リカルド「・・・まぁ俺としてはお前達みたいにヘルプを頼んでくれるグループがいてくれる方がありがたい。今の俺は特定のパーティーを組むようなつもりはないからな」

デュラン「俺もそうだ。抜ける時期についちゃまだ決めちゃいないが、いつかフォルセナに戻るって約束した上で俺はここにいるしな」

シンク「それは別に構わないんだけどね。選ぶ道は人それぞれで僕達がそれをどうこうしろなんて強制する理由なんてないんだし」

ルーク「むしろ居場所があって帰る理由まであんのに、それを自分達の都合だけでやめろなんて言う奴の気がしれねぇよ」

そこから話題を自分達の方へと転換するデュラン達に、反対する理由はないと二人は返す。






・・・ギルドは入ったらずっと死ぬまで所属していなければならない訳ではない。言うなら審査さえクリアすれば来るもの拒まず、去るもの追わずな姿勢で運営している。

そういったやり方であるため、デュラン達のよう期間的にしばらくいたいという人物の為にも門戸は解放されていて、辞めたいと言えばすぐに辞める事も出来るのだ。






デュラン「でもそれならお前達はいつまでこのギルドにいるつもりなんだ？引退なんて歳にはまだ遠いってのは見て分かるが、だからってずっと戦って死ぬまでなんて生活するのか？」

ルーク「さぁ、いつまでやんのかなんか俺達にも分からねぇよ。ただ今は俺達はここでしか生きる術もねぇし、ここにいる方が心地いい・・・だからそこについちゃまだ先の事だよ。俺達にとっちゃな」

シンク「そうだね。今の僕達に必要なのは今をまず生きるってことで、先を見据えて理想を抱きながら足元をすくわれて終わり・・・なんてマヌケな事なんかしたくないしさ」

リカルド「・・・本当に変わった物だな、お前達は。昔のお前達のあの姿が今となっては懐かしくすら思う」

デュラン「だな」

ルーク「そういうお前はどうなんだよ、デュラン？話に聞く違う国の王女との恋仲はどれくらい今は進んでんだ？確か名前はアンジェラだっけ？」

デュラン「なっ！？い、いきなり俺の方になんでそんな話題を振んだよ！？」

シンク「人の事ばっかり言っといて、自分の事には触れるななんて都合のいいことが許されると思うのかい？さぁ、キリキリ吐きなよ」

デュラン「シンクまで乗るなよ！リカルド、なんか言ってくれよ！」

リカルド「この場にいない奴の事をどうなのかすら言えんお前の方が悪いと言うか、何か人前では言いにくいことがあるからこそお前は話したくない・・・俺から見ればお前の態度はそう言っているようにしか見えんぞ」

デュラン「リカルドまでそんなこと言うのか！？」

シンク「成程、リカルドの言うことには一理あるね・・・さぁそのアンジェラってのにどんな変態行動を起こしたんだい？今吐けば健全な変態って称号で終わるよ」

デュラン「健全な変態ってなんだ！？変態に健全も何もねぇだろ！」

ルーク「あ・・・ってことは自分が変態の中の変態って認めんだな、デュランは」

デュラン「どこをどう取ったらそうなる！？」

リカルド「フッ・・・」

デュラン「今度はフォローすらしねぇで軽く笑った！ひでぇリカルド！」

・・・いつの間にか重い会話から、デュランいじりへと流れが移り四人は和気あいあいとした空気になる。一人は嫌がっているが、それは四人にとって穏やかに心地いい空間であった。











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