因果の形を変えても救えぬ物もある
「そういうわけでキムラスカ軍と神託の盾を指揮者共々まとめて吹き飛ばした後、まともに戦争なんて出来ないままに生き残った残存の兵達を襲撃していったことで、ホドは崩落せずガルディオスも生き残った事・・・そして預言を知る者達が軒並み死んだ事から、バチカルでホド崩落の報告を待っていたインゴベルト陛下は更なる兵の追加は出来ず、やむなく終戦を決断をせざるを得なかったからさっきの場面に繋がるって訳さ」
「な、何でインゴベルト陛下はそこで預言の達成の為に頑張ろうなんて思わなかったんだよ・・・今はまだともかく、当時のインゴベルト陛下なら預言の達成を諦めないんじゃないのか・・・?」
「まぁ最初は諦めたくないみたいな様子じゃあったんだよ。でも預言の事実を知る者達が軒並み死んだこともあるけど、一番の理由はもう兵達の損失があまりにも多かった事にあるんだ。何せ預言の事実を知る者達からしたらホドの預言は達成されて然るべき物であって、万が一にでも不履行になるような事態になるのは避けたかった事だったから、キムラスカ軍と神託の盾は揃って持ってる兵力の過半数を投入したけれど・・・それが出来ないどころか揃って全て失われる事になって、更にはファブレ公爵っていう自身の腹心であって残り少ないキムラスカ王族が死んだってなったら、その心中はどうなるかを想像してみてよ」
「っ・・・もうこれ以上被害を出さない為にもとか、公爵が死んでしまった事で精神的にもショックを受けたから、もうここで戦争を止めないといけないってなったってことか・・・」
「それだけじゃちょっと足りないから補足すると、そこで戦争を止めなかったらもう後はホドだけで終わる規模にならなくなってた可能性があったからなんだよ。何せ戦争のきっかけはキムラスカからの無理矢理に近い言い掛かりの理由付けからのホドへの侵攻っていう、キムラスカ発端の戦争だからね。だからそこで戦争を止めないって選択して更に負けたらマルクト側がいっそこちらからキムラスカに攻め込むと判断して、最終的には停戦もだけど降伏したいなんて言い出しても許されない可能性すら有り得る・・・そういった最悪の可能性も兵力が著しく減ったキムラスカの事情から有り得たから、もう一か八かに賭けて下手に足掻くよりそこで終わらせようって考えにもなったんだよ」
「・・・インゴベルト陛下からしたら苦渋の決断ではあっても、それ以上は戦争を続けるリスクを取る事を避けるためにもってことなのか・・・」
「そんなとこさ」
そうしていかに先程の場面に繋がる事になるのか・・・それらを語り終える白蘭に対し、ガイは複雑さを隠せない表情を浮かべるばかりの様子を見せる。
「あれ?浮かない様子だけどこんなことになるなんてみたいな気持ちがあるの?」
「・・・正直、それは否定出来ない・・・確かに言うことは分かるけど、まさかここまでの事をしなきゃいけないなんてって思ってしまって・・・」
「君の気持ち的にここまで徹底的にやるなんてって思うのかもしれないけど、勝者と敗者が逆になるっていうのはこういうことなんだよ・・・そしてその結果に付随してこういった事も起こるのさ」
「・・・なっ!?」
白蘭はすぐにその様子についてを聞くと浮かないままに肯定が返って来た為、次の映像を見せるとばかりにまた目の前の光景が変わるのだが・・・そこに映った光景にガイは絶句することになった。
「あれ?何で意外そうな表情を浮かべてるの?ファブレに復讐しようと考えていた時には当然考えてたよね?・・・目の前に見える息絶えたシュザンヌ夫人も殺すことについても」
・・・何故ならそこに映った光景は白蘭が言ったよう、ファブレの夫婦の部屋にてベッドの横で血を吐いて倒れて息絶えているシュザンヌの姿があったからであった。
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「な、何でインゴベルト陛下はそこで預言の達成の為に頑張ろうなんて思わなかったんだよ・・・今はまだともかく、当時のインゴベルト陛下なら預言の達成を諦めないんじゃないのか・・・?」
「まぁ最初は諦めたくないみたいな様子じゃあったんだよ。でも預言の事実を知る者達が軒並み死んだこともあるけど、一番の理由はもう兵達の損失があまりにも多かった事にあるんだ。何せ預言の事実を知る者達からしたらホドの預言は達成されて然るべき物であって、万が一にでも不履行になるような事態になるのは避けたかった事だったから、キムラスカ軍と神託の盾は揃って持ってる兵力の過半数を投入したけれど・・・それが出来ないどころか揃って全て失われる事になって、更にはファブレ公爵っていう自身の腹心であって残り少ないキムラスカ王族が死んだってなったら、その心中はどうなるかを想像してみてよ」
「っ・・・もうこれ以上被害を出さない為にもとか、公爵が死んでしまった事で精神的にもショックを受けたから、もうここで戦争を止めないといけないってなったってことか・・・」
「それだけじゃちょっと足りないから補足すると、そこで戦争を止めなかったらもう後はホドだけで終わる規模にならなくなってた可能性があったからなんだよ。何せ戦争のきっかけはキムラスカからの無理矢理に近い言い掛かりの理由付けからのホドへの侵攻っていう、キムラスカ発端の戦争だからね。だからそこで戦争を止めないって選択して更に負けたらマルクト側がいっそこちらからキムラスカに攻め込むと判断して、最終的には停戦もだけど降伏したいなんて言い出しても許されない可能性すら有り得る・・・そういった最悪の可能性も兵力が著しく減ったキムラスカの事情から有り得たから、もう一か八かに賭けて下手に足掻くよりそこで終わらせようって考えにもなったんだよ」
「・・・インゴベルト陛下からしたら苦渋の決断ではあっても、それ以上は戦争を続けるリスクを取る事を避けるためにもってことなのか・・・」
「そんなとこさ」
そうしていかに先程の場面に繋がる事になるのか・・・それらを語り終える白蘭に対し、ガイは複雑さを隠せない表情を浮かべるばかりの様子を見せる。
「あれ?浮かない様子だけどこんなことになるなんてみたいな気持ちがあるの?」
「・・・正直、それは否定出来ない・・・確かに言うことは分かるけど、まさかここまでの事をしなきゃいけないなんてって思ってしまって・・・」
「君の気持ち的にここまで徹底的にやるなんてって思うのかもしれないけど、勝者と敗者が逆になるっていうのはこういうことなんだよ・・・そしてその結果に付随してこういった事も起こるのさ」
「・・・なっ!?」
白蘭はすぐにその様子についてを聞くと浮かないままに肯定が返って来た為、次の映像を見せるとばかりにまた目の前の光景が変わるのだが・・・そこに映った光景にガイは絶句することになった。
「あれ?何で意外そうな表情を浮かべてるの?ファブレに復讐しようと考えていた時には当然考えてたよね?・・・目の前に見える息絶えたシュザンヌ夫人も殺すことについても」
・・・何故ならそこに映った光景は白蘭が言ったよう、ファブレの夫婦の部屋にてベッドの横で血を吐いて倒れて息絶えているシュザンヌの姿があったからであった。
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