・・・ポケモンの生態を脅かす魔物の撃退も終わり、ルーク達はギルドの拠点へと戻った。






ルーク「・・・またあの世界から男達が逃げ出してきたってのかよ。それも大量に」

シンク「本当にそろそろ限界が近いんじゃないのかい、あの世界？話を聞く限りじゃ自重を覚える気なんて更々無さそうだしさ。強気になって口だけ達者な虎の威を借る狐状態の女達がさ」

デュラン「正直酷かったぜ、マジで・・・違う世界への護衛をしてる最中のあいつらの顔はな・・・」

デュランが疲れた表情を浮かべる様子に、ルーク達もそこはかとなく同情めいた表情を浮かべる。






・・・デュランが行ってきた依頼とは何かと言えば、とある世界から逃げ出す男のみの集団を別の世界へと護衛する物である。

ただその男達の姿や精神状態は到底がまともと言えるような物ではなかった。では何が起きたのかと言えば、その世界の女がとある兵器の存在があるために男の存在を軽視して酷く差別する・・・女尊男卑の姿勢が他の世界と比べてもあまりにも酷い為である。そしてその兵器の名とは・・・






ルーク「確かインフィニット・ストラトス、通称ＩＳだったか？女しか使えねぇパワードスーツだったよな？」

シンク「あぁ、そんな名前だよ。機動力に攻撃力に耐久力・・・パワードスーツという観点で見ればトップクラスにこの世界でも能力は高いけれど、何故か一部を除いて女にしか扱えない欠陥兵器・・・だけど元々そこにいた女達はそれを女が男より優れてるからこそだって考えて、男を蔑ろにしてきたんだったね」

デュラン「それでこんな世界になってＩＳが自分達の世界を守るための戦力に本格的になったから、男の扱いがそれ以上に最悪になった・・・ばかりか、女が上の立場にいるべきだって考えてる女がその世界に移り出してるって話らしいんだよな。居心地のよくて仲間の多い場所に行こうって事でな」

ルーク「そりゃその世界に男が居づらくなるのも当然だろうよ・・・男に何の発言権もないってんで、奴隷みたいな扱いになるんならな」

ルークの言葉に当然とばかりに二人も頷く。






・・・ＩＳという兵器は規模こそ小さい物の、その武力は他の世界の兵器にも対抗出来るくらいに高性能なパワードスーツであるが、女性以外に扱えないことが何よりの差別意識を生んでいた。

男は役に立たない、何故ならＩＳを使えないから・・・そう言った一点においてその世界の男性はロクな扱いを受けていなかったのだから、逃げ出したいと思う気持ちが出てくるのも当然であった。こんな世界になったからこそ、ＩＳの影響のない場所に行こうとするのは・・・






ルーク「でもよ・・・流石にそんな風に男がバンバンいなくなっていくのは女が上なんて考えても、避けたいんじゃねぇのか？醜聞に関わるとか、面子とかを気にしてよ」

デュラン「いや、もうそんな考えを持ってるのは一部くらいなんだってよ。人前じゃ一応人目を気にした発言はしても、裏じゃいっそ男なんか消えてしまえって上層部にいる女は普通に言ってるらしいんだよ」

シンク「・・・そこまで来れば優性な性は女だって思うこととかそんな領域じゃなく、単純に男が嫌いだとか醜い物だとかって思ってるんじゃないのかな？自分の想いを公的な立場に乗せて、さもそれが正しいみたいな事を言う形でさ」

シンクは思わず心から呆れたように漏らす。大義と私情を混同をしているんじゃないかと。











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