ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編
ベル「じゃあジーニアスの質問に答えるけど、王族と一般人とが結婚は出来ないことはない。って言ってもかなり条件は限られてくるけどな」
ジーニアス「条件って?」
ベル「俺も色々世界を回って見たけど実例だったり書籍なんかの知識として得たので言うと、そう言った場合の理由は大きく二つに分けられる。一つはその王族が自身の判断のみで決断を通せる程の権力を持っている時で、もう一つはその王族が権力を持ってなくても相手が何か能力があったり名を上げてれば周りが望んでそう言った話になる事も有り得る・・・ってパターンだな」
ジーニアス「・・・じゃあ2つ目の理由を用いたら、ルークとリタは全く結婚が出来ない訳じゃないってこと?」
ベル「まぁ、そうだな。むしろピオニー陛下は喜んでそうしそうだし、ガルバンゾ側からしてみてもリタは天才って名が売れてるって言っても王族じゃないからそこまで固執する理由はない。だからライマとの繋がりが出来るんなら、リタとの婚約をガルバンゾは諸手を上げて喜ぶって・・・そうルークは考えてる」
ユージーン「・・・ルークが?」
フレン「どういう事なのですか?」
ベル「・・・あいつから聞いたんだよ。もし婚約した場合どうなるのかっていう仮定をさ」
一緒の部屋にいるからこそ話を聞く機会がある。と言うよりはこの数日で色々悩んで会話を自然と交わすからこそ、ルークの心中をよく知っている・・・だからこそ言える。ルークの真意を。
ベル「あいつの言葉を代弁するけど・・・国からすれば少なからずメリットがあるんだよ。そうなった場合。けどそこに、リタの意志はあるか?」
ジーニアス「リタの意志・・・」
ユージーン「・・・正直に感じた所で言えば、リタが素直に受け入れるとは思えんが・・・国から押し付けられた役割は・・・」
ベル「そう。そうなってしまったらリタが嫌う面倒な干渉を受けて、宮廷でお行儀よく気を使って動かなきゃならなくなる。そんな生活はリタからすれば到底耐えられるはずがない・・・ルークはそう考えてる」
フレン「・・・確かにリタの性格を考えるなら、そうなりますね」
フレンが納得して頷く・・・そう、そんなことになったらリタがただ辛い事態に陥るだけだ。
ベル「・・・だからルークはリタを巻き込みたくないって思ってる。ルークがそう望んでしまったらリタを国と国のゴタゴタに入れてしまう可能性が高くなる・・・そう思ってるからこそな」
フレン「・・・そう言うことだったんですか」
・・・だからこそ冗談でも婚約するかなど口に出来ない。リタの為にも変に事態をこじれさせないよう。フレンはルークの真意に神妙に再度納得する。
ベル「納得したか、ジーニアス?」
ジーニアス「うん・・・あっ、最後に1つ聞かせてほしいことがあるんだけど・・・」
ベル「なんだ?」
ジーニアス「・・・結局の所、ルークはリタのこと・・・恋って意味で、好きなの?噂について知っているはずなのに、それを知って尚対策も打たないで一緒にいるのってチェルシーじゃないけどそうなんじゃないかって思うんだけど・・・」
ベル「・・・あー・・・それか・・・もう一回念を押すけど、聞いても絶対に誰にも言わないでくれるか?」
ジーニアス「・・・うん、言わない」
・・・正直ジーニアスの質問に答えたくはなかった。けどここまで来たら答えないといけないと思ったから、俺も意を決して口を開く。
ベル「・・・好きだよあいつは、リタのこと」
ジーニアス「っ・・・やっぱり・・・でもそれを伝えないのって、リタのこと考えて・・・?」
ベル「そうだよ。今婚約の事を言っちまったらそれがどういう答えであれ、今の関係が壊れてしまうのは避けられない・・・それを避けたいのもあって、ルークは何も言わないんだよ。いつも通りの日々を過ごして、アドリビトムからいつかライマの本国に帰るまでリタと心穏やかにいられることを・・・」
ジーニアス、ユージーン、フレン「・・・っ」
俺の言葉に一斉に三人の顔が悲し気になる・・・恋愛一つ自由に出来ない。それは王族として産まれたからこその枷でもある。だからルークはひっそり耐えるしかないんだ・・・リタのこれからの事を想うからこそ・・・
