崩壊の後の再生して混同した世界

・・・大地、星、宇宙、そして数多の平行世界・・・多大な代償をもたらした崩壊劇。それは一人の存在からもたらされた。だがそれから後にそれらの崩壊を再生した者達がいた・・・まぁ実態は単に崩壊劇を引き起こした当人の尻拭いを、その者達がしただけである。当人を叱り、罰する形で。



・・・だが数多の平行世界までもを巻き込んだ世界の崩壊を以前のままに戻すことは出来ず、崩壊以前の世界に命に大地を全て一つの銀河系最大に造られた巨大な星の一部として再現して蘇らせるくらいにしか出来なかった。それ故にその世界は数多の世界が入り乱れ、あらゆる意味で混沌に満ちた世界であった。



・・・そしてそんな状況になったからこそ、本来なら違う物語を刻み運命を創っていく人物達の命運に考えに立場を大きく変え新たな歩みを歩ませる事となった・・・これは、そんな人物達の中の二人にスポットを当てた話である。

























ルーク「・・・なぁ、本当にいいのかよ?俺と一緒に行かなくても、お前なら一人でも生きてける実力あんだろ?話を聞くとよ」

シンク「・・・確かにそうだけど、別にいいだろ。強いて理由を言うなら、あそこに残るよりマシだって言ったあんたの言葉に同調したからさ。それにあんたもそうだろうけど、特に目当ての場所もないんだし一人でどっかに行くなんて目的もなく僕は出来ないんだ。だから僕はあんたに付いていく・・・そうすれば少なくとも僕が行く場所に迷う必要は無くなるしね」

ルーク「・・・仮面つけて何も言わなけりゃ普通に神託の盾にいられただろうってのに、よくやったもんだよホント」

シンク「・・・ダアトや神託の盾もそうだけど、もうヴァン達に付き従うのも嫌になったからさ。特にヴァンにディストはレプリカ問題関連で糾弾されなきゃならないはずなのに、この世界で元オールドラント領の人間達を守る重要な戦力だからってそいつを無かった物同然とされて平然とそれを受け止めた。そしてその上で預言のない世界になったことを結果として喜んでる・・・別にヴァンを始めとした他の奴らが目的を達成したらひよったりしてもいいとか思ってたけど、国のトップ達も含めてあんな姿を見せられちゃ僕もやる気が無くなるさ。だから置き土産として仮面を外して暴露してやったのさ。僕に今のイオンもとっくの昔に死んだ導師のレプリカだ・・・とね」

ルーク「・・・正直、あの時は驚いたぞ・・・俺以外にそんな奴がいるなんてって思ってな・・・」

・・・果てなき平原を歩きつつ会話をするルークとシンクはその時の事を思い出す・・・






・・・ルークとシンク。この二人はオールドラントという世界の出身ではあるがその世界のある土地から出て旅をする事を選んだ。と言ってもルークの場合は控え目に言っても居場所を追い出されたのであり、シンクは自分でいれる居場所をグチャグチャにした挙げ句にルークに付いてきたのである・・・レプリカという存在であるがために。

本来ならルークはとある時に死ぬことになっていた・・・だが平行世界までもを巻き込んだ崩壊より蘇った後の世界のゴタゴタによりその時の経緯については長くなるのでいくらか省くが、結果として自身がレプリカであることが分かった後に親しかった人間達に肉親までもから騙されていたことを知った上で・・・自分が偽物という立場にあるからという理由だけで、オールドラント領から追い出されるという理不尽な目に合わされた。当初は動揺しつつも何でだと抗議したルークだったが、数の暴力に加え従わないなら殺すとまで言われたルークはオールドラント領から出る以外にないと嫌でも選択せざるを得なかった。もう無理に残っても何もいいことはないから出た方がいいと、そう絶望に近い気持ちを抱きながら理解する形でだ。

そんなルークがオールドラント領を出る直前に出会ったのがシンクである。その時はヴァンも含め最早誰も信じることが出来なくなる領域にまできかけていたルークだったが、話を聞いていき導師のレプリカという立場にあるとシンクから聞かされて驚いた・・・だがそこから先の展開に更にルークは驚かされた。何せその事実を明かすとルークを引き連れてオールドラントの代表者達が集まる場で、その事実を仮面を外してぶちまけたのだから。

そこからは代表者達も騒然としていったのだが、シンクはそんな光景をもう自分には関係無いと嘲笑った後にルークの手を引きさっさと出ていったのだ。オールドラント領を見限っていくように・・・












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