焔の再度の来訪に海は色めきたち出す
「どうぞ」
「・・・あの、見たところここ・・・お店ですよね?俺、金持ってませんよ?」
・・・ソファーに腰をかけたルークの前のテーブルにコーヒーを置いたシャッキーに、申し訳なさそうにルークは金がないと言う。
「いいのよ、別に貴方からお金は取らないしぼったくりもしないから」
「へ・・・?」
「いや、気にしなくてもいいよ。それはさておき色々聞くから、君の話をしてもらってもいいかな?」
「あ、はい・・・」
それに対し大人の笑みをもってぼったくらないと言うシャッキーにルークはキョトンとするが、対面のソファーに座ったレイリーが話題転換をしたことでルークも気を向け直し話を始める・・・
・・・レイリーからの質問にルークは悩みながらも正直に自分の事を話すことにした。
自身の名前はルークであること、白ひげ海賊団と海軍の戦争に突然自身の本意でなく飛んで来たこと、そして・・・自身の今までの生い立ちと、世界を飛ぶ体質になってしまったことを。
・・・ルークは自身の経験から、誤魔化しがきかないような状況でもない限りは出来る限り今の自分の体質の事は話さないようにしていた。異なる世界を飛ぶなどと言った事を容易に信じる者の方が少ないのが大半の理由であるが、戦えることと超振動という唯一無二の物を使えるという事で何らかの厄介事を引き起こした事も少なからずあったため、今のように世界を飛んだ場面を目撃されなかったりしたらまず話したりはしない。
「・・・ふむ、成程な・・・悪魔の実の能力にしては不自然だった訳だ・・・」
「・・・」
一通り話を終えた所で、レイリーはアゴに手を添えコクコクと頷く。
・・・ルークも自身に険が降りかかるとなれば、いざというときはすぐに対応する心積もりは出来ている。レイリーの次のリアクション次第では、一触即発の空気になる。レイリーの体から漂う空気が相当な強者にあたると見てとったルークは、一挙手一投足も見逃すまいと内心ドキドキしながら警戒を高めていた。
「ふふふ・・・まさか別の世界があるとはな。これをロジャーが聞いたらどう思うかな」
「・・・疑わないんですか?」
そんなレイリーは微笑を浮かべつつロジャーの名を出し、疑いの様子を見せない様子でいるのを見てルークはたまらず伺いの声を上げる。
「これでも私は海賊として長い間悪党の中を生き延びて来た身でね、君は嘘が得意とは思えないという印象が強い。そして素直でいい子だという印象もね」
「なっ・・・!!?」
だがレイリーから自身への不意打ちの好評価を笑顔で返され、ルークの顔が自身の髪の色に負けない程一気に赤く染まった。
「ふふ、そういうところが実にいい子だと思えてならない理由だよ」
「やめてくれ、んなこと言わねェでくれ!!!・・・うっわァ、なんかすっげェはずい・・・!!!」
「ふふ・・・かわいい」
その姿を見て微笑ましげにレイリーとシャッキーの二人は笑うが、ルークは両手で顔を覆い隠す。
(どうやら緊張も警戒もほぐれたようだな、ふふ・・・)
・・・レイリーはルークの様子から自身が警戒されている事を言葉にせずとも、感じ取っていた。故に自身が感じていた印象から恥ずかしがらせるような事を言えば一気にその警戒も崩れると思い言ったのだが、予想以上に効果があったことに微笑ましさをレイリーは感じずにはいられなかった。
「・・・話を戻そう。君が別の世界の人間ならこの世界がどういう世界か、前は白ひげ達と海軍の戦いからすぐに飛んだからわからないだろう?私がこの世界の事を教えようと思うが、聞くかい?」
「・・・うん、お願いします」
だがレイリーは敵ならまだしも子供をいじめる趣味などない。程々にしてからこの世界の説明をしようと切り出すレイリーに、ルークは赤みを顔に残しつつ手をどかし話を聞きたいと答える。
.
