焔の再度の来訪に海は色めきたち出す

・・・頂上戦争、海軍と白ひげ海賊団の激突・・・世界の歴史を紐解いても例を見ない程の空前の戦争から、2年が経った。

・・・シャボンディ諸島にてひっそりとした佇まいながらも明らかに名前がぼったくる気を醸し出している看板を出している店、『シャッキー’SぼったくりBAR』。ここに、かつての海賊王の相棒が自身の弟子とその仲間たちが再び集まるその時を待っていた。












‘カッ!’
「「!!?」」
・・・シャッキーと二人、そろそろルフィ達が来るだろうとフラフラとシャボンディ諸島を歩き回る事も止めてBARに留まっていたレイリー。海賊として活動していた経験から生半可な事では驚く事もない彼だが、唐突に店の中に光が現れた事にシャッキーとともに目を見開く。
「・・・・・・あれ、ここってどっか建物の中か?」
「・・・む?」
そして光が収まりを見せなくなった時、そこにいたのは別の世界に来てキョロキョロ周りを確認するルークだった。
「あっ・・・!!すみません、いきなり現れちゃって!!!すぐここを出ますんですみません!!!」
「あ・・・いや、ちょっと待ちたまえ」
ルークを見て何かに気付いたレイリーの姿を見て、ルークはこれは不法侵入だと思い至り慌てて謝りながらもその場から立ち去ろうとするが、レイリーは右手を前に出しルークを呼び止める。
「君は確か私の記憶が正しければ、朱髪だろう?あのマリンフォードで白ひげを助けた・・・」
「えっ、白ひげ・・・!!?・・・ってことはここってルフィのいる世界なのか・・・!!?」
「・・・む?」
・・・レイリーは当時、映像雷伝虫越しながらもルークの頂上戦争の八面六臂の活躍をその目で目撃していた。ルークの名前こそ知らない物の、自身に鮮烈な驚きを与えたその姿をレイリーが見間違えるはずがない。
この世界においてごくごく一部を除き名前が浸透していないルークの事を朱髪と呼んで確認をレイリーは取るが、白ひげの名が出てきた事にルークが驚きから気になる内容を普通は聞こえないような小さな声で呟いた事に眉を寄せる。
「・・・とりあえず君の事を聞かせてはくれないか?君が本当に白ひげを助けた朱髪ならシャンクスから言伝てを預かっている物でね。出来ればこのまま行ってもらいたくないのだよ」
「シャンクス・・・!!?・・・はい、わかりました。俺の事を話すとちょっと長くなりますけど、それでもいいなら・・・」
「あぁ、構わないよ・・・シャッキー、彼に何か飲み物を用意してやってくれ」
「わかったわ」
そのルークに興味を持ったのもあるが、頂上戦争が終わった後自分の元を訪ねて来たシャンクスの言葉を伝えねばならない。その旨を話したいと引き止める言葉にルークはシャンクスの名に驚きながらも覚悟を決めたよう了承を返し、レイリーはシャッキーにゆっくり話せるよう飲み物を頼みシャッキーも快く用意をしていく・・・








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