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ジーニアス「条件って?」
ベル「俺も色々世界を回って見たけど実例だったり書籍なんかの知識として得たので言うと、そう言った場合の理由は大きく二つに分けられる。一つはその王族が自身の判断のみで決断を通せる程の権力を持っている時で、もう一つはその王族が権力を持ってなくても相手が何か能力があったり名を上げてれば周りが望んでそう言った話になる事も有り得る・・・ってパターンだな」
ジーニアス「・・・じゃあ2つ目の理由を用いたら、ルークとリタは全く結婚が出来ない訳じゃないってこと?」
ベル「まぁ、そうだな。むしろピオニー陛下は喜んでそうしそうだし、ガルバンゾ側からしてみてもリタは天才って名が売れてるって言っても王族じゃないからそこまで固執する理由はない。だからライマとの繋がりが出来るんなら、リタとの婚約をガルバンゾは諸手を上げて喜ぶって・・・そうルークは考えてる」
ユージーン「・・・ルークが?」
フレン「どういう事なのですか?」
ベル「・・・あいつから聞いたんだよ。もし婚約した場合どうなるのかっていう仮定をさ」
一緒の部屋にいるからこそ話を聞く機会がある。と言うよりはこの数日で色々悩んで会話を自然と交わすからこそ、ルークの心中をよく知っている・・・だからこそ言える。ルークの真意を。
ベル「あいつの言葉を代弁するけど・・・国からすれば少なからずメリットがあるんだよ。そうなった場合。けどそこに、リタの意志はあるか?」
ジーニアス「リタの意志・・・」
ユージーン「・・・正直に感じた所で言えば、リタが素直に受け入れるとは思えんが・・・国から押し付けられた役割は・・・」
ベル「そう。そうなってしまったらリタが嫌う面倒な干渉を受けて、宮廷でお行儀よく気を使って動かなきゃならなくなる。そんな生活はリタからすれば到底耐えられるはずがない・・・ルークはそう考えてる」
フレン「・・・確かにリタの性格を考えるなら、そうなりますね」
フレンが納得して頷く・・・そう、そんなことになったらリタがただ辛い事態に陥るだけだ。
ベル「・・・だからルークはリタを巻き込みたくないって思ってる。ルークがそう望んでしまったらリタを国と国のゴタゴタに入れてしまう可能性が高くなる・・・そう思ってるからこそな」
フレン「・・・そう言うことだったんですか」
・・・だからこそ冗談でも婚約するかなど口に出来ない。リタの為にも変に事態をこじれさせないよう。フレンはルークの真意に神妙に再度納得する。
ベル「納得したか、ジーニアス?」
ジーニアス「うん・・・あっ、最後に1つ聞かせてほしいことがあるんだけど・・・」
ベル「なんだ?」
ジーニアス「・・・結局の所、ルークはリタのこと・・・恋って意味で、好きなの?噂について知っているはずなのに、それを知って尚対策も打たないで一緒にいるのってチェルシーじゃないけどそうなんじゃないかって思うんだけど・・・」
ベル「・・・あー・・・それか・・・もう一回念を押すけど、聞いても絶対に誰にも言わないでくれるか?」
ジーニアス「・・・うん、言わない」
・・・正直ジーニアスの質問に答えたくはなかった。けどここまで来たら答えないといけないと思ったから、俺も意を決して口を開く。
ベル「・・・好きだよあいつは、リタのこと」
ジーニアス「っ・・・やっぱり・・・でもそれを伝えないのって、リタのこと考えて・・・?」
ベル「そうだよ。今婚約の事を言っちまったらそれがどういう答えであれ、今の関係が壊れてしまうのは避けられない・・・それを避けたいのもあって、ルークは何も言わないんだよ。いつも通りの日々を過ごして、アドリビトムからいつかライマの本国に帰るまでリタと心穏やかにいられることを・・・」
ジーニアス、ユージーン、フレン「・・・っ」
俺の言葉に一斉に三人の顔が悲し気になる・・・恋愛一つ自由に出来ない。それは王族として産まれたからこその枷でもある。だからルークはひっそり耐えるしかないんだ・・・リタのこれからの事を想うからこそ・・・
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