崩壊の後の混同して再生した世界 二冊目

ルーク「まぁ後は大砲屋のオヤジに報告すりゃいいんだろうけど、お前は帰らなくていいのか?一応ここ元の世界で帰る世界なんだろ、お前のよ」

デュラン「ん~、そうだな~・・・」

シンク「ほら、ルーク・・・こういう時は気を使って上げなきゃいけないじゃないか。元の世界に待たせた恋人がいて今もいてもたってもいられないって気持ちを抱えてるんだろうから、後はお若い二人でって事でさ」

ルーク「あ・・・悪かったな、気が利かなくて・・・」

デュラン「待て待て待てお前ら!何でここぞとばかりにここで弄ってくる!しかもそんなあからさまにニヤニヤした顔でよ!」

シンク「いやいや、気にしないでいいよ。長い出張で会えなかった分、募る思いもあるだろうしさ」

ルーク「そうそう、何だったら俺達だけで帰るからよ。デュランは大人の階段を上がってる最中だから少し戻るのが遅くなるって報告するからよ」

デュラン「いらねぇよそんな気遣い!?と言うか何でお前ら俺にはこんなにノリノリでそう言った話題を振るんだよ!普段全く他の奴らには言わねぇじゃねぇか!」

ルーク「お前がこういった話題だと面白いくらい動揺してくれるから」

シンク「以下同文」

デュラン「ひでぇ!シンクに至っちゃ理由省略しやがった!」

シンク「いいじゃないか。長々同じ理由を聞くのも嫌だろ」

ルーク「まぁとりあえず冗談はさておいて、帰れるんなら帰っておけよ。いつか腰を据えて帰るって前に、ちょっとくらい帰っても別にバチは当たらないだろ」

デュラン「・・・言葉だけ聞けば純粋な善意に聞こえるけど、何か今までの事があるから素直に頷けねぇ・・・」

シンク「素直じゃなくても別に構わないから、実際どうするんだい?今一度でも戻っとかないとまた数ヵ月は戻らないなんて生活にもなると思うけど」

デュラン「・・・そうだな、一回戻るか。折角帰ってきたんだし」

ルーク「おう、そうしろそうしろ」

デュラン「・・・なぁ、二人とも。二人もフォルセナに来ないか?」

シンク「どうしたんだい、会話の流れから突然藪から棒に?」

デュラン「前に話しただろ、どこか安住の地を見つけて暮らすってこと。それで今お前らに散々いじり倒されてきた後だけど、何だかんだで二人とも俺に帰るようにって気を使ってくれただろ・・・何て言うか、本気でフォルセナで暮らさないかってふと誘いたくなったんだ。お前達が帰る場所がないことが頭にちらついた時にさ」

ルーク「・・・そういうことか」

シンク「・・・昔の僕なら同情するなとか哀れむなとかって言ってたんだろうけど、今はそんなこと言う気になれないね・・・どうする、ルーク?」

ルーク「・・・折角誘ってもらったんだし、行こうぜ。ギルドから急ぎの依頼が無いなら別に時間に余裕もあるし、デュランの派遣元に挨拶ってんなら融通は利かせてくれるだろ」

シンク「決まりだね・・・じゃあ案内よろしく、デュラン」

デュラン「あぁ、任せとけ!」

散々弄られたにも関わらずにいい笑顔で返してくれるデュランに、ルークとシンクの二人も自然と笑顔を浮かべた。仲間として自分達の事を思ってくれる、いい人物であることを感じながら。









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