ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編

ジューダス「・・・ならこれからお前はどうこの手紙へ返答する?」

ルーク「決まってる、総無視だ。一々付き合ってたら俺が恥をかくだけだから、適当に言い訳して向こうで婚約者を探す。それで丸く収まるだろうしな」

ジューダス「難儀な物だな、お前も」

ルーク「これでも楽になった方だよ。変にアッシュとナタリアに気を使わなくなった分な。それにお前にも話を聞いてもらったから、気が楽になった点感謝してるよ」

ジューダス「・・・フッ、随分と人をおだてるのがうまいな。お前は」

ルーク「素直に礼を言ってるだけだよ」

ジューダスの軽い笑みに穏やかな笑みを返すルーク・・・うん、よかった。本当にジューダスが来てくれて・・・

ルーク「・・・あ、そうだ。クエストに誘いに来たんだろ?だったら喜んで付いていくぞ。世話になったことだしな」

ベル「あ、俺も行く」

ジューダス「・・・そうか、なら行くぞ」

それでルークがジューダスの本来の目的を思い出して礼代わりに付いていくと言ったことに俺も同意し、部屋を出るジューダスの後を俺達は付いていく・・・

しいな「・・・いたっ!」

ジューダス「・・・何をしている、しいな?」

ベル「しいな・・・?」

・・・はずだったのにドアを開けた先にしいながいて、頭がぶつかったらしく手で押さえていた・・・つーかまさか、しいな・・・

ベル「・・・もしかして盗み聞きか?」

しいな「ちょっ!?盗み聞きだなんて人聞きが悪くないかい!?あたしはただジューダスと同じようにルーク達をクエストに誘いに来ただけさ!」

ジューダス「・・・語るに落ちたな、しいな。バンエルティア号の各部屋の防音設備はチャットのお墨付きで、アドリビトムの者は皆それを知っている。それで僕達の話が聞こえていたというなら、お前は僕がこの部屋に来ていて何をしに来たのかというのを知っていたということになるぞ・・・つまり盗み聞きは確定した、ということだ」

しいな「あっ・・・!」

俺の言葉に続くようジューダスがその矛盾点を突いた時、ハッキリとしいなはマズイと手で口を隠した・・・バンエルティア号の防音設備は本当に皆よく知っている。ロストテクノロジーの集大成故の物と。それこそ余程騒ぎでもしない限り部屋の外に音が漏れることもない・・・ドアに直接耳を当てるくらいの事をすれば耳のいい者ならかすかに聞こえるかどうかくらいに。

ルーク「・・・さ~て、しいな。どこまで聞いた?今なら軽い質問程度で終わらせるぞ~、ん?」

しいな「ちょっ、ちょっとルーク・・・その笑顔すごく怖いんだけど・・・」

ルーク「ダイジョウブ、イタクナイヨ」

しいな「なんで棒読み!?って言うか痛いことする気かい、あんた!?」

ルーク「冗談・・・って言いたい所だけど、黙秘貫こうとすんならホントに痛いことすんぞ?自分の身の回りこそこそされて気分いいヤツいると思うか?」

しいな「っ・・・!」

ルークの笑顔が冗談めいたものから静かな迫力に満ちた物に変わった瞬間、しいなはたまらず息を呑んだ・・・確かに圧迫感から感じて本気にそうすると思えるくらいの迫力はある。けど・・・

ルーク「・・・なんてな。理由は大体察しはついてるから別にいいよ」

しいな「へ・・・?」

ルーク「ほら、別に何もしねぇからさっさとジュディス達の所に行けよ。俺らジューダスとクエストに行かなきゃなんねーんだからさ」

しいな「あ、あぁ・・・」

圧迫感がいきなり霧散して消えた事にしいなはきょとんとした様子でその場を後にする・・・うん、なんとなくわかってた。ルークはただ脅し程度に圧をかけてたことは。

ジューダス「どういうことだ、ルーク?」

ルーク「・・・ま、それは追々話すよ・・・あ、クエストって3人までか?」

ジューダス「いや・・・後1人誰か適当に誘おうかと考えていたが・・・」

ルーク「なら回復使える男誰か探すか。この面子なら回復役は必要だしな」

ジューダス「・・・」

ジューダス、どういうことかわからないって顔してるな・・・まぁなんとなく俺も見えてきた所だからなんとも言えないんだけどな。この件がジュディス達が関わってることに・・・












・・・その後、回復を使える男って事でルークは色々部屋を回ったがキールにクラトスは別にクエストが入ってるって事でフレンを誘ってクエストに向かうことになった(ちなみにレイヴンにゼロスははなから選択肢から除外されていた。なんか向こうにつきそうだからって理由で)。

場所はカダイフ砂漠。中身は何故かここに一匹紛れ込んだオタオタを倒すっていう、ほっといてもなんとかなるとか回復いらねーんじゃねぇのっていうクエストだった。










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