崩壊の後の再生して混同した世界

シンク「しかしまぁ、僕としちゃ色々あってひよったにしてもあんたを父親達が力ずくで自分の国に戻そうとしに来ない方が意外だよ。こんな世界になる以前は目的の為に手段は選ばないタチだったんだろ?それにあんた達の世界で言うKMFだったか、あの機械を使えばギルドの拠点を襲うことも可能だろうし」

ルルーシュ「・・・このギルドに所属しているからこそ、とは言っても俺も正直意外ではある。だがこのギルドに所属している者を害すると言うことは、余程の覚悟がなければまず出来んことだからな」

ルーク「まぁな~。俺らはKMFに対して対抗出来る気はねぇけど、他の奴らなら対抗出来るだろうって奴はいっぱいいるしな。つーか多分話を聞く限りアーカード一人でそっちの世界滅ぼせそうな気がするし」

ルルーシュ「・・・有り得んと言い切れん所がどうにもな・・・」

ルークの言葉にルルーシュはどうとも言い難そうに表情を歪める。






・・・基本的にギルドは中立の立場を保って行動している。どこかの世界に寄っていないために。しかし大きな力が集まればそれを求める者もいる。自身の物にせんとするために。

そんな者がギルドを力ずくで接収しようとしたのだが、結果としてその人物は持っていた戦力含めて控え目に言ってボコボコにされて元いた世界に罪状を調べあげられ引き渡された・・・その人物はそこそこ力に地位を持っていた人物な為、ギルドに敵対すれば同じような目にあう。そう言った認識をされる大本の事件となった。ちなみにルーク達もその事件には一応参加していた。

ただこの事件・・・元々ギルドはここまで対応する予定はなかった。ただギルドとして、ギルドに所属するメンバーもこれから狙われる事になるとギルドの上層部が危惧したことからルールが加わった。それはギルド及びギルドメンバーに外部からの明らかな攻撃や悪意が向けられれば、動けるメンバーはそれに応じるという物である。

この決まりに関してはギルドのメンバーとして不満はあるものの、仕方のない決まりと見られる事となった。ギルドが無くなるか接収されれば困る人物は何人もいたし、もしもの時はギルド及び他のメンバーも動いてくれる。そう言った得があると取れる打算も含まれた上での決定だった為に。

・・・ただ、そう言った決まりがあるならと後ろ暗い過去を持つ者がギルドに避難して後始末を押し付けようとした輩もいるが、そう言った輩は審査で真っ先に落とされている。受け入れても厄介な事になる以外に結果は見えないために。

その点ではルルーシュも厄介事を十分に抱えているために受け入れられないかと思われたが、そこはギルドに所属すると共に保険の依頼を出しているからだ。「ブリタニアに帰る気はないし使者が来ても自分で対応するが、もし自分に何かあれば金は払うから自分を助け出してほしい」と。

こういったリターンだけを求めるのではなく、ギルドにも代償を払うという考えを示したルルーシュは晴れてギルドの一員となった・・・とは言ってもルルーシュは肉体的に戦える人物ではないため、主にギルド内では事務処理やコンピューター管理や食事の用意と言った役割を担っている。

その点で言えば十分にルルーシュはギルドにおいてメンバーとしての役割を果たしていると言っていいだろう。補助の役割を担うメンバーの中でトップクラスに役に立っているために。






ルルーシュ「本当に何なんだろうな、この世界は・・・こういう世界になったから俺も吹っ切れることが出来たのは承知しているが、完全に俺の領域外だ・・・」

ルーク「だからこそこうやって俺らは生きてられんだけどな。実際俺らもこんな世界になってこのギルドに入ってるから、大分自由に生きられてる訳だし」

シンク「まぁその代わりギルドに貢献しなきゃならないけど、そこはタダより高いものはないと言うし持ちつ持たれつって関係だからね。その辺りも含めてあんたなら理解してるでしょ、ルルーシュ」

ルルーシュ「・・・まぁな」

ギルドの恩恵。それはルーク達も十分に受けた上で動いている・・・ルルーシュとしてもそれを頼りにしなければならない以上、頷く以外に選択肢はなかった。例え元の世界と違って生身で強い実力者ばかりとしても、そこに文句を言えるような立場ではないために。










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