標的81
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10月14日
既に夜になり、辺りは真っ暗になっている
##NAME1##は山にいた
昼間は何故かパズルをしていた。
パズルといっても超難易度のものだ
ブイオは何故パズルなんかするのか教えてくれない
そして今は山で瞑想をしている
しかし、何故パズルなんかするのかと考えていた
その時だった
「…く……ぃ……ょ」
頭の中から聴こえてくる
『何…』
「ぼ……わ…も…」
ノイズが酷くて聴こえない
##NAME1##は必死に聞き取ろうとする
その刹那、ノイズが消えた
「僕の可愛い妹…」
『っ…!』
強い風が吹いた
刹那、真っ暗な闇のはずの景色が変わった
何処までも続く高原が広がっている
『此処は…』
小さい頃、ボンゴレではなく、イギリスにいた時に見たことがあった
その時と全く同じ光景
「##NAME1##…」
呼ばれて振り向くとそこには1ヶ月前に会った人が立っていた
『六道骸…』
「骸兄と呼んでくださいよ」
『……どうして此処に…』
骸の言葉を無視して質問する
「骸兄と呼んでくれればお答えしますよ?」
話を変えたにも関わらずまた話を戻される
『……私は貴方との関わりは覚えていません』
ツナと骸が闘っている時に##NAME1##は夢を見たが、あれが本当にあったことなのか、わからない
『第一私はあの時1・2歳です。覚えていませんよ』
「そうですね…
しかし僕と君には同じ血が半分は流れています」
『半分?』
兄妹なら半分ではなく全て同じ血が流れているはず
それが半分とは、親が違うということ
「ええ。
しかしそのことは今知る必要はありません。
それより今、何故此処に呼んだかです。
余り時間がありませんから、簡単に説明します」
骸はいつの間にか出来た切り株に##NAME1##を座らせた
「まずはこの空間の事です」
『この空間?
骸が…骸兄が幻覚で創っているものなんじゃないんですか?』
骸の事を呼び捨てにしようとしたら骸に睨まれて言い直した
「この世界は僕の幻覚だけではありません。##NAME1##、貴女の幻覚でもあるんですよ」
『え?』
意味がわからない
##NAME1##は首を傾げた
「此処は##NAME1##の左目と、僕の右目から成っているんです」
『私の左目…』
##NAME1##は思わず左目を押さえた
普段は右目と変わらず藍色の目をしているそこ
しかし実はというと、これは##NAME1##が幻覚で創っているもの
本当は紅い目に"六"という文字が入っている
そういえば、骸にも、同じ瞳が右にある
「そう。この目があるからこそ、この世界はあります。
もし、この対(つい)のどちらか片方でも壊れれば、この世界の均衡は崩れます」
『それって…』
「はい。
"死"、もしくは"死と同じようなこと"です」
死とはそのままの意味だ
この世からの追放
天国か、地獄か。それともこの世から離れたくなく、霊になるか…
つまり、生、命がなくなるということだ
『死と同じようなこととは?』
「精神の崩壊です。
今は##NAME1##の心が正常なので晴れていますが、
心が弱くなればこの空は雲で覆われ、
悲しい時は雨になり、
怒りに身を支配されれば雷がなり、
嵐になり、地割れが発生し、
霧に覆われ、何も見えなくなるでしょう」
##NAME1##は思わず自分の胸に手をあてた
『私の心が、この世界の源…?』
「はい」
骸は近くにあった小さな湖に足を入れた
「この湖も##NAME1##の心が清らかだから清んでいるんです」
波紋をつくりながら歩く
段々と深くなっているようで、骸の身体は腰の辺りまで水に浸(ツ)かっていた
##NAME1##は思わずキレイだと思った
「##NAME1##!」
骸は離れたところから##NAME1##を呼ぶ
##NAME1##は導かれるように足を進める
骸のもとまでたどり着き、骸を見上げる
身長150ちょっとの##NAME1##は、170の骸を見上げるのは少しキツい
「僕はこの世で##NAME1##が一番大切だ。
だから無茶はしないでください。
かけがえのないたった1人の妹…
僕の身体とは暫く逢えませんが、いつか、必ず逢いに行きます。
それまで生きて待っていてください。」
『むくろ…』
「僕の事は…?」
『むく、にぃ…』
無意識に言葉が出ていた
口が勝手に骸を呼んでいた