標的72
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画面が変わり、病院の手術室みたいな所にいた
男が何人かいる
いろいろ珍しい機械があるけど、私は医療とか、全くわからないからどういうものに使うかわからない
扉が開いて入ってきたのは私と成人過ぎた男だった
私は小さい頃、病気だったのか…
でも、それも記憶にないからわからなかった
小さい私は部屋の中心にある台の上に寝かされ、何故か手や脚、顔にも固定具を付けされた
─なにするんですか?
隣にいた男に話すがこちらは見えていないようだった
見ていると、なにやら目辺りを見られているようだった
小さい私はよくわからず目玉をキョロキョロさせていた
だが、一切触らず終わってしまった
そして画面は変わり、先程までいた場所に戻っていた
「##NAME1##!何もされませんでしたか!?」
『ん?おめめ、ジーちた』
赤ちゃん言葉で返す私
「それだけですか?」
『うん!』
「よかった」
彼はそう言い抱き着いていた
しかし何故、そんなに焦っているのだ
病気を治す為の手術じゃないのか?
しかし手術というには拘束具はおかしい
此処には何かあるのだと思う
しかし何なのかわからない
そういえば…
私は小さい頃の私を見る
子供独特の黒目が大きい目を見た
私は目を見開いた
小さい頃、私の左目は右目と同じ藍色だった
そしてまた画面が変わった
場所は手術室
だが先程よりボロボロになっていた
私は歩き回り、部屋の隅々まで見渡す
医療器具が並んだ入れ物を見てシャマルもこれを使っているのかと関心した
入ってきたのは金髪の男の子だった
だけど子供らしく活気はなく、生きる気力を無くした目をしていた
─城島犬に似ている
そっくりだった
この子が本当に城島犬なら、あの時、私の名前を言ったのに頷ける
この子も台に乗せられ、拘束具をつけられ、何故か口にも固定具をつけられた
周りにいた男達は犬の周りを囲み、一人が管を取り出した
管を犬の真上にある機械に繋ぎ、もう片方を犬の口の中へ入れた
犬は目をきつく閉じ、堪えるように掌に力をいれる
管を歯の一本に差し込まれ、いくつもの管が繋がられる
男の一人が機械に手を伸ばした
「あ゙あ゙あぁぁあぁぁああぁ」
犬の身体を走る激痛
少しでも痛みから逃げようとするが、拘束具によって動く事が出来ない
─な、に これ…
##NAME1##は唖然として見ていた
医療だ。そう思った
確かに子供の目には生気が感じられなかった。だがそれは病気で苦しみ、死にたいと思っているのだと思った
これがもし医療だとしよう。だが、それにしてもこの拘束具と固定具はおかしい。それに麻酔というものもしていない
##NAME1##は昔読んだ事のある本を思い出した
まだ文明がそんなに発達していない時代。その時代生きていた貴族の発明家。小さい頃から色々発明するのが好きだった。だが、ある日、発明家は何か物足りない気持ちがあった。その気持ちは日に日に増えていった。そしてある時、発明家は親を実験体にした。人間の踵(人間の骨の中で1番硬いといわれる骨)はどのくらい耐え切れるのか。とか、目(眼球)の中身はどうなっているのか。とかとてもグロテスクなものばかりだ。そして親の身体だけでは足りず、周りの者にまで手を出した。親戚から友人まで。昔は警察という者はいず、司祭者が決めていた。それに司祭者の目にとまらなければ、殺しでもなんでもしほうだいな時代だったため、身分も手助けてか、発明家は好きほうだいやり、人間を人間と思わず道具にしか思わなくなり狂ってしまった話
それとは異なるが、今、目の前にいる男達は本の発明家と同じだ
人間を道具と扱い、自分のメリットになるよう、他のファミリーに勝てる"道具"を作っているのだ
─なら、なんで私も此処にいた?
##NAME1##は無意識に左目を手で覆っていた
小さい頃の私の目にはこんなものはなく、誰かに移植されたのだとしたら?
それなら此処で移植された確率が高い
いや、此処で移植されたのだ
私は私の記憶に疑い始めた
否、兄だというものに言われていた時から記憶を疑い始めていた
更新10.05.16