標的73
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もう見たくない!
そう思った時、時は変わっていた
アジト内に悲鳴が響いている
悲鳴はみな、大人の男のようで汚い声しかしない
「やはりとるに足らない世界だ…」
血にまみれた空間の中には、ろくどうむくろがいた
ベッドには俯せに倒れている##NAME1##
『むく、に……?』
「遅くなりました…
もう大丈夫ですよ」
どうやら##NAME1##はまた"手術"という名の酷(ムゴ)いことをやられていたようだ
そこにむくろが駆け付けた。ということだろうか
むくろは##NAME1##の背中の手術痕を見て、顔を歪めた
「酷いことを…
##NAME1##、私の背中に乗りなさい」
『ん、』
動かない身体に鞭打って、むくろの背中に乗る
しっかり乗ったのを確かめて足を踏み出す
「…」
顔を廊下に向けると、以前##NAME1##と話していた、千種と犬がいた
「君たちも来ますか?」
────
走って逃げる子どもたち
##NAME1##は手術痕が痛いようで身体を縮込ませる
「大丈夫です。大丈夫」
むくろが走りながらも##NAME1##に優しく話す
『だーじょーぶ…
##NAME2##、げんき、ら、もん…』
子どもながらに気にさせないようにする##NAME1##
むくろも##NAME1##にあまり振動を与えないよう走る
だが、
「おい いたぞ!こっちだ!」
「!」
エストラーネオの連中に見つかってしまった
「全員コチラに!」
むくろは子ども達を細い路地に先導する
だが、食事もまともに出来なかった子ども達は体力がなかった
段々と差が縮まる
「く…っ」
むくろは##NAME1##を背負っている分、負担が大きい
時々大人達を殺しながら走るが、人数が多すぎる
『おろして…』
「!?」
『おろして』
##NAME1##の声がしたと思ったら、むくろは背中が軽くなったのを感じた
「##NAME1##!何しているんです!早く逃げなければっ!!」
『むくにぃは行って』
「そんなこと出来るわけないでしょう!!」
『##NAME2##はしなないから』
##NAME1##は左目の数字をーにする
─もう目の力を使えるんですか…。
あれから時間が経っていたのか、天才か…
自分ながら天晴れです!
呑気なことを考えていると、むくろが浮いて子ども達が行った方に飛ばされた
むくろが見えなくなると、##NAME1##は大人達に向き直った
「フンッ 囮か?
だが、テメー一人じゃ無駄だ」
『囮じゃない』
##NAME1##は手を出す
すると、男の一人が突然悲鳴を上げた
周りは何だどうしたと騒ぐ
悲鳴を上げた男は頭を抱えると苦しみ出し、穴という穴から血を吹き出した
周りは唖然とした
手を出さずにいきなり血を吹き出して倒れたのだ
「狼狽(ウロタ)えんじゃねぇ!!
コイツの能力は"六道"だ!精神統一しろ!心を乗っ取られんな!」
一人が辺りに言うが、仲間の一人が死んだのだ
心を乱すなという方が無理だ
そして次々と##NAME1##の能力に殺られる男達
最後の一人になる
「ひぃ…っ!
や、やめてくれ!やめ…っ」
『##NAME2##がやめてっていっても、やめてくれなかったくせに…』
その直後、男達がいた所に火柱があがった
───
鉄臭い所から歩いてむくろ達を追いかける##NAME1##
だが、男達と対応したことによって、元々ない体力が底を尽きてしまった
バタッと倒れる##NAME1##
『(も、ダメ……)』
意識が朦朧とする
這いずって近くの建物まで移動する
起き上がって壁に背中を預ける
『むく、に…
(どこ…)』
「─…おや、」
##NAME1##は顔を子どもの##NAME1##から、路地の暗いところに向けると成人らしき人がいた
「怪我でもしているのかい?お母さんはどうしたんだい?」
『……』
その人が子どもの##NAME1##に近付く
##NAME1##はその人の顔を見るが暗くてわからない
だけど何故か心地良いような、安らぐような、知っている感じがした
─この人はもしかして…
そこまで考えると、##NAME1##の意識が飛んだ
追加更新14.10.07