崩壊の後の混同して再生した世界 二冊目

シンク「ただそういった奴らがこっちがこういうことをしてるって言っても素直に引き下がるどころか、むしろ英霊ってヤツで対抗してきそうだったからね。そこは今このギルドに協力してる霊関係の所が脅しをかけたことで何とかなったんだよ・・・自分達の世界から秘密にでも公にでも抜け出したり他の世界の侵略をしようものなら、聖杯に英霊を使えないようにしてやると言ってね」

ディスト「・・・は?そんなことが出来るんですか?」

ルーク「まぁこの辺りは信じにくいかと思うかもしれねぇが、事実だ・・・それに基本的に魔術師側は影で動いちゃいるが、もしこんな世界で何かがまかり間違って魔術師だったり英霊や聖杯の存在・・・特に後ろの二つの事が明るみになってみろ。とんでもねぇことになんだぞ。死者が再び生き返るではないにしても顕現出来るんだとかなんだとかな」

シンク「そんな事実が他の世界にも明らかになったら、死者の蘇生やら顕現の方法を実践するためにと躍起になろうとする輩はわんさかと湧くのは間違いない。そうでなくても非難轟々とそいつらの事を異端だ滅ぼすべきだと言い出す輩は出てくるだろう・・・そういった混乱を避けるために自分達の世界を出ない代わりに、英霊や聖杯にこちらも関与しないって取り決めになったんだ。そしてこの世界だけじゃなく、似たように死者蘇生だったりの法があるような所には釘を刺してある。自分達の所にだけに留めないなら、もう二度とあんたらの持つ技術は使えなくなるよってね」

ルーク「・・・そして、それはギルドに所属してるメンバーも例外じゃないって訳だ」

ディスト「っ!?」

シンク「そりゃそうだろ。ギルドに所属するって事は重大な事柄にも接する機会があるってのに、禁じた物にその大本が手を出したら本末転倒もいいところじゃないか」

ルーク「そんなもんだから、もしそんなことをしたらまず死刑レベルの事をされても文句は言えねぇっていうか当然の事になるぞ。まぁお前だけギルドに入らずそういった奴らの所に行けばギルドは関知しないけど、身の安全はまず保証されないからどうするかはディスト・・・お前の自由だ」

ディスト「・・・っ!」






(ディストが退出後)

ルーク「あいつが一人で行動すると思うか?」

シンク「無いね。あいつはリスクを背負うことを避けてるってより、単に自分とネビリムってのが昔のようにいれる時を過ごしたいだけだ。それなのに自分が一人死ぬなんて展開なんか望むはずがないから、まず尻ごんで動こうなんか考えはしないはずさ・・・ま、万が一動いたとしてもあいつの行動って分かりやすいしどこかで下手を打つのがオチになる部分があるから、僕らが気にせずとも自滅なんて展開が精々だろうさ」

ルーク「そうか・・・ま、例に挙げた所の奴らだとディストじゃ太刀打ち出来そうにないから尚更そうなるだろうな」

シンク「まぁ向こうからしてもディストって存在を匿って聖杯を始めとした自分達の成果を台無しにしたくないだろうしね」

ルーク「こう言うときのあの世頼みってヤツだな・・・まぁ幽助達がいなかったらそこんとこだとか似たり寄ったりな奴らと衝突してたんだろうな。今も俺らは」

シンク「ホント、味方でよかったよあいつらが」

ルークとシンクは互いに顔を見合わせながら軽く笑いあう。聖杯に関わる奴らとの関係が敵対の状態でないことを良かったと認識し直す形で。









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