崩壊の後の混同して再生した世界 二冊目

ココ「・・・先程の話は聞かせてもらったよ。それでなんだけど、君達には以前にまで見られた絡み付くような悪い物が無くなった・・・決着を着けてきたんだね、因縁と」

ルーク「まぁ隠すほどのもんじゃねぇけどそうだな」

アルバフィカ「そうか・・・良かったと言えば良かったのかもしれないが、大丈夫か?悪縁を切れたこと自体は良かったのだろうが、その後どうするかという考えに少なからず至ってはないか?」

ルーク「あ~、問題ないって。アルバフィカはあいつらがいるから警戒だとか気の緩みが無くなることについてを危惧してるのかもしれないけど、むしろ逆だよ。これからあいつらが関わってこねぇってんなら、あいつらの横槍を気にする必要なんてなくなってより集中出来るってもんだよ」

シンク「それよりあんたのその目でこれからあいつらが僕らに関わる可能性なんてのも何となくくらいは分かるのかい?」

ココ「君達が積極的に縁を近付けようとしなければ大丈夫だろうね。パッと聞こえてきた話の限りじゃ報復の可能性を考えてるんだろうが、向こうもそうしようとは思ってはいるだろう。ただ向こうは立場を全て捨ててまでという気持ちまでは持ち合わせていない」

サニー「んだ、立場を考えてるなんざ美しくねぇな」

シンク「立場もあるだろうけど、ナタリアがいるからとか止めただとかって考えがあるんだろ。自分が行動したらナタリアはどうなるんだとか、ナタリアを裏切れないだとかってね」

ルーク「それがナタリアの為にって本気で何を言われたり聞かされても揺るがないってんなら真実の愛だとかって言えるんだろうけど、ココの言い方だともしも俺らが挑発したりだとかしたらそれこそそんなこと頭に残らずぶちギレるって事なんだろうしな」

サニー「真実の愛ってのには程遠いって事か・・・そりゃ美しくねぇな」

アルバフィカ「・・・本当に美しいかどうかが判断基準なんだな」

ルーク「まぁ俺らにとっちゃ別に美しいかどうかなんて感じかたは別にどうでもいいけど、そう言うって事は本当に挑発行動もだけどマジで何もしない方がいいってことか。あいつらを助けるようなこともそうだし、下手すると関わること自体がNGってことになりかねないってことでよ」

シンク「そうだね。ルークの言ったように本当に何もしない方がいいだろうね。向こうにとっては挑発行動じゃないなんて風には思わないどころか、目につく事自体が悪いとまで言い出しかねないしさ」

アルバフィカ「目につく事自体がとは・・・そこまで来ると最早妄執と言っていいレベルとすら思えるな。まぁ人の言葉や立場があるからとは言え、止まれるということは本質的にそこまでの怒りはなかったんだろう。強いて言うなら、反射的に仕込まれた怒りのように思えるな」

シンク「反射的に、か・・・強ち間違ってないかもね。ヴァンはアッシュにルークが全部悪いんだとばかりの事を口にしてきたし、実際怒りが激しくはあっても深くはないんだろうね。ヴァンがレプリカを人以下の存在だって思って下に見てる感情が怒りにすり変わらされて貼り付けられた程度で、それくらいの物だから反射的に怒りはしても深くは考えられずきっかけがあれば止まれるってことか」

ルーク「んなこと聞くと尚更思うわ。被験者になんか近付いてたまるかってな。まぁもうそんなことなんてしねぇけどな」

ココ「そうだね、それでいいだろう」

小松「お待たせしました、ココさんアルバフィカさんサニーさん」

サニー「松、センチュリースープを始めとしてこの二人に店にある最高の料理を出してやんな。ココが払うっつったけど、今日は俺が奢ってやんよ」

シンク「いいのかい、そんな事をして?」

サニー「いんだよ、アルバフィカに会えたのも気分がいいし奢りたいって思った時に割り勘なんざ美しくねぇだろ。だから今日は俺が前らの分まで奢ってやるよ」

ルーク「やりぃ。んじゃ遠慮なくいただくぜ」

・・・その後、出てきた料理のあまりの旨さにルーク達は大満足となった。アッシュ達の事などもう気にする余地など無いとばかりに。









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