頂上同士の騒乱に図らず乱入せし焔
「・・・ふむ」
鷹の目は先を急ぐルフィを視線で追いかけるのをやめると、目の前のルークを見て興味深そうに声を上げる。
「名は?」
「・・・ルークだ!!お前は俺が足止めする!!」
‘キンッ’
そして名を問う鷹の目にルークは少し間を空け盛大に名を名乗り、鍔ぜり合いから身を離す。
(能力や技じゃない・・・その場にいる者達を次々に自分の味方につける。この海においてあの男は最も恐るべき力を持っている・・・!!そしてこの目の前にいるルークという男・・・ロロノア以来だな、これ程先が楽しみな男は・・・!!)
切り掛かって来るルークと剣を交えながらルフィに対する考察をすると同時に、鷹の目はルークの成長性という物に目をつける。
・・・鷹の目から見てルークは未だ発展の可能性を秘めた、磨きようのある男と言えた。動きは荒削りだが、さして大きな隙は見せはしない。斬撃を止めたのは鷹の目から見て鍵状の変わった形の剣の強さがあったのが大きいと鷹の目は確信しているが、それでも世界一の斬撃を受け止める事自体がルークの能力の高さがあるとも見ていた。下手な奴があの鍵を持って自身の斬撃を止めようとしても鍵を弾かれ、真っ二つにされるのがオチだと自身の体験からそう見えていたが故に。
・・・そして武器の力が大きいとは言え、自らとまがりなりにも剣を交えていられている・・・それだけでも鷹の目からして十二分に評価出来る者だった。
(こんな男が無名だとは信じられんところだがな・・・!!)
そんなルークが無名の海賊とは到底思えないと感じつつも、鷹の目は楽しみながらルークと更に剣を重ねていった・・・
・・・頂上決戦も苛烈を極め、その中で必死に鷹の目と剣を交えていくルーク・・・膠着状態にあった戦況において、唐突に状況に変化が起こった。
「・・・」
「・・・?・・・何だよ、あれぇっ!?」
ルークと切り結ぶ最中視線から離す鷹の目。その視線の先を不審に思ったルークも追い掛けると、あまりにも異様な・・・七武海に所属しているはずのくまと同じ姿の人間が何体もいる光景を見て、たまらず叫んでいた。
「なんなんだよ、あれは一体!?」
「あれは政府が作った人間兵器‘パシフィスタ’だ」
「人間兵器‘パシフィスタ’・・・!?」
たまらず鷹の目に対してではないがどういう物だと叫ぶルークに、鷹の目がルークの声に答える。その物騒な響きにルークは眉をしかめ憤りを覚えるが、途端に鷹の目は喋りながらも打ち付け合っていた黒刀を引く。
「勝負は預けよう・・・ルーク。お前は‘パシフィスタ’の存在を知らんようだから言うが、ここにいれば敵味方の区別も無しに巻き込まれる」
「だから退くのか・・・っ・・・確かに退いた方が良さそうだな、あれは・・・!!」
鷹の目から勝負の幕引きを告げられルークはパシフィスタ達の方を振り向くと、そこにはパシフィスタ達がレーザーを後ろから所構わずぶっ放して来る阿鼻叫喚の光景・・・それを見て巻き込まれるという言葉の意味がよくわかったルークは息を呑みつつ、鷹の目にそうすると頷く。そして退いていく鷹の目を見て、ルークは辺りを見渡す。
「くそっ、ルフィはどこだ・・・?」
当面足止めするべき敵がいなくなったことで、ルフィの援護に向かおうとルークはルフィを探して走り出す。
「・・・っ」
・・・そしてしばらくして戦場を走り回っていたルークの目に、モビー・ディック号の上にいる白ひげと隣にいるスクアードの二人が目に入る。
‘ドン!!’
