37話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
1週間は早いもので、遂に体育祭当日となった。
私達は1年A組の控え室に集まっていた。
「皆準備は出来てるか!?
もうじき入場だ!!」
飯田くんの点呼があるなか、三奈ちゃんは少し項垂れたように呟く。
「コスチューム着たかったなー。」
「公平を期す為着用不可なんだよ。」
戦闘服は個性を100%引き出しデメリットも控えさせる服なので、戦闘服がないサポート科や経営科などに不利になってしまうため使用禁止となっている。
峰田君は緊張して手に"人"という文字を書いていた。
『いっくん頑張ろうね!』
「うん。」
「緑谷。」
「轟くん……何?」
1年A組の控え室に、轟くんの声が響く。
「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う。」
「へ!?うっ うん…。」
轟くんどうしたんだろ?
不思議になりながらいっくんの後ろから轟くんを見る。
「おまえ、オールマイトに目ぇかけられてるよな。」
「!!」
『そうだった?』
ウィスパー達に聞くが、ウィスパーとジバニャンは首を傾げていた。
フゥ2はまぁちょっと、多分だけどあるかも…。と言葉を濁した。
「別にそこ詮索するつもりはねえが……おまえには勝つぞ。」
轟くんはいっくんを睨み付けた。それぐらい真剣なんだと伝わってきて、私も頑張らなくてはと再三思った。
喧嘩だと思った切島くんが轟くんを止めたら、閉じてたいっくんの口が開いた。
「轟くんが何を僕に勝つって言ってんのか…は、わからないけど…。
そりゃ君の方が上だよ…。
実力なんて大半の人に敵わないと思う。客観的に見ても。」
「緑谷もそーゆーネガティブな事言わねぇ方が…。」
「でも…!!
皆…他の科の人も本気でトップを狙ってるんだ。
僕だって…遅れを取るわけにはいかないんだ。
僕も本気で獲りに行く!!」
いっくんの目も真剣だった。
皆勝つために今日を迎えているんだ。
──────
<<───群がれマスメディア!
今年もお前らが大好きな、高校生達の青春暴れ馬…雄英体育祭が始まディエビバディアァユゥレディ!?>>
雄英体育祭の会場となるステージの盛り上がりは、控え室にいる生徒達にも聞こえる程の熱狂ぶりだった。
<<雄英体育祭!!ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!
どうせ、てめーらアレだろ、こいつらだろ!?
"敵"の襲撃を受けたにも拘わらず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!>>
それでも目の奥に燃え上がるのは、戦おうとする闘志だった。
『ヒーロー科!!一年!!
――――A組だろぉお!?』
マイク先生の音頭で私達はグラウンドを立った。
「わあああ…人がすんごい…!」
「大人数に見られる中で最大のパフォーマンスを発揮できるか…!これもまた……ヒーローとしての素養を身につける一環だな!」
今年は全国からプロヒーロー呼んでるんだって相澤先生言ってたっけ。
「めっちゃ持ち上げられてんな…。
なんか緊張すんな…!なァ爆豪!」
「しねえよただただアガるわ。」
『アガる?
そうだね!楽しみだよ!』
「妖見も変わってんな~…。」
次々とクラスの人がグラウンドに入ってきて、全ての組が揃った。
そして前にある真ん中の台にミッドナイト先生が立つ。
「選手宣誓!!」
ピシャンッと、持っている鞭の音を鳴らす。
18禁?ヒーローといわれているミッドナイト先生を見て主に男性陣がざわつく。
「静かにしなさい!!選手代表!!
1ーA 爆豪 勝己!!」
かっちゃんはミッドナイト先生が立っている台に向かう。
『そういえばかっちゃんヒーロー科の入試1位だって言ってたもんね。』
「霊和ちゃんなら1位行けてたと思ったんですがね~。」
「減点されたからね。」
フゥ2は未だに根に持っているみたいだ。
軽率な行動取ってごめんなさい…。
<< せんせー。
俺が一位になる。>>
「「「「「(絶対やると思ったッッッッ!!!!!)」」」」」
A組の全員が思った。
「調子のんなよA組オラァ!!」
「ヘドロヤロー!」
周りからの野次に、飯田くんが何故品位を貶めるようなことをするんだ!!と怒っていた。
「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ。」
かっちゃんは皆を挑発するように親指を下に立てた。
『フゥ2、あれどういう意味?』
かっちゃんの仕草がわからなくてフゥ2に聞くが、霊和ちゃんは知らなくていいことだよ。と返されて結局意味はわからなかった。
「さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう!!」
「雄英って何でも早速だね。」
「1秒でも惜しいのでしょうね~。」
ミッドナイト先生の後ろに映像が映し出される。
「いわゆる予選よ!
毎年ここで多くの者が涙を飲むわ(ティアドリンク)!!
さて運命の第一種目!!今年は……。」
ドラムの音がなり、種目が何になるか全員が固唾を飲む。
「 コレ!!! 」
第一種目が写り出されたのは____
『障害物競走…!』
「計11クラスでの総当たりレースよ!
コースはこのスタジアムの外周 約4キロ!」
4キロなら体力面は問題ない。
だけど後があるから友達の力を使うのは控えたい。
スタジアムの入口が開きスタートゲートとなる。