背中を押された。
<<偶然か故意か______
A組 緑谷 爆風で猛追ーーー!!!?>>
空に影が出来たと思ったら、いっくんが爆風に乗って空を飛んでいた。
ウフフフ…コースさえ守れば"何をした"って構わないわ!」
つまり障害物を壊したり立ち向かわなくてもいいってことかな。
「さあさあ。位置につきまくりなさい…。」
全クラスがスタートゲートの前にいるのでなるべく前の方の位置についた。
ジバニャンは長距離を走るのが苦手な為、障害物競争の間は応援席に行ってもらった。
あちらこちらに沢山の友達が見に来てるなぁ…。
<<スターーーーーーート!!>>
合図と共に足を出した。
地面に白い煙が上がるのを目にし、慌てて避けると地面が凍っていた。
「轟だね。」
氷で足を取られた生徒が大多数を迫るが、A組は轟くんが開始直後に凍らすのだろうと分かっていたみたいで避けていた。
なのに飛んでいたはずのウィスパーの足らへんが凍っていた。
「ひー!何で私もー!?」
「どんくさいなぁ…。」
凍っていても飛べるようで後ろを付いてくるには付いてくるのだが、フゥ2は飽きれながら何処からかハンマーを取り出して叩き壊していた。
痛いと泣き喚くウィスパーに容赦なくハンマーを振り落とすフゥ2に、止めた方がいいのかと思考するが氷を壊すためだと止めるのを止めた。
放送で一番前の人が第1の障害物にたどり着くのがわかった。
<< さぁいきなり障害物だ!!
まずは手始め…
第一関門 ロボ・インフェルノ!>>
先頭から十数人後ろの私でもそれがなんなのか直ぐにわかった。
入試の実技試験で出た0ポイントの仮想"敵"だ。
「うええぇぇ!!
またアレと戦うのですか!?今日はポン骨もまさむねもいないんですよ!?」
「ウィスパー何言ってんの。
ミッドナイトが言ってたじゃん。"何をしてもいい"って。」
うん。だから仮想"敵"と戦う必要もない。
先頭の轟くんは仮想"敵"を不安定な形で凍らせて先に進んだのを見て、私もフゥ2に話し掛ける。
『フゥ2、仮想"敵"の1体に取り憑いて!』
「え!俺!?」
まさか自分が取り憑くのだとは思っていなかったのか、フゥ2は自分を指差して驚く。
『うん。私の目の前の仮想"敵"だけに"ロボット"と"大きさ"を思って取り憑いて!合図したらすぐに切ってね!』
「え、でも他の生徒に取り憑いたらダメって根津が…!
あ、生徒じゃないからいいのか。」
それでも自分の能力に自信がないのかフゥ2は渋る。
それでも、どうなっても知らないからね!と言って承諾してくれた。
『ありがと!』
私は仮想"敵"相手に足を止めた生徒達の横を突き抜ける。
仮想"敵"がどんどん近付いてくる私に反応して、攻撃を仕掛けようとしてくる。
『フゥ2!』
「OK!」
フゥ2から紫色の煙が出て、私の目の前にいる仮想"敵"にのみに取り憑いた。
私はフゥ2とウィスパーの腕を掴んでその仮想"敵"に向かって突き進む。
取り憑かれた仮想"敵"は私の思惑通り、巨大だった姿をみるみる変えた。
<<1体のロボ・インフェルノが小さくなったぁあ!?>>
実況をしていたマイク先生の驚く声がする。
フゥ2の取り憑きの能力は"普通"。どんなことも平均となってしまう。
それはロボットに取り憑いても変わらない。
私はフゥ2に"ロボット"ということ、そして"大きさ"に取り憑いてもらった。
ロボットは千差万別の形や大きさがあり、大きいものは数百メートル、小さいものはマイクロやナノサイズにまで小さくなるが、その平均となると大きいものより小さいものの数の方が多くなる。
なのでロボットに取り憑けばこの巨大なロボットは小さくなるだろうと践んだ。
その思惑は見事に当たっていて、首が痛い程見上げなくてはならなかった仮想"敵"が、今では人間と変わらない大きさにまでなっていた。
私は、小さくなった事で空いたスペースを走って仮想"敵"の横を抜けた。
後続に抜かれない為に横を抜けてすぐに取り憑くのを止めてもらう。
「…俺にもこんな事出来たんだね~。」
自分でもわかっていなかったらしく、元の大きさに戻っていく仮想"敵"を呆然と見ていた。
『いろんな事の平均を知ってればもっと使えると思うよ。』
「…うん。俺勉強嫌いだったけど勉強するよ。」
体育祭が終わったら勉強しようと意気込むフゥ2だった。
そして第2障害物地点へやって来た。
<<オイオイ。
第一関門チョロイってよ!!
んじゃ第二はどうだ!?
落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!
ザ・フォーーーール!!!>>
いくつもの崖と山で出来ていて、山と山にはロープで繋がれている。
崖の下、谷は物凄く下の方にあり、落ちたら怪我だけで済むのか怪しい処だ。
ちからモチでロープにぶら下がって進もうかと考えたが、ロープの長さは数十メートルなんて優しいものではない。
腕力だけで進んだらこの第1種目だけで力尽きてしまいそうだ。
少々狡い選択肢になってしまうが、谷を見て怯えているウィスパーを呼ぶ。
『ウィスパー、私を運んで行けるかな?』
「勿論ですとも!
何たって私は有能な妖怪執事!ご主人様の馬にでも何にでもなりましょう。」
小さい頃はしてたかもしれないけど、もう馬みたいな乗り方してないもん…。
ウィスパーは私の背後から羽交い締めみたいな形で抱き着いて私を浮かせた。
「一気に行きますよー!」
足が地面から離れた。数々の山と谷を抜けていく。
前方に個性で飛んでいるかっちゃんが見えた。
「勝己くんの個性は万能ですね~。」
「爆破の力をコントロール出来てるからああやって飛べるんだよ。コントロール出来ていなかったら宙に浮くなんてこと出来ないから。
あの子もがんばり屋だよね。」
かっちゃんは幼い頃に決めたヒーローになるために、私よりもずっと前から頑張っていたのを知っている。
そういえばと、もう一人の幼馴染みを探すが前方にはいない。
個性はわからないが、筋力増強系だと思われる個性ではぶら下がるしかなく、この2つ目の障害物は大変だろう。
残り4分の1くらいまでくると、先頭が2つ目の障害物をクリアしたと放送が入る。
私も少し遅れてクリアして、ウィスパーに下ろしてもらう。
ウィスパーが私が最後まで運びましょうか?と聞いてきたのでウィスパーにそんな負担掛けられないよ。と断った。
3つ目が最終の障害物となり、その3つ目の障害物は一面地雷が埋まった"怒りのアフガン"というフィールドだった。
地雷の位置はよく見れば掘り返した後があるのでわかるが、一つ一つを確認していては時間が掛かる。
地雷はそんなに威力はないらしいので、爆発させながら走ってしまえば速いが、そうすると後続の進路を作ってしまう。
私は爆発させないよう慎重にここを抜けることを選び、走る速度は遅くなるが怪我をしないことが一番だと足を動かした。
<<ここで1位がかわったーーー!!
喜べマスメディア!!
おまえら好みの展開だああ!!>>
『わっ、誰だろう。』
「うーんと…、あ!勝己が1位になってる!」
私は足下しか見られないのでフゥ2が教えてくれた。
すると、後ろの方でBOOOOOOMッッ!!!!!と盛大に爆発した音が聞こえた。
『?』
<<後方で大爆発!!?
何だあの威力!?>>
爆発音と共に凄まじい風が吹いて背中を押された。
<<偶然か故意か______
A組 緑谷 爆風で猛追ーーー!!!?>>
空に影が出来たと思ったら、いっくんが爆風に乗って空を飛んでいた。