頂上同士の騒乱に図らず乱入せし焔

(あぶねぇ~・・・なんとかうまくいった・・・!!!)
一方地面に降り立ったルークは内心冷や汗ダクダクながらも、自身の試みがうまくいったことを確認していた。
「何の能力かな?まぁいいよぉ、どうせ倒すんだしねェ~・・・」
「・・・っ!!」
だがゆっくりする暇を目の前の黄猿は与えてくれない。すぐさま自身を黄猿がターゲットにしたことをルークは悟り、試みを本格的に実行しながら戦おうと身構える。
「やった!!鍵が外れた!!」
「ん~?あ~、しまったねェ~・・・」
しかし戦いに入りそうな時、ルフィがハッキリと口にした言葉に黄猿はいつもの締まらない口調で処刑台を向きながら悔しがる。
(よっし!!これで後はエースを援護してあのオッサンのとこに連れていけば、どうにかなるだろ・・・!!)
そんな黄猿とは対照的にルークは心でガッツポーズをしながらも、この戦場をどうやって終息させるのかの処理を白ひげに任せようと考える。
・・・元々いきなりこの場に飛んできただけで、白ひげ海賊団がエースを助けた後どうするかまでは知らないルーク。だからこそ後は白ひげ達に任せる、そうすることにした。
「こうなれば、私の手で処刑するのみ!!!」
(なんだ、あれ!!?大仏!!?)
センゴクが悪魔の実の能力で変身してルフィ達に殴り掛かる姿を見て、ルークは世界を飛んで日本で見た大仏を思い出す。






・・・その大仏と化したセンゴクの攻撃をルフィが防いだ後、処刑台もろともルフィ達を吹き飛ばさんとした砲撃が襲い掛かったが、鍵が外れ自由に能力が使えるようになったエースのメラメラの実の能力でなんとか難を逃れ二人は広場に降り立った。そしてすぐさま二人は息の合ったコンビネーションを見せ、海兵達を蹴散らしていき青雉の攻撃すらエースが食い止める・・・
「すげぇすげぇ!!二人が揃うとこんなにつえぇなんて!!!」
その場面を黄猿から離れて見ていたルークはその強さに感動しながらも、二人に向かって走っていく。
「大丈夫か!?」
「あぁ、お前か!!俺もエースも無事だ!!!」
「済まないな、オヤジにルフィに俺まで・・・誰かは知らないが、感謝する!!!」
二人の近くに来るや気遣いの言葉をかけるルークに、二人は笑顔で答える。
「早く二人は白ひげのオッサンのとこに行ってくれ!!まだここは危険だ、撤退するしろ戦うにしろオッサンに指示を仰いだ方がいい!!」
「そうだな、行くぞルフィ!!」
「おう!!」
そんな二人に急いで白ひげの元に行くように言うルークに、二人は即決で頷き白ひげの元に走り出す。
‘バキバキバキバキバキ!!’
「っ!?なんだ、船が・・・!!?」
・・・とその時、船が広場の方に突撃していく姿を見てルークは足を止める。









・・・その船はスクアードのせめてもの償いの気持ちの暴走が講じた物だった。だがその船を白ひげが止め、それと同時に紡がれていったここで別れるという言葉と大地を揺るがす一撃に白ひげ海賊側の陣営は泣き崩れながらも撤退を決めた。
「なんだよ・・・そんなの、認めねぇぞ俺は・・・!!!」
だがその白ひげの宣言は言ってみれば、この場に残る戦力を考えればほとんど自殺に等しい物。
それを聞いて立ち尽くしていたルークは徐々に怒りを浮かべ、白ひげの元に向かう。



「船長命令が聞けねェのか!!!さっさと行けェ!!!アホンダラァ!!!」
泣きながら白ひげを呼ぶ面々の声に、振り向きながら大喝一声で返す白ひげ。
「・・・オッサンの方がアホンダラだよ!!!烈破掌!!!」
‘ドゴンッ!!’
「!!?ウオッ!!?」
その白ひげの前に走ってきたルークは問答無用で裂破掌をぶちかまし、白ひげの体をその海賊達の元に吹き飛ばす。
「・・・てめェ!!何しやがる!!?」
飛んだ先の海賊達を下敷きにしながらもすぐに立ち上がった白ひげはルークに今すぐ飛び掛からんばかりの怒声をぶつける。
「何ってあんたをその人達と一緒に帰らせるように、ぶっ飛ばしたんだよ!!!」
「てめェさっきの言葉聞いてなかったのか!!おれはお前らとここで別れるって言っただろうが!!!」
「知らねェよ!!俺は白ひげ海賊団じゃねぇし、俺の船長でもねェんだ!!あんな自分から死ぬような宣言、俺は聞かねェよ!!」
「っ・・・!!!」
そんな白ひげに威勢よくルークは叫びながら返し、白ひげは本格的にルークをぶちのめさんばかりに睨み付けながら足を動かそうとする。





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