ワールドトラベラールーク君シリーズ TOW編

ウッドロウ「分かってくれたならいいんだ・・・すまないね、ルーク君。口を挟んでしまって」

ルーク「あ、いや・・・それはいいんだけど、俺が説明しようって思ってたから・・・なんか悪いなウッドロウ、ユーリ」

ウッドロウ「気にしないでいいよ。つい口を挟んでしまっただけだしね」

ユーリ「俺も別に気にしてねぇよ。それより他には誰か来る様子はなかったようだし、この辺りでもう解散していいと思うぞ。エステルも聞きたいことはもうないよな?」

エステル「・・・はい、もう大丈夫です・・・」

・・・ショックのようだな、エステル・・・まぁエステルからすれば自分の力が及ばないってのは悔しいんだろうしな。

ユーリ「そうか・・・んじゃ部屋に戻ろうぜ、エステル」

エステル「はい・・・」

ウッドロウ「・・・では私も部屋に戻るよ。ではねルーク君、ベル君」

ベル「うん・・・俺達も戻ろっか、ルーク・・・」

ルーク「そうだな・・・」

それでユーリにエステルにウッドロウの三人が展望室から退出していく後を俺達は付いていく・・・















・・・話がすんなりと進んだことにちょっと意外に思いつつ、部屋に戻った俺達。でもそのすんなり行く感じが俺としては微妙な気持ちとして残ってたからそれをさっぱりさせるためにもって思い、俺はルークを残してアンジュの元に行って適当にクエストを選んだ。その場所はヴェラトローパで中身は魔物を40匹倒すってやつだ。やっぱこういう時は討伐系のクエストだよな。同行者はアーチェ、ルビア、ヒスイだ。















ベル「・・・ふぅ~、スッキリした」

・・・それで魔物退治もなんなく終わって俺は爽快な気分になっていた。

アーチェ「どうしたの、ベル~?なんか溜め込んでたっぽいけど?」

ベル「ん・・・あぁ、まぁ少しな」

ヒスイ「んだよ、何か悩んでんなら話聞くぜ」

ベル「いや、別に大したことじゃないんだよ。何か今日の朝アッシュ達の事を聞きたいなら来るようにって言ってたろ?あれで皆エステル以外他に来なくてあっさりし過ぎて終わったもんだから、なんか肩透かしっつーのかそんな感じになったから妙な気分が残ってたんだよ」

ルビア「そうなの?でも私もカイウスも、ピオニー陛下やルークの気持ちが分かる気がしたから行かなかったんだけど・・・多分アーチェ達も同じなんじゃないの?」

アーチェ「う~ん、確かにそうかな・・・クレス達も複雑そうな顔してたけど、ルークにそこまで責任はないんじゃないって皆話してたしね」

ヒスイ「俺もそうだな。実の兄弟が色々な事を秘密にしてたってのは嫌な事だけど、ルークの行動は弟のアッシュの為だってんだろ?・・・俺だってコハクがいる身だ。下の兄弟を身を削ってでも大切にする気持ちはわかる。けどアッシュはコハクと違って俺やルークの気持ちを分かろうとしない・・・そう思うとルークに話を聞く気にならなかったんだよな」

ベル「・・・っ!」

うわっ・・・なんつーかこう、ルークの事を理解を示してくれてるって思うとなんか感激すんな・・・!

アーチェ「多分他も似たり寄ったりでしょ。ルークが原因じゃあるんだろうけど、結局アッシュやナタリア達の方が大きな問題はあったって思ってるから皆来なかったんでしょ。ルークの所に」

ベル「・・・そっか・・・ありがとう、なんかスッキリしたよ。そう聞いて」

ヒスイ「そうか、ならいいじゃねぇか!・・・もうちょうどいいし帰ろうぜ、ここに用は無いしな!」

ベル「あぁ、そうするか!」

・・・本当の意味で晴れやかな気分になってヒスイの言葉に従い、俺は三人と共に帰路につこうと足を運ぶ・・・軽やかな足取りで・・・










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