頂上同士の騒乱に図らず乱入せし焔

「仲間割れならちょうどいい!!白ひげと朱髪の小僧、二人もろとも討ち取ってやる!!!」
「「邪魔してんじゃねェすっこんでろ!!(タービュランス!!)」」
「「「「ぎゃあぁぁぁ!!」」」」
そんな二人を倒そうと海軍達は意気を上げ攻撃を仕掛けるが、白ひげの横凪ぎの一撃とルークのタービュランスにていともたやすく一気に吹っ飛ばされる。
「「「「・・・っ!!!」」」」
ルークと白ひげ・・・海軍にとっての驚異と海賊側の絶大な戦力二人がいきなり同志同士で争おうとしていることに、一気に二人に注目が集まる。
「時代の残党!!?知らねェ、そんなこと!!オッサンは自分を求めてくれるあの人達の気持ちを全然考えてねェ!!先を考えてるんなら、何もここに残る事はないだろうが!!!」
「先を後の奴らに託すからこそ残んだよ!!それにおれは海軍と時代に決着をつけるっつっだだろうが!!」
「決着なんざエースを無事に助けてこの場の人間が出来る限り生きて戻れればそれでもういいだろ!!その人間の中にはアンタも入ってる・・・そう考えてるのはこの場にいる人達だけじゃない!!オーズを始めとしたこの戦いで死んでしまった人達も同じはずだ!!なのにオッサンは死んだ人達の気持ちすら見捨てて、ここで終わる事だけしか考えてない!!そんな死にたがりのオッサンの考えを勧める為にオーズ達はここに来て倒れた訳じゃねぇだろ!!?」
「・・・っ!!」
・・・徐々に互いに近付きつつも自身の想いを思い切りぶつけ合ってきた二人だったが、手を出せば互いに触れれる距離に来た所で白ひげはルークの必死の訴えの言葉に初めて言葉を止める。
「俺が会った奴はこんなことを言っていた!!『生きることが戦いだ』って!!生きることを放棄した時点でオッサンは決着を着けるだとか偉そうな事を言う前に既に負けてる!!仲間とともに生きる為に命をかけたオーズ達より、遥かにだ!!」
「・・・っ!!」
・・・世界を巡り世界の変革を願った青年に会い聞いた言葉は、一度レムの塔で死にかけたルークからすれば金言であると同時に共感出来る物であった。
「それを否定したいんなら生きてここを仲間達と一緒に出ろよ!!生きて生きて生き延びて明日を見ろよ!!時代の残党だって言うならここから生きて帰って、どこかでゆっくりと海賊でも辞めてよ!!!そして死ぬまであがけよ、オーズ達の為にも!!・・・これだけ言ってもまだ聞かないってんなら俺がブッ飛ばしてでもオッサンを連れていくぞ!!」
「・・・・・・」
・・・借りた言葉であろうと、気持ちを込めればそれはその者の言葉と化する。ルークは自らの想い全てを不器用に羅列しながらも烈火の如くぶつけるとローレライの鍵を突き付けるよう構え、戦いも辞さない形で白ひげの返事を待つ。



「・・・生きることが戦い、か・・・グラララ、よく言ったもんだな。確かに生きることは戦いだ・・・おれァ、わけェ命を先に繋ぐ事を考えすぎて戦うことを忘れちまってたようだな・・・自分の命に対してな・・・!!」
少し間を空け白ひげは納得したよう笑い声を上げる。
「・・・野郎共、作戦変更だ!!!マルコにジョズはおれとともに殿軍をしながら撤退する!!他の奴らはエースに麦わらとともに早く船に乗り込めェ!!!!」
「「「「!!!」」」」
「「オヤジ・・・!!」」
・・・すると途端に絶対に自分の考えを変えないと思われていた白ひげは表情を引き締め残るではなく、マルコとジョズとともに自身は殿軍をしながら撤退と指示を出し白ひげ海賊団と海軍達を一気に歓喜と驚きに変える。マルコとジョズは表情を綻ばせながらも、急いで白ひげの元に駆け寄ってくる。
「オッサン・・・!!」
「・・・オーズ達の事を出され、なおかつ既に負けているなんて言われちゃ黙ってられねぇ・・・!!エースを助けておれも生き残れるよう戦ってやる・・・それが死んでいったあいつらに対するせめてもの報いでこの戦いの勝利だ・・・てめェみたいなガキにんなこと気付かされるとは思っちゃいなかったがな」
「いやいいよ、気にしないでくれ・・・けどここからが本番だ!!俺も残って戦うから互いに生き残ろうぜ!!!」
「フン、誰に口きいてやがる・・・おれァ白ひげだァ!!!」
気持ちの変動に喜びが顔に浮かびかかるルークに白ひげは満足そうな笑みを浮かべ返し、二人は会話が終わったことで改めて海軍達の方へ二人別れて向かう。










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