意地と真意の乖離と、気付けば遅い結末

「・・・お前達もそういったように言われれば厳しくはあっても妥当だというような処置だと思っただろう。しかしそれでも長いことアッシュ達に陛下達のどうこうについてを見知りしてきた俺からすれば、それらを考えて決断すると決めたのは少なからず意外な気持ちもあった。特にナタリアに対して表向きの態度はともかく根っこは甘いと言えるような陛下の事は知っているからな・・・だがそれでも最後の情けで首が繋がっているとは言え二人がそこまでの決断をしたのは、やはりクロエの祖国に対しての示しをつけねばならないという点からだった」
「「「「っ・・・」」」」
しかしそんな風な話の流れからピオニーは普通のインゴベルト達ならそうは決断出来なかっただろうと言うのだが、その理由がクロエの祖国という事にウッドロウ達はハッとした。
「これに関しては俺はルミナシアの歴史に詳しい訳でもないし、表向きに発表されたこととその裏側でどれだけの乖離があるかに関しては知る由もないが、それでも数はそこまでではないにしても外交に失敗したといった逸話に関してはいくらか聞いているが・・・やはりあのような形で外交を駄目にしたものなんか前代未聞としか言いようがなかった。国を越えた婚約を土壇場で放棄するなんてことを許させるような物はな」
「「「「っ・・・」」」」
その上で外交について自分の知識の中にあることについてを語るピオニーにウッドロウ達も否定出来ないというように顔をしかめる。






・・・外交の失敗のエピソードがそこまでないというのは基本的には外交は表向きはどうあれ、友好的な関係を築こうというようにするものであって出来る限りの無礼を無くして互いに事に当たる物であるからである。まぁその点で明らかに相手の不利になることを求めるであるとか威圧的な態度で舐め腐ったり、戦争にいつなってもおかしくないだとかハナから関係を良くしようという気などないから、それらを突っぱねられるという形で失敗するといったエピソードも無いとは言えなかった。

だがそれはあくまで国と国の間のやり取りであって相手方の都合や気持ちから受け入れるつもりがなかっただとか、アプローチの仕方が相手方からしたら逆鱗に触れるような形で気に入らなかったからというように、見通しが甘かっただとか間違っていたというような事はあれども国の上層部が選択した国の決定であるというように見られているが・・・アッシュとナタリアに関しては完全に二人だけの独断という個人単位でいて、国の決定とは到底言わない物だったのだ。

こんな事はそれこそ前代未聞という以外になく、ウッドロウ達もそんなエピソードについては程度の差はあれ知っていることから、これがいかに大事なのかに関してを改めてピオニーの言葉から感じてしまったのである・・・






「あの出来事に関してはもうどんなに口止めしたいと思ってもルミナシア全体に広がるのは目に見えている。仮にお前達が黙るようにしてくれたところでそれ以外の国の人間からしたら、黙らなければならない理由などこちらから何かしら相当の見返りを与えなければないだろうが、相当といったようこちらの懐やら何やらが寒くなるレベルの見返りの物を全ての国に与える・・・こんなことをしてしまえば国が立ち行かなくなる可能性すらあるから出来る筈がない。だからもうあの出来事についてはルミナシア全体に広がることはこちらとしては止めようがないんだ・・・例えアッシュにナタリアだけでなく陛下に公爵達もがあんなことをさせてしまうような愚昧な親や王族だというよう、後世に言われることになる形でだ」
「「「「っ・・・!」」」」
そしてそんな事を広めたくなくとも阻止など出来ず、その結果としてアッシュ達だけでは済まずインゴベルト達にまで絶大でいて最悪の影響が来る・・・そう続けたピオニーにウッドロウ達は何か言いたくとも何も言えなかった。そんなことにはならないと否定出来る要素など何一つない上にアッシュ達だけで済まない最悪の悪評がインゴベルト達につくとの事に。









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