崩壊の後の再生して混同した世界

サーシャ「・・・そちらにも私というか、アテナはいるのですか?それだけでも知っているなら教えてほしいんですが・・・」

シンク「いる、とは聞いてます。平行世界で同じような存在があるなら、多少環境は違っても大体は似たような感じになるらしいです。まぁそれで聖闘士の横暴な所もまた似ているらしいから、多分いくつかはそっち側の聖闘士のやったことだと思います」

セージ「・・・うぅむ・・・となると理屈で言えば平行世界の我々が存在しているというのか・・・」

ルーク「あ、一つ言い忘れてましたけどそっち側の聖闘士はこっちより文明が発達した世界の聖闘士だとのことですよ。だからそちらが考えているような同じ人物がいるような平行世界の住民という訳じゃなく、ある程度時代が進んだ先にいた聖闘士達なんじゃないかとギルドは考えているそうです」

セージ「むぅ、そうなのか・・・だとしたら一度、その聖域に接触してみませぬか?アテナ様、兄上」

サーシャ「そうですね・・・同じ聖域同士、協力出来るかもしれませんしね」

ハクレイ「となれば・・・ここまで出向いてくれたことには十分に感謝している。だがそちらにもう一つ頼み事をしたいのだが・・・」

シンク「・・・もしかして、その聖域までの道案内を頼みたいと?」

ハクレイ「あぁ・・・本来なら聖域に聖闘士、それにアテナと同じ存在だからすんなりと話し合いが出来ると思いたいのだが・・・相手方が素直に話を聞いてくれるという保証は何処にもない。だから正式な依頼という形でその世界の聖域との接触に交渉を頼みたいのだ。いきなり我々が行って警戒ならまだしも、敵対をするような流れになるのは勘弁願いたいからな」

シンク「・・・それなら構いませんよ。ここから次の仕事に行こうって話してた所ですし、こういった依頼を受けるのもギルドの仕事ですから」

ルーク「俺もシンクと同意見なので構いませんが、先に条件とか色々伺っていいですか?どちらで会いたいとか誰がその場にいるかにいさせてほしいだったり、俺達じゃなくても誰がギルドの人間がその会合の場にいてほしいかとかそういった場に関する情報を」

シンク「すぐに決めるのが難しいのでしたら、しばらく場を外しますのでそちらで話をされてください。こちらはその聖域とコンタクトをいつでも取れるよう、ギルドの本部に連絡しますので」

セージ「・・・うむ。では二人にデフテロス、それとマニゴルドは外に出てくれ。マニゴルドは三人の話し相手なり食事の準備などしてほしい」

マニゴルド「俺は小間使いじゃねーっての・・・ま、しゃあねぇから行くぜ三人とも」

話がまとまった所でマニゴルドの言葉に従い、三人は外に出るべく足を動かす。






デフテロス「(通信機器を使うシンクを見ながら)・・・随分と手慣れた物だが、俺にもあぁ出来るのだろうか・・・」

ルーク「心配すんなよ。実年齢7才半程度の俺がこうやって生きてられてんだ。お前ならやり方さえ間違えなきゃ十分生きていけるって」

マニゴルド「・・・見た目はともかく、実年齢ではお前よっか下なんだデフテロス。自身を持て。アスプロスがいない時でも頑張って生きてきたんだからお前はやれるはずだ」

デフテロス「・・・そうだな。俺は兄の世界を出ることを選んだのだ・・・なのにここで惰弱な弱音など吐いてどうする・・・俺は生きる・・・こうして外に出たからには鬼の如く強い意思を持つ・・・誰にも恥じる事なく、大手を振って俺が生きていると・・・いつか会う時が来ても、いや来なくとも態度でアスプロスや他の皆にも示すために・・・!」

デフテロスが強い意思を持った目で拳を握り締める様子に、ルークとマニゴルドは口元を笑ませる。誰にも揺るがす事の出来ない強い自我の芽生えを目の当たりにし・・・









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