崩壊の後の再生して混同した世界

・・・聖闘士達のギルド参戦も決まり、ルーク達の強化も地味に進む中で二人の元に客が来た。






(ギルドの拠点の中)

シンク「・・・まさかあんたが生きていたとはね・・・モース達から責任を強引に押し付けられた事から、普通に死んでるものだと思ったよ」

イオン「・・・僕自身、そうなるのではないかとは感じていました。ですがその、モースの一方的な僕に対する仕打ちに対して流石に哀れみを覚えたらしく、内密に僕は処刑したと言ってその裏で匿ってくれた人がいたんです」

ルーク「運が良かった・・・って言うにしても、よくそれでモース達を誤魔化せたな。話を聞く限りじゃモースはちゃんとお前を殺しにくると思ってたのによ」

シンク「それは違うよ、ルーク。モースの事だからそんな処刑の瞬間だとか、ちゃんと見るわけなんてないよ。あいつの事だから命令を下して後はそれで報告を受ければはいおしまいって具合だろうさ。そしてヴァンもイオンにもう用もないから、特に気にすることもないって放置されたんだろうね」

ルーク「そうなのか?」

イオン「はい・・・モースもそうですがヴァンが僕の事に気をかけてなかったのが幸いして、ダアトの人が来ない所に隠れて世話をしてもらっていたんです・・・そこにギルドの人とアニスがやってきて・・・」

シンク「保護されて来たって訳か・・・でもなんでアニスと一緒になんだい?別にこいつと一緒に来る必要って言うか、必然性が分からないんだけど・・・(イオンの隣に座りうつむくアニスに視線を向ける)」

イオン「・・・それは彼女が導師守護役であったからでもあるんですが、彼女を助けるための手段でもあるんです」

ルーク「こいつを助ける手段?」

イオン「・・・非常に言いにくいのですが、彼女は僕が導師だった頃はスパイとしてモースに僕の状況を伝えていたらしいんです。彼女の両親の多額の借金の返済の為に・・・ですが貴方達が事実を打ち明けてオールドラント領から出た後で僕がレプリカだとばらされた事で、アニスは導師守護役としての役職を解任させられモースが肩代わりしていた借金を一気に返済するよう迫られていたんです。ですが一神託の盾の給与ではそれですぐに返すなんて事は出来ず、非常に生活がキツかったらしいばかりか・・・借金取りがもう遠慮をすることがなくなったため、殴る蹴るの暴行を加えられるようになっていったそうなんです・・・」

シンク「だろうね。借金取りが借金を早く返せない奴らの事情なんか普通鑑みる訳なんてないだろうし、そんな風にするってことは余程借りた額も大きいんだろ。それこそ一般家庭が払えるような額じゃないんだろうね」

ルーク「・・・それで払えねぇでボコボコにされてたり働いてる時にでもギルドの誰かでも来て、イオンの事を調べてから二人でギルドに行けとでも言われたって辺りか?」

イオン「そうなります・・・トロワにカトルって名前の二人が僕のところにアニスを連れてきて、ギルドに行くようにと移動手段を用意してきてここに来たんですが・・・まさか貴方達と出会うとは・・・」

ルーク「多分ヒイロ達が言ってた奴らの事なんだろうけど、そいつらからしたら俺らがいるからわざわざここにしたんだろうな」

シンク「だろうけど・・・ただ理由をまだハッキリと聞いていないんだけど、なんでその二人はあんたらをこっちに来るようにって仕向けるようにしたの?」

イオン「理由としてはそろそろ本格的にダアトが危ないことに加えて、僕の生存がモースやヴァン・・・だけでなく、他の教団の信者に知られるところになったらまずいことになるかららしいです。今そうなれば僕をまた新たにダアトの指導者として担ぎ上げ、モース達と衝突して混乱する可能性が高いからと・・・」

シンク「有り得なくはない話だろうね。今のダアトが切迫してるんなら状況改善の為に動こうとしたい奴は出てくるだろうし、それが死んだと見られていたレプリカとは言え導師であるなら尚更だろう。元々あんたは過激思考じゃないからモース達をどうにかしたいと思ってる奴らがあんたを見つけたとしたなら、ちょうどいい存在でもあるだろうしね」

シンクの言葉にイオンはたまらず視線を背ける。100%そうなるとは限らないとは言え、そうなる危険性が高いと言う事実を知らされて。








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