「!!?」
・・・だがそこで目撃したのはそのスクアードが白ひげの胸に持っていた大刀を突き立てる姿だった。
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鷹の目は先を急ぐルフィを視線で追いかけるのをやめると、目の前のルークを見て興味深そうに声を上げる。
「名は?」
「・・・ルークだ!!お前は俺が足止めする!!」
‘キンッ’
そして名を問う鷹の目にルークは少し間を空け盛大に名を名乗り、鍔ぜり合いから身を離す。
(能力や技じゃない・・・その場にいる者達を次々に自分の味方につける。この海においてあの男は最も恐るべき力を持っている・・・!!そしてこの目の前にいるルークという男・・・ロロノア以来だな、これ程先が楽しみな男は・・・!!)
切り掛かって来るルークと剣を交えながらルフィに対する考察をすると同時に、鷹の目はルークの成長性という物に目をつける。
・・・鷹の目から見てルークは未だ発展の可能性を秘めた、磨きようのある男と言えた。動きは荒削りだが、さして大きな隙は見せはしない。斬撃を止めたのは鷹の目から見て鍵状の変わった形の剣の強さがあったのが大きいと鷹の目は確信しているが、それでも世界一の斬撃を受け止める事自体がルークの能力の高さがあるとも見ていた。下手な奴があの鍵を持って自身の斬撃を止めようとしても鍵を弾かれ、真っ二つにされるのがオチだと自身の体験からそう見えていたが故に。
・・・そして武器の力が大きいとは言え、自らとまがりなりにも剣を交えていられている・・・それだけでも鷹の目からして十二分に評価出来る者だった。
(こんな男が無名だとは信じられんところだがな・・・!!)
そんなルークが無名の海賊とは到底思えないと感じつつも、鷹の目は楽しみながらルークと更に剣を重ねていった・・・
・・・頂上決戦も苛烈を極め、その中で必死に鷹の目と剣を交えていくルーク・・・膠着状態にあった戦況において、唐突に状況に変化が起こった。
「・・・」
「・・・?・・・何だよ、あれぇっ!?」
ルークと切り結ぶ最中視線から離す鷹の目。その視線の先を不審に思ったルークも追い掛けると、あまりにも異様な・・・七武海に所属しているはずのくまと同じ姿の人間が何体もいる光景を見て、たまらず叫んでいた。
「なんなんだよ、あれは一体!?」
「あれは政府が作った人間兵器‘パシフィスタ’だ」
「人間兵器‘パシフィスタ’・・・!?」
たまらず鷹の目に対してではないがどういう物だと叫ぶルークに、鷹の目がルークの声に答える。その物騒な響きにルークは眉をしかめ憤りを覚えるが、途端に鷹の目は喋りながらも打ち付け合っていた黒刀を引く。
「勝負は預けよう・・・ルーク。お前は‘パシフィスタ’の存在を知らんようだから言うが、ここにいれば敵味方の区別も無しに巻き込まれる」
「だから退くのか・・・っ・・・確かに退いた方が良さそうだな、あれは・・・!!」
鷹の目から勝負の幕引きを告げられルークはパシフィスタ達の方を振り向くと、そこにはパシフィスタ達がレーザーを後ろから所構わずぶっ放して来る阿鼻叫喚の光景・・・それを見て巻き込まれるという言葉の意味がよくわかったルークは息を呑みつつ、鷹の目にそうすると頷く。そして退いていく鷹の目を見て、ルークは辺りを見渡す。
「くそっ、ルフィはどこだ・・・?」
当面足止めするべき敵がいなくなったことで、ルフィの援護に向かおうとルークはルフィを探して走り出す。
「・・・っ」
・・・そしてしばらくして戦場を走り回っていたルークの目に、モビー・ディック号の上にいる白ひげと隣にいるスクアードの二人が目に入る。
‘ドン!!’
「!!?」
・・・だがそこで目撃したのはそのスクアードが白ひげの胸に持っていた大刀を突き立てる姿だった。
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