「・・・あの、見たところここ・・・お店ですよね?俺、金持ってませんよ?」
・・・ソファーに腰をかけたルークの前のテーブルにコーヒーを置いたシャッキーに、申し訳なさそうにルークは金がないと言う。
「いいのよ、別に貴方からお金は取らないしぼったくりもしないから」
「へ・・・?」
「いや、気にしなくてもいいよ。それはさておき色々聞くから、君の話をしてもらってもいいかな?」
「あ、はい・・・」
それに対し大人の笑みをもってぼったくらないと言うシャッキーにルークはキョトンとするが、対面のソファーに座ったレイリーが話題転換をしたことでルークも気を向け直し話を始める・・・
・・・レイリーからの質問にルークは悩みながらも正直に自分の事を話すことにした。
自身の名前はルークであること、白ひげ海賊団と海軍の戦争に突然自身の本意でなく飛んで来たこと、そして・・・自身の今までの生い立ちと、世界を飛ぶ体質になってしまったことを。
・・・ルークは自身の経験から、誤魔化しがきかないような状況でもない限りは出来る限り今の自分の体質の事は話さないようにしていた。異なる世界を飛ぶなどと言った事を容易に信じる者の方が少ないのが大半の理由であるが、戦えることと超振動という唯一無二の物を使えるという事で何らかの厄介事を引き起こした事も少なからずあったため、今のように世界を飛んだ場面を目撃されなかったりしたらまず話したりはしない。
「・・・ふむ、成程な・・・悪魔の実の能力にしては不自然だった訳だ・・・」
「・・・」
一通り話を終えた所で、レイリーはアゴに手を添えコクコクと頷く。
・・・ルークも自身に険が降りかかるとなれば、いざというときはすぐに対応する心積もりは出来ている。レイリーの次のリアクション次第では、一触即発の空気になる。レイリーの体から漂う空気が相当な強者にあたると見てとったルークは、一挙手一投足も見逃すまいと内心ドキドキしながら警戒を高めていた。
「ふふふ・・・まさか別の世界があるとはな。これをロジャーが聞いたらどう思うかな」
「・・・疑わないんですか?」
そんなレイリーは微笑を浮かべつつロジャーの名を出し、疑いの様子を見せない様子でいるのを見てルークはたまらず伺いの声を上げる。
「これでも私は海賊として長い間悪党の中を生き延びて来た身でね、君は嘘が得意とは思えないという印象が強い。そして素直でいい子だという印象もね」
「なっ・・・!!?」
だがレイリーから自身への不意打ちの好評価を笑顔で返され、ルークの顔が自身の髪の色に負けない程一気に赤く染まった。
「ふふ、そういうところが実にいい子だと思えてならない理由だよ」
「やめてくれ、んなこと言わねェでくれ!!!・・・うっわァ、なんかすっげェはずい・・・!!!」
「ふふ・・・かわいい」
その姿を見て微笑ましげにレイリーとシャッキーの二人は笑うが、ルークは両手で顔を覆い隠す。
(どうやら緊張も警戒もほぐれたようだな、ふふ・・・)
・・・レイリーはルークの様子から自身が警戒されている事を言葉にせずとも、感じ取っていた。故に自身が感じていた印象から恥ずかしがらせるような事を言えば一気にその警戒も崩れると思い言ったのだが、予想以上に効果があったことに微笑ましさをレイリーは感じずにはいられなかった。
「・・・話を戻そう。君が別の世界の人間ならこの世界がどういう世界か、前は白ひげ達と海軍の戦いからすぐに飛んだからわからないだろう?私がこの世界の事を教えようと思うが、聞くかい?」
「・・・うん、お願いします」
だがレイリーは敵ならまだしも子供をいじめる趣味などない。程々にしてからこの世界の説明をしようと切り出すレイリーに、ルークは赤みを顔に残しつつ手をどかし話を聞きたいと答える。
.