崩壊の後の混同して再生した世界 二冊目

・・・こんな世界特有の現象についてを聞いて多少脱力気味になったルーク達だが、これもまた日常と普通の生活へと戻っていく。






(広野部)

あやね「・・・はぁ、はぁ・・・」

ルーク「とりあえずここまででいいんじゃねぇか?大分体力を使っちまって辛くなってきただろうしよ」

あやね「・・・そうね。訓練に付き合ってくれてありがとう、シンク」

シンク「別に構わないよ、依頼だしね」

あやね「・・・貴方達、前より強くなってない?以前に会ってから結構経っているとはいえ、こんなに分かりやすく強くなってるなんて・・・」

ルーク「そりゃまぁ実戦に事欠く事はねぇし、最近じゃいい指導役がついてくれてるしよ」

シンク「ま、強くなってる困ることなんてないし僕らは別に構わないんだけどね」

あやね「・・・本格的に貴方達、ギルドの中核を担うメンバーって言ってもいいんじゃないの?その強さもそうだけれど、初期に近い時期からいるって話だし」

ルーク「初期からいりゃ古参メンバーって言われるのはまだしも、中核を担うなんてのはちょっと違う気もするんだよな。柄じゃねぇのもあるし」

シンク「そうそう。それに古くからいるからだとか年齢が高いから自分が上にいるべきだなんてのは、下の立場からすれば嫌なものなんだよ。それが自分より若いだとか能力がないだとかってんなら尚更ね」

あやね「・・・今の貴方達でもそうだって考えると、本当に改めてすごいのね・・・ギルドって」

ルーク「つーか中核だとか規模を考えるとそんな立場に立てるとも思えねぇけどな。現に俺らもまだ会ってないような奴らとか普通にいるし」

あやね「そうなの?」

シンク「規模的に全部の拠点を回るのは無理があるし、僕らも動き回っちゃいるがだからって拠点の端から端までなんていうような相当な移動なんてまずしないからね。望まれれば僕らは場所を大きく移動することはやぶさかではないけれど、基本的にこの辺りから動かないなんてメンバーもそんな珍しくないらしいんだし」

あやね「そういうものなの?」

ルーク「ま、俺らみたいに根なし草だったり居場所にこだわりがない奴ばかりじゃねぇってことだよ。実際お前もそうだろ?元いた世界から逃げ出したくてここにいるんじゃねぇってのは前に聞いたしよ」

あやね「・・・そうね・・・一応私の帰るべき場所はあそこだもの・・・」

シンク「まぁこの世界になってから移動距離だとか地形の問題で行き来が難しいだとかはあるしね・・・そう考えればあまり動きたくないって縄張りみたいな物を自分で作ってる奴がいて、そいつらだけでやれてるような所になんか僕らがわざわざ行くような理由なんてないのさ。それに実際に想像してみなよ・・・コミュニティがもう出来上がってて特に必要にされてない中に、ずかずか自ら踏み込んでいくなんて結構な度胸が無いとキツいだけでしょ?」

あやね「まぁそれはね・・・あえて空気を読まずにそんな中に我が物顔で平然と居続けるなんて、自分からは進んでやりたくない事ではあるわ」

ルーク「ま、現状じゃそんなギルドに改革が必要だとかって事もねぇしな。上に行きたいとかそういう欲もないし、別に中核の存在だとか思われなくても構わねぇんだよ」

シンク「むしろそうしたらしたでで今まで以上にやることが増えるからね・・・少なくとも今は今のままで僕らは十分さ」

あやね「貴方達がそれでいいならそれで構わないわ。言ってみただけだしね」

二人のブレない姿勢にあやねもならと会話を切り上げる。これ以上は意味の無いことと。









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