崩壊の後の再生して混同した世界

・・・それで出発の準備を終えた二人はあやねを乗せ、ホテルへと向かった。






あやね「(ホテルのロビーにて)・・・ねぇ、今更だけどよく私をそんな簡単に後ろに乗せていくなんて決断したわよね。貴方達に警戒心は無いの?」

ルーク「ねぇ訳じゃねぇよ・・・たたわざわざ俺らを襲おうなんてするのにわざわざ話し掛けてくるようなことあんたがするわけねぇじゃん。むしろあんたなら話しかけるなんかせず、何も言わず俺ら攻撃するだろ」

シンク「それにさっきの会話であんたがそんな気はないのなんて分かったよ。僕らの油断を誘うにしたってあの話題を自分から振るなんて、流石におかしいとしか言えないしね」

あやね「う・・・で、でも貴方達の事が簡単に調べがついた理由は分からないの?」

ルーク「大方俺らのバイクを見てだろ。俺らのバイクってギルド仕様のフルカスタマイズだから、見る奴が見りゃすぐにギルドの物だって分かるからな」

シンク「持ち主が許可しなければ絶対に動かない、泥棒対策に自衛装備のあるAI付き、空も飛べるし海もホバー走行出来る、極めつけは動力は環境に影響を及ぼさない永久機関・・・こんなバイク、他の世界でもそうそうお目にかかれないだろうし造れる所なんか限られてくるだろ。だから大抵バイクで僕らの所属がどこなのかってバレる事が多いんだよ」

あやね「・・・そうね。実際私も貴方達のバイクを見てギルドの人間がいるって調べがついたんだし・・・ただあんなバイクも普通に存在してると思うと、本当に異世界の技術って凄いのね」

シンク「今更だろ、こんな世界になったんだし・・・まぁ僕達も僕達でこの技術力には感服はしたけどさ」

ルーク「まぁよく言われるのはそんなバイクあるか、なんだけどな」

あやね「バイクは普通地面を走るものよ。なのに空や海を行けるなんて考えられる物じゃないわよ、普通は」

シンク「地理の関係上、地上だけ走るバイクじゃ道に行き詰まるか遠回りしなきゃ目的地に着けないなんて事はザラに起きやすいんでね。だからスポンサーが作ったんだよ。ギルドのメンバー用のバイクに車の類いを異世界の技術を総動員する形でね」

あやね「・・・そのバイクって私ももらえるのかしら?」

ルーク「ギルドに所属すれば必要なら支給品としてもらえるけど、頼んで金出せば買えないこともないぞ。ただその場合泥棒撃退用の装備がない上、金額が馬鹿高いらしいけどな。普通のバイクじゃなくてそんだけの機能がついたオーダーメイドもんだから、そうそう安く売れるものじゃないらしいし」

あやね「ギルドに所属、か・・・少し検討してみようかしら、私も入るかどうか・・・」

ルーク「バイクもらったら即行抜けるとか、後でギルドと敵対する可能性があるとかってんなら止めといた方がいいぞ。前それやって追手出されて散々な目にあった馬鹿いたからな」

シンク「ついでに言うならバイクは自分で買った物じゃなけりゃギルドの管轄下で制御可能な状態にあるから、逃げ出して使おうとしてもコントロール奪われるから使えなくなるし」

あやね「そうなの・・・」

ルーク「まぁ所属したいんなら、後でどうするか考えろよ。今は俺らに何か用か依頼かあって話し掛けてきたんだろ?」

あやね「えぇ、そうだけど・・・」

シンク「ギルドに所属してる恩恵を受けてると言えば聞こえがいいか悪いかはともかくとしても、その分の危険だったりやっかみだったりも受けてるんだ。そのプラスもマイナスも含めてちゃんと考えてから行動した方がいいよ・・・何かあんたも訳ありじゃあるんだろうけど、余計ないさかいを持ち込まないようにしないと目的の達成が面倒になるだろうからね」

あやね「・・・分かったわ。ちゃんと考えて行動することにする」

シンクからの言葉にあやねは神妙に頷く。目的があるからこそ失敗は出来ない。そうあやね自身改めて感じたが為に・・